見えてきた凱旋門賞の構図
11日に行われた凱旋門賞の前哨戦・ニエル賞。については、グリーンチャンネルの生放送やスポーツ紙などの詳報があったので、私が改めて書くまでもありませんよね。
まぁ着差はわずかでも、マカヒキは勝って順調さをアピールしたんだから、それでよかったんだろうと思います。
一方、先週の当コラムで“注目レース”として取り上げた愛チャンピオンS(10日・レパーズタウン競馬場、芝・重・約2000メートル)の結果に関しては、ほとんど報じられませんでした。そればかりか(?)、今週の合田さんのコラムにも書かれていなかったので、ここでご紹介させていただきます。
勝ったのは今年の仏ダービー馬でC.スミヨンが騎乗したアルマンゾル。レース中盤までは12頭立ての最後方(先頭からは約10馬身差)を進み、約550メートルのホームストレッチに向くと大外から一気にスパートします。残り200メートルあたりからは、道中で一歩前にいたファウンドと馬体を合わせての激しい叩き合い。最後はこれを3/4馬身差で退け優勝しました。
同馬はこれで重賞4連勝。英ブックメーカーの凱旋門賞前売りオッズでは、今季4戦全勝で1番人気のポストポンド(4倍前後)に次いで2番人気(5倍前後)に推されています。ただし、これまでに経験した距離は仏ダービーの2100メートルが最長。父のWootton Bassettも1200〜1400メートル戦で5勝という馬で、本番では2400メートルへの対応力が問われそうです。
僅差で負けたファウンドは、なんと今回で5戦連続、通算では18戦中10度目の2着でした。去年のこのレースでも2着になった後、凱旋門賞では9着に敗れています。でも、同馬が4着以下に沈んだのはこの1度だけ。堅実を絵に描いたような馬と言えそうです。
2着馬から2+3/4馬身差の3着に、道中3番手を進んだ英オークス馬のマインディング。さらに1+3/4馬身差で、去年の仏ダービー馬(凱旋門賞は3着)ニューベイが4着。7月のキングジョージを制したハイランドリールと、1番人気に推された今年の英・愛ダービー馬ハーザンド(ニエル賞にも登録。出ていればマカヒキの強敵になると目されていた)は、それぞれ中団を進んだものの、直線の伸びを欠いて7、8着に敗れました。
再び凱旋門賞の前売りオッズの話に戻ると、現時点での3番人気はラクレッソニエール(7倍前後。今年の仏牝馬2冠を制覇。デビューから8戦無敗)。マカヒキがその次(7〜8倍)で、以下、ファウンド、ハーザンド、マインディングと続いています。
つまり、今度の凱旋門賞は、ぶっつけで行くポストポンド、ラクレッソニエールVSマカヒキVS愛チャンピオンS出走組という構図になってきた、ということでしょう。まだ出走するかどうかわからない馬もいますが、いずれにしても相当な好メンバー。馬券的にはメチャメチャ難しくておもしろい一戦になりそうですよ!