■チャンピオンズC(G1・中京ダ1800m)フルゲート16頭/登録17頭
【コース総論】中京ダ1800m・コースの要所!
★人気馬の信頼度は標準的。効率がいいのは4〜6番人気の中穴狙いか。
★競馬の基本に忠実な、やや内枠有利&外枠不利の傾向にあるコース。
★逃げ馬を筆頭に先行勢が圧倒的優勢。上がりの速さもきわめて重要。
1番人気の信頼度はまさに「標準」であり、上位人気トータルで見ても、同様の傾向。これだけ見ても、かなりクセのないコースであるのがわかる。最も妙味があるのは、中穴である4〜6番人気のゾーン。複勝回収率トップで単勝回収率も100%以上と、信頼度と妙味のバランスがいい。あとは、10〜12番人気も複勝率が高めで、ヒモに拾う価値は十分にありそうだ。
スタンド前から発走してぐるっと1周チョイを走るコース形態で、コーナーが4回あるのも影響するのか、基本的には内枠有利&外枠不利。平均人気の差もあるので、信頼度の面でそこまで大きな差はないが、回収率の高さは内枠である馬番1〜4番が抜けている。枠番値もプラス圏内なわけで、これは素直に信頼できるパターン。内枠有利というよりは「内枠のほうがベター」くらいに考えたほうがいいか。
脚質に関しては、先行勢が圧倒的に優勢。ダートコースらしく、逃げた馬が勝率23.6%、連対率34.7%と高信頼度だ。トータルで見ても、先行勢と中団待機組との成績差は絶大で、これはもう前に行ってナンボだ。ただし、最後の直線が長いコースでもあるため、同時に速い上がりも要求されるのがこのコース。上がり3F順位が6位以下だった馬は、勝率0.6%、連対率1.6%、複勝率3.8%という惨憺たる結果に終わっている。
【レース総論】チャンピオンズC(G1)※今回は、中京ダ1800mでこれまでに行われたOP特別と重賞を対象としています。
・レースの要所!
★人気馬の信頼度が低めでふたケタ人気も大不振。やはり中穴狙いがアツい。
★先行勢の強さはコースデータの通り。速い上がりの要求度はさらにアップ。
★距離短縮組の強さが目立つ。前走での上がり3F順位も必ずチェックすべき。
現在の条件になってから、まだ2年しか経過していないチャンピオンズC。データを分析する意味がないので、今回はそこに東海SとジュライSを含めた、合計11レースを集計対象とした。当然、アテにしづらい参考データにしかならないが、それでもないよりはマシ。どういった馬を買うべきかという、指針となれば幸いである。
まずは人気別成績だが、人気サイドの信頼度はコースデータ以下。また、ふたケタ人気馬も壊滅状態で、10番人気以下で好走したのは昨年の覇者サンビスタ「だけ」である。そうなると、自然と成績がアップするのが、4〜6番人気や7〜9番人気の中穴ゾーン。ここを積極的に狙う馬券作戦が、功を奏しそうな条件といえる。あとは、関東馬の踏ん張りが目立っているのも、一応は覚えておきたいポイントだ。
枠番別成績では、大きな成績差は見られなかった。回収率や枠番値が最も優秀なのは内枠だが、信頼度の面ではほとんど差がなく、さほど強調できないというのが正直なところ。コレに関してはコースデータを信頼する方向で、やや内枠有利&外枠不利の傾向にあると捉えておけばいい。まるっきり無視するのも、アリっちゃアリだ。
ただし、脚質はかなり強く意識すべき。先行勢が強いのはコースデータ通りで、先行勢と中団待機組とでは、信頼度にかなりの差がある。また、速い上がりの要求度が高いのも、まったく同じ。上がり2位以内馬はトータル[8-6-3-8]で連対率56.0%、複勝率68.0%、複勝回収率168%という、強烈なまでの結果を残している。
そして、ものすごくアテにならないデータではあるが、5歳馬がトータル[7-4-7-23]で複勝率43.9%、複勝回収率101%という、優秀な成績をマーク。全体的に高齢馬が強く、対照的に3〜4歳の若い馬がイマイチという結果である。あとは、前走でダ1900m以上戦に使われていた「距離短縮組」の強さも目立つ。今年であればJBCクラシックからのローテで、これは「前走交流重賞組が強い」というレース傾向にも合致するデータである。
そして最後にもう一発、速い上がりの重要性を強調しておこう。前走での上がり3F順位が5位以内であるか6位以下であるかで、非常に大きな成績差が見受けられた。前走上がりが最速だった馬を筆頭に、前者はかなりの好成績。上がり3F順位が5位以内であればプラス評価、6位以下であれば大幅マイナス評価としたい。ちなみに今年の登録馬では、アスカノロマン、ブライトライン、メイショウスミトモ、モンドクラッセ、モーニン、ブライトアイディアの6頭が、この条件をクリアできていない。
【馬場&血統総論】 ・現在の馬場
ダートの開幕週なので予測不可能。つまり気にしなくてオッケイ。
・天候予測
木曜日に降雨があるが土日とも晴れそう。良馬場まで回復するはず。
・注目血統
アグネスデジタル産駒◎、フジキセキ産駒○、ゴールドアリュール産駒▲
暮れの中京開催は今週が開幕週。そもそもダートのレースなので馬場はそれほど気にならないし、今週末は天候を気にする必要もなさそうだ。中京ダ1800mは、稍重〜不良になるとさらに前が止まらず、中団待機組ですら全滅しかねないコース。面白いレースとなるためにも、ぜひ良馬場での開催を願いたいものだ。
血統面では、アグネスデジタル産駒をトップ評価。のべ64頭が出走して複勝率30%以上というのは、適性の高さなしには達成できない数値だ。あとは、フジキセキ産駒とゴールドアリュール産駒も、少しだけプラスに評価。勝利数トップのキングカメハメハ産駒は、それなりの結果を残しているが、イメージほどには強くない。
★出走登録馬・総論×各論 ホッコータルマエが脚部不安で回避し、おそらく引退。さらに、タガノトネールも残念なことになってしまった。レース前から波乱気配で、昨年がファンをアッと言わせる結果だったのも頭をよぎる。ダート無敗のアウォーディーがさらに連勝を伸ばすのか、はたまた歴戦の古豪がここで力を見せるのか。直前まで頭を痛めるファンが多そうだ。
かなり悩んだが、トップ評価は順当に
アウォーディー。なぜ悩んだかといえば、二番手との差が非常に小さいから。ほぼ同じといっても過言ではないが、JBCクラシックでの結果も踏まえて、こちらを上に取った。前に行ける脚があり、さらに速い上がりも使えるというその特性は、チャンピオンズCにピッタリ。「ダート6戦オール最速上がり」は伊達ではない。
そして、二番手評価に
コパノリッキー。アウォーディーと甲乙つけがたいプロフィルの持ち主で、臨戦過程から血統に至るまで、プラス評価の項目しかないほどだ。念のためチェックしてみたところ、JBCクラシックでの上がり3F順位は「5位」。それ以前は先行して最速上がりを連発していたわけで、これまでの実績を考えると、巻き返して当然。人気を落としそうなのも大きな魅力である。
この2頭から「かなり」離れての三番手評価が
サウンドトゥルー。中団から差す自分のカタチをしっかり持っており、それが故に崩れないのが魅力といえる。前走のJBCクラシックでも0秒3差の3着に好走しており侮れないが、上の2頭を逆転できるか──といえば、ちょっと厳しそう。ここはアタマではなく、2〜3着で力強く買いたい。
四番手評価に
ロワジャルダン。鞍上に横山典ジョッキーを迎え、人気薄での一発が期待できそうな匂いが漂っている。前走のみやこSは「最速上がりでの3着」であり、昨年のこのレースで4着にきているのも、忘れてはならないポイント。こちらも逆転まではどうかだが、展開をついての上位食い込みならば十分に期待できそうだ。
以下は、ノンコノユメ、ゴールドドリーム、カフジテイクという評価の序列。それなりに人気を集めそうなアポロケンタッキーとモーニンは、プラス評価の項目がもの足りず、ここは「消し」評価で臨みたい。
■総論×各論・先週の馬券回顧
東京11レース ジャパンカップ(G1)
1着 01キタサンブラック
2着 12サウンズオブアース
3着 17シュヴァルグラン
馬単3990円的中!
久々に当たったあああああああ!データでトップ推奨だったディーマジェスティは、直前の調教内容に不安を感じて、△まで評価を下げております。リアルスティールとレインボーラインも外枠を理由に評価を下げ、その上で内枠を引き当てた◎キタサンブラックから勝負。最終的な予想は、◎キタサンブラック、○サウンズオブアース、▲ルージュバックでした。
ゴールドアクターは消せませんでしたが、軽視する方針は正解。この調子で、有馬記念までに当欄の大赤字を解消……するのは無理だな、絶対に(巨額すぎて)。
※掲載データはいずれもは2012年以降が集計対象
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!