netkeiba編集部（以下：編）　むっ、部屋のなかから怪しげな声が聞こえるぞ。

名波アカリ　いやーん。

編　この声は……名波さん？

名波　だめーん。

編　もしかして、東出さんがついに本格的なセクハラを？　これはいかん、いますぐ止めなくては！！

――部屋に入る――

編　あれ？

名波　ああ、編集さん。お疲れ様です。……どうした？　怪訝な顔をしているぞ。

東出ヒロ　いつものボンヤリ顔に磨きがかかっているね。

編　いや、私はすっかり、東出さんがセクハラを……。

東出　なんだよーすごい濡れ衣だなー。

編　でも、いやーんとか、だめーんとか……。

名波　むっ？　それは東出が女性らしさを演出する発声練習ということで行っていたのだが、なにかおかしかったか？

編　ひ、東出さん、またそんなイジワルを！　名波さん、エロい発声練習になっていましたよ！

名波　……！！

東出　やめてっ、みぞおちの正拳突きはやめてー。

編　さて、ここで前回の振り返りをすると、ターゲットレースの日経新春杯は、名波さんがアクションスター、東出さんがトルークマクトを推奨しました。そして……アクションスターが9着（9番人気）、トルークマクトが7着（8番人気）という残念な結果に終わりました。そろそろ、セクハラなんかしている場合じゃないですよ！　おふたりとも今週こそよろしくお願いしますね。今回はAJCCで勝負です！

独特な中山2200mで決め手となるのは……!?

名波　中山2200mは向こう正面から4コーナーまで緩やかなカーブが続く、特異なコース。シングウィズジョイ・ミライヘノツバサ・リアファルなど先行馬は何頭かいますが、飛ばしてハナに行くというよりは、先行策からさらに鋭い脚を使うようなタイプ。となるとこのコースでは先行の利が薄くなります。
　そこで私の狙いは一昨年のAJCCを逃げ切っているクリールカイザー。今回は単騎逃げとなり、コースと展開が向くものと考えます。前走のアルゼンチン共和国杯もハナを切りましたがスローに落としすぎ、府中の長い直線で瞬発力勝負という、不得手な展開になってしまいましたので参考外でよろしいでしょう。
　前々走のオールカマーではゴールドアクターから0秒3差の4着。走破タイムの2分12秒2は、1週前のセントライト記念の勝ちタイムより0秒9速いものでした。瞬発力よりも器用さとパワーがものを言う中山2200mは、絶好の舞台と存じます。

編　確かに、一昨年の勝ち馬にしては人気がありませんよね〜。

名波　そして今週は、1番人気が予想されるゼーヴィントに逆らいたいと存じます。近走は馬券圏内を外しておらず、セントライト記念ではディーマジェスティにクビ差まで迫っていることから人気も頷けるところ。
　ですが逆に申すならば、そのディーマジェスティも絶好調とはいえませんでしたし、さらに同馬としか、強敵と戦った経験はございません。ラジオNIKKEI賞・福島記念で先着したダイワドレッサーは、牝馬路線でも上位とは言いがたい相手でした。さらに鞍上の戸崎騎手は今年に入り、1番人気で[0-5-1-16]ですから、思い切ってここは軽視したいと存じます。

編　おお〜。ゼーヴィントが消し馬ですか！　今回も思い切りましたね。ありがとうございました。では、お待たせしました、東出さん、よろしくお願いいたします。

東出　アカリちゃんが珍しく逃げ馬を推してきたので、オレは差し馬で勝負！　予想オッズ10番人気の