■朝日杯フューチュリティS(G1・阪神芝1600m外)フルゲート18頭/登録21頭
【特注データ】〜参考レースデータより〜 あくまで「参考データ」における傾向ではあるが、かなり目立っているのが大型馬の強さ。前走馬体重をベースに比較したところ、459キロ以下馬は勝率1.6%、連対率6.3%と信頼度が低く、対照的に500キロ以上の大型馬が信頼度の面でも、また回収率の面でも優秀であることが判明した。
また、前走ではなく「出走時」の馬体重で見ても、大型のほうが期待できるのは間違いなし。460キロ以上の馬格を有するのが好走の必要条件で、大型になればなるほど回収率が高くなるのがよくわかる。今年の登録馬の中で、前走の時点で500キロ以上あるのはタガノアシュラ1頭だけ。今回超えてくる可能性がありそうなのもサトノアレスくらいのもので、この2頭にはとくに注目したい。
【コース総論】阪神芝1600m外 Aコース使用
※今回はAコースで行われたレースだけが集計対象です
・コースの要所!
★1番人気は素晴らしい成績。連対率や複勝率ではなく勝率が高い。
★やや内枠有利の傾向。大きな差はなく外枠を割り引く必要はない。
★先行勢〜中団待機組の成績は互角も、速い上がりの要求度は高い。
先週と同じデータを掲載してもつまらないので、今週は「Aコースでフルゲート」の場合に限定したデータを集計した。目立っているのが1番人気の強さで、2着11回に対して1着22回と、勝ち切っているのが大きな特徴。勝率37.9%、連対率56.9%と信頼度が高いだけでなく、回収率も単勝105%、複勝91%と猛烈に高い。先週のソウルスターリングも、キッチリと人気に応えている。
枠番データからは「やや内枠有利」の傾向が見られる。勝率トップは中枠(馬番7〜12番)だったが、それ以外は全項目で内枠(馬番1〜6番)がトップ。枠番値もプラス圏内と、大きな差があるワケではないが、それでもやはり優秀だ。外枠を割り引く必要はないが、内枠に入った馬は、ちょっとだけ評価を上げたほうがいい。
脚質も、大きな偏りは見られずフラット。回収率はやはり先行勢のほうが高いが、勝率や連対率は中団待機組がトップで、複勝率も先行勢とほとんど差がない。あとは、最速上がり馬の成績がいいのも、意識しておきたいポイント。さすがに4コーナー13番手以下からでは厳しいが、中団から速い上がりを繰り出せるような馬は、高確率で馬券絡みを期待できそうだ。
【レース総論】朝日杯フューチュリティS(G1)※阪神芝1600m外で開催された「牝馬限定戦以外の重賞」が集計対象です。
・レースの要所!
★人気馬よりも人気薄を狙うのが面白い。7〜12番人気は狙って損なし。
★外枠不利の傾向がコースデータよりも強まる。信頼度が高いのは内枠。
★先行勢が19レース中で15勝と絶好調。後方に置かれてしまうと致命傷。
★速い上がりを確実に使える前走1番人気馬がいれば、絶対に買うべき。
現在の施行条件に移行してから今年で3年目。過去2年のデータを分析しても意味がないので、今回は阪神芝1600m外で開催された牝馬限定戦以外の重賞を集計対象とした。具体的には、アーリントンC、マイラーズC、朝日杯FS、ニュージーランドT、ダービー卿CTの5レース。参考程度にしかならないが、ある程度の傾向は見えてくるはずだ。
平均配当は、単勝1324円、馬連1万2836円、3連複2万9305円とかなり高めの水準。人気別成績を見ても、7〜9番人気や10〜12番人気など、人気薄のほうが総じて成績がいい。コースデータでやたらと強かった1番人気も、こちらのデータでは「並」程度。そうそう順当には決まらない条件と考えたほうがよさそうだ。
枠番データでは外枠の不振が目立つ。コースデータでは割り引くほどではなかったが、信頼度も回収率も低めで、枠番値はなんとマイナス1.3という低さである。最も強いのはやはり内枠で、レースデータからの結論は「内枠有利&外枠不利」。中枠も悪くはないが、内枠のほうがやはり安定感がある。
また、脚質別成績もコースデータと大きく食い違う結果となった。逃げた馬が[6-0-3-10]と高確率で残っており、それを含む先行勢が中団待機組を圧倒。回収率の差も比較にならないほどで、明らかに先行優勢といえる。コースデータのイメージを修正して、かなり前有利との前提で予想を進めたほうがいいと思われる。
前走距離別では、前走でも芝1600m戦を使われてきた組が好成績。最も低調なのは芝1400m以下からの距離延長組で、トータル[2-2-4-43]で勝率3.9%と、勝率の低さや単勝回収率の低さから、ちょっと手が出しづらい印象。評価の序列は「同距離>距離短縮>距離延長」の順番となるか。
そして最後に「上がり」に関連したデータ。先行優勢のコースだが、上がり3位以内馬は連対率33.3%、複勝率44.9%と好成績で、複勝回収率も165%と申し分なし。では、どういう馬が最速〜3位以内の上がりを使っているかだが、大きく関わっているのが前走での「人気」だった。前走で上位人気に推されていた馬がほとんどで、1番人気馬はトータル[6-4-1-9]という素晴らしい成績。速い上がりを確実に使える前走1番人気馬がいれば、絶対に買うべきだ。
【馬場&血統総論】・現在の馬場
引き続きAコース。意外に時計がかかっており内の先行勢が有利という印象。
・天候予測
週末までに天候が大きく崩れることはなさそう。良馬場前提の予想で問題なし。
・注目血統
ディープインパクト産駒◎、マンハッタンカフェ産駒○、ダイワメジャー産駒▲
上がりの時計や走破時計など、全体的に時計のかかる馬場だった先週の阪神。外回りなのでそれなりには差せていたが、前が残るケースのほうが格段に多かった。これが3週目になってどうかだが、引き続きAコースでもあり、劇的な変化はなさそう。内ラチ沿いもそこまで荒れておらず、内を通れる馬のほうが引き続き有利か。
血統に関しては、信頼度ならディープインパクト産駒、爆発力ならマンハッタンカフェ産駒といったイメージ。いずれも優秀な内容だが、単勝回収率217%をマークしているマンハッタンカフェ産駒は決して侮れにない。それらに次ぐのが、複勝率と複勝回収率が高いダイワメジャー産駒。ここまでを、今回はプラス評価の対象としている。
★出走登録馬・総論×各論 今年は、牝馬のミスエルテが牡馬相手のここに参戦。確かに、現2歳世代は牝馬のほうがレベルが高い印象で、牡馬のほうが与し易いかもしれない。それ以外にはモンドキャンノ、ダンビュライト、アメリカズカップ、レッドアンシェルなどが人気を集めそうだが、確たる中心といえる存在は見当たらず。超順当決着だった阪神ジュベナイルFとは違って、こちらは大混戦である。
当データ分析のトップ評価は
サトノアレス。冒頭の「特注データ」を満たす可能性がある数少ない馬で、それ以外の項目でも安定してプラス評価を獲得。好位〜中団で流れに乗るセンスのいい走りは、ここに入っても大きな魅力である。馬格があるディープ産駒というのも、先々へ向けての好材料。藤沢和厩舎の、2週連続G1制覇を期待する。
二番手に
アメリカズカップ。こちらも、大きな強調材料はないが確実にプラス評価を稼ぎ、上位評価となった。2頭を送り込む音無厩舎だが、「2頭出しは人気薄を買え」は、大昔からある競馬格言。人気ほどに能力差があるとも思えず、先行力があるのも、参考レースの脚質データを考えると大きなプラスだ。
三番手は、牝馬の
ミスエルテだ。ソウルスターリングのG1勝利で、さらに注目を集めるフランケルの産駒。高いスピード能力を持つのは、ファンタジーSの内容からも明らかだ。ただし、気になるのが「マイルがギリギリ」っぽい気性面で、芝1400mからの距離延長組であるのもどうか。断然の1番人気だと、買いづらい面もありそうだ。
四番手に抽選対象の
クリアザトラック。いかにもこの血統「らしい」キレ味があり、軽いキレが要求される馬場にでもなれば、この馬が後方から一気に突き抜けるケースもありそう。しかも角居厩舎&M.デムーロ騎乗予定の1戦1勝馬と、いかにもリオンディーズを彷彿させるものがある。こちらも過信は禁物だが、楽しみもまた大きい。
以下は、タガノアシュラ、ダンビュライト、モンドキャンノ、レッドアンシェルという評価順。いずれも僅差で並んでおり、どの馬が勝ってもまったく不思議ではない。そうそう順当に決まるとも思えず、これらの馬をどのように買うかは、当日のオッズ次第。1頭軸から手広く流す3連複など、絞るよりは「広げる」買い方のほうが、好結果を呼び込めそうだ。
■総論×各論・先週の馬券回顧
阪神11レース 阪神ジュベナイルF(G1)
1着 02ソウルスターリング
2着 18リスグラシュー
3着 04レーヌミノル
3連単4250円的中!
順当だと 思ってはいたが 堅すぎる(#^ω^)ビキビキ……と、思わず一句詠んでしまうほど堅かったデスネ。ソウルスターリングの強さは想像以上で、まだまだ余力十分。リスグラシューも、あの馬場で出遅れて大外ブン回して2着というのは負けて強し。今週のミスエルテ次第ではありますが、春のクラシック戦線もこの2頭が主役でしょう。ちなみに「NO.1予想」では、ディーパワンサ本命で勝負してハズレ。つまり、両方のトータルだと大赤字(激痛)。
※コースデータとレースデータは2006年以降、血統データは2012年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該枠番における「平均人気-平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!