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ゴールド須貝師・オルフェ池江師 マカヒキ14着こう見る/トレセン発秘話

  • 2016年10月05日(水) 18時00分


◆凱旋門賞に挑戦したことをまずはたたえるべき

 まさかの14着に敗れた凱旋門賞のマカヒキ。かつて凱旋門賞に出走させたことがある関係者は、この結果をどう捉えているのか?

 須貝調教師は2014年にゴールドシップで挑戦(14着)。火曜朝、スマホの動画で改めてマカヒキのレースぶりを入念にチェックしながら、こう感想を口にした。

「競馬としては正攻法で運んでいる。確かに時計は速かったけど、前の馬も残っているし、位置取りとしては悪くなかったはず。それでも伸びてこないんだからね。力を出していないのは確かだろう。それが何なのか。3歳馬だし、メンタル的なものもあるのかもしれないけど…」

 一方、オブライエンキュウ舎が1〜3着を占めた結果に「今年は戦術面が光ったレースになった」とは池江調教師だ。

「勝ち馬(ファウンド)は最初から内を狙っていたし、それをエスコートする立ち回りをしていたのがデットーリ(3着オーダーオブセントジョージ)。ああいう、よどみないペースをつくってガリレオ産駒がワンツースリーだからね。オルフェーヴルの最初の挑戦(12年2着)では、われわれも作戦を練って(僚馬の)アヴェンティーノを前に置き、オルフェの壁をつくって…といろいろ戦術を立てた。そういう作戦が重要になることがあるのが凱旋門賞なんだ」

 マカヒキに関しては「あれだけ走れなかったんだから、能力を出し切っての敗戦じゃなかったことだけは間違いない」と、須貝調教師と同様のジャッジ。「それよりも3歳馬で果敢に凱旋門賞に挑戦したことをまずはたたえるべき。困難なことを乗り越えてこそ、競馬界全体の進化があるわけだし、これまで凱旋門賞に挑戦してきた先人が築き上げてきたものを生かすのは、われわれの使命でもある」と続けた。

 日本ダービー(2着)の落鉄で爪を痛めたこともあって、池江調教師はサトノダイヤモンドの凱旋門賞挑戦を断念したが、「来年は行くよ。これから1年のローテは、そこを目標にやっていく」とキッパリ。飽くなきチャレンジ精神が、近い将来、分厚い壁をこじ開けることを信じて、来年以降も日本馬の凱旋門賞挑戦を応援していきたい。(栗東の坂路野郎・高岡功)

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