■特別版として取材の様子を収めた動画も公開!
多くのGI馬がレースの合間に利用するノーザンファームしがらき。栗東トレセンよりも急勾配の坂路の他に周回コース、ウォーキングマシーン、トレッドミルなど充実した設備を有する。栗東トレセンから車で約30分という立地上、調教師が管理馬の様子を毎週のように見に来ることも可能で、この春はノーザンファームしがらきからゴールドドリーム、アルアイン、サトノアラジンなど多くのGI馬を輩出した。今回はノーザンファームしがらきに潜入し、秋のさらなる飛躍に向けて英気を養う有力馬たちを取材してきた。(取材・文:大恵陽子)※取材日:8月14日時点での情報に基づいて執筆
牧場にとって久しぶりのフェブラリーS制覇・ゴールドドリーム
春のGI戦線を振り返るにあたり、松本康宏場長は開口一番こう語った。
「フェブラリーSってノーザンファームの馬はそんなに勝たないので、いきなり勝ってくれて嬉しかったですね」▲ノーザンファーム生産馬として9年ぶりにフェブラリーSを制覇したゴールドドリーム(撮影:下野雄規)
ノーザンファーム生産馬としては2008年ヴァーミリアン以来の勝利だった。
その後はドバイへ渡りドバイワールドC14着、帝王賞7着。春は思い通りの結果が残せなかったが、秋に向けパワーアップを図っている。ノーザンファームしがらきの米本浩和厩舎長はこう語る。
「今、しがらきに帰ってきて1か月半くらいですが、当初と比べて体重が増えてきました。ドバイの後はあまり体が増えませんでした。帰国検疫後に帰ってきましたが、その時は思ったより疲れていませんでしたし、それほど気にはしていませんでした。でも、成長と言う意味では体重が増えた方がいいかなとも思います」▲ノーザンファームしがらきの米本浩和厩舎長
4歳夏を迎え500kg超の馬体は、洗い場でもひと際目立っていた。