発走直前の門別競馬場スタンド風景
大型連休の目玉企画として定着することを強く希望したい
大型連休中の5月4日(木)、門別競馬場を舞台に、ポニーレースが開催された。昨年11月3日に続いての企画で、今回で第2回目となる。
協賛はダーレー・ジャパン(株)。「地元の子供たちと馬をつなぐイベントを門別競馬場で実施し、馬産地の未来や子供たちの教育につなげたいという思いから、ホッカイドウ競馬と協議を進め」実現に至ったという。
前回のレースでは6頭が出走していたが、今回もそのメンバーがそっくり再び出場し、さらに前回、スターター役を務めた矢野朱莉さん(小5)が、今回出場メンバーに加わって計7頭立てである。準備と受け入れ体制、また告知の方法などがネックになり、今回も前回同様に日高町近郊の乗馬に勤しむ少年少女たちを中心にしたメンバー構成となった。
前回は、みぞれの降るあいにくの天候に祟られ、ひじょうに寒い中での厳しいレースとなった記憶が残る。本州ではまだ秋らしい爽やかな気候でも、11月に入ると、北海道は戸外のイベントを実施するには相当条件が悪くなる。まして、前回のように雨に降られたりすればもうほとんどまともなイベントにはならない。その点、今回は、幸いにもこの時期らしく温暖でこれ以上ないくらいの晴天にも恵まれ、最高の条件が揃った。
パドックの風景
ポニーレースは、ホッカイドウ競馬の第1レース実施前の午後1時に予定されていた。今回は、まず12時半に、パドックに出走各馬と騎乗する騎手が登場し、1人ずつ場内に紹介されるところから始まった。前日3日とこの日は連休中ということで「春の競馬まつり」と称するさまざまなイベントが用意されており、このポニーレースもその一環として実施される。第1レースは15時30分発走となっているが、門別競馬場には多くのファンが訪れ、ポニーレースの各馬と騎手がパドックに姿を現すと、柵の周囲に人々が集まってきた。
パドックを周回する川島洋哉くんとロッキー
今回の出走馬と騎手は以下の通りである。
1 佐藤 翔馬くん(中1) 騎乗馬ポケット ハンデ30メートル
2 五十嵐 ひなさん(小4) 騎乗馬ノブコ ハンデ20メートル
3 村上 駿斗くん(中2) 騎乗馬ポニフェーヴル ハンデ20メートル
4 泉 林太朗くん(中2) 騎乗馬マザコン ハンデ10メートル
5 川島 洋哉くん(中2) 騎乗馬ロッキー
6 松田 瑞紀さん(中2) 騎乗馬パトラッシュ
7 矢野 朱莉さん(小5) 騎乗馬キナコ
スターターは清水尋叶(ひな)さん(小5)が務める。因みに距離は直線300メートル。
ホッカイドウ競馬の実況を担当する古川浩アナが1人ずつマイクを向けて、レースに向けての抱負を聞き出す。みんな心なしか緊張の面持ちである。
その後はパドックにて、出走馬と騎手を囲んで保護者や関係者たちが歓談する場面となった。さながら、中央競馬のGIパドックのような光景が現出した。勝ち負けはともかくも、子供たちの晴れ舞台に立ち会う嬉しさがどの顔にも溢れており、これはなかなか微笑ましい風景である。
その後、レース15分前になったところで、パドックを後に各馬が本馬場へと移動する。ホームストレッチを一団になってスタート位置の4コーナー近くまで進み、定刻通り、午後1時にレースがスタートした。
前回もそうだったが、今回もポニー間の体格差が著しく、相当な落差があったのも事実だ。しかし、ここでは勝ち負けは二の次で、あくまで「楽しんで乗る」ことが優先されるため、ハンデの付け方もやや控えめなものになっている。
レースは、中ほどから抜け出した松田瑞紀さん騎乗のパトラッシュが先頭でゴール板を駆け抜け、続いて五十嵐ひな騎手のノブコ、そして3着が村上駿斗くんのポニフェーヴルという結果であった。
1着松田瑞紀さんとパトラッシュ
2着五十嵐ひなさんとノブコ
3着村上駿斗くんとポニフェーヴル
レースの後、ウイナーズサークルで表彰式が行われ、プレゼンターを務めた五十嵐冬樹騎手から7人とスターターの清水尋叶さんにそれぞれ記念品が手渡された。
プレゼンターの五十嵐冬樹騎手が2着の小学生と
スターターとポニーレース出走騎手たち
前回は進行上での問題点が多々見られたが、2回目となった今回は前回と比較すると格段にスムーズな運営で、大きな問題もなく無事にレースを終えることができた。
これが来年以降、大型連休のひとつの目玉企画として定着することを強く希望したい。そして、できることなら、地元日高町周辺の子供たちのみならず、より広範囲に出場者を募るような方向に発展していけたら何よりである。
関係者全員で記念撮影