データA
[2-0-2-9/13]
データB
[0-2-1-10/13]
(1着、2着、3着、着外、出走数の順)
データAはディープインパクト産駒の弥生賞の成績。データBは皐月賞の成績。同じコースなのに随分と傾向が違うものですね。
「傾向」からは、皐月賞はディープ産駒よりもキングカメハメハと母父サンデー系の方が明らかに向いているレース。リオンディーズとエアスピネルの1点。でしょうけど、G1レースは「規格外」の馬が出てくるのが面白くもあり、悩ましいところ。
それより「馬場のクセ」に沿った馬が繰り返し走りやすいのは「福島」でしょう。「規格外」の馬は、ほぼ出走せず、似たような能力の馬同士でレースを繰り広げられるため、クセが凄い出やすいのです。
ちなみに、皐月賞と似た傾向を示すのが、福島芝2000mのオープンクラス。皐月賞同様、ディープ産駒が20頭出走して未勝利。先週の福島民報杯も「傾向通り」父ノーザンダンサー系の1、2着。1、3着はサンデーの血すら持たない馬。
そして、今週末に行われる、福島芝2600mや雪うさぎ賞も、クセが凄い出るコース、レースです。血統のクセも当然特殊。
雪うさぎ賞は芝1200mのレースにもかかわらず、毎年ダート経験馬やダート血統馬が走るレース。昨年も一昨年も当レースは、馬券になった3頭のうち2頭が前走ダート出走馬。ダート短距離指向のパワーとスピードの持続力が活きるため、血統もダート短距離適性の強い馬、アメリカ色の強い繁殖の子が走ります。
そして今週末に2レース行われる福島芝2600mもクラシックが行われる競馬場にはない特殊な距離。走る血統のクセも特殊です。
2014年以降の当コースでの3着以内数首位種牡馬はステイゴールド。複勝率は37%。ディープは当コースでもステイゴールドと同じぐらい産駒を出走させていますが、今のところ未勝利。連対馬も1頭。
ディープ以上に当コースでの適性を見せているのがメイショウサムソンやリンカーン、キングヘイロー。異なる産駒で複数の勝ち馬を出しています。これらの種牡馬に共通するのはトニービン、サドラーズウェルズ、ダンシングブレーヴと欧州の名血が強いこと。
なんて特徴は、ディープ産駒をもっとも勝たせているノーザンファーム軍団は百も承知。このコースではキングヘイロー産駒、リンカーン産駒でノーザン軍が1勝づつ稼いでいます。この条件でのノーザン軍は、他にもチチカステナンゴやハービンジャーで勝ちに来ています。
もっとも、ディープ軍団のエースがこの条件に出ないから、他の種牡馬が走りやすい面もあるでしょう。サトノダイヤモンドが福島芝2600mに出ることは、おそらくないでしょうから。
ちなみに、先週の福島芝は、ノーザン軍団のスニッツェル産駒が2頭出走してともに連対。ディープ、キンカメ、ダイワメジャー産駒は全滅でした。
その他にも、福島コースは面白い傾向がたくさんあります。各コースの種牡馬実績は亀谷ホームページの「スマート出馬表」で無料公開しておりますので参考になれば幸いです。
そして先週の福島は、昨年の同開催よりも10%以上も売れたレースが多発したのも喜ばしいニュース。多大な貢献をした藤田菜七子騎手は今週末も参戦予定。福島はG1にも負けない楽しみが満載です。