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意外と不振、ホープフルSの前走重賞組

  • 2017年12月26日(火) 12時00分
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◆重賞組ばかりの買い目は避けたい

 暮れにホープフルSという名のオープン特別ができたのは88年、元号でいえばまだ昭和(63年)のこと。それまでもひいらぎ賞という名の中山芝2000m・オープン特別があったのだが、改称されたのだった。

 ひいらぎ賞と連続性はあるとは思うのだが、一応レース名を基準にするとホープフルSはオープン特別として26回、GIIとして3回行われてきたことになる。

 ではその29回のうち、前走で重賞競走に出走していた馬が優勝していたケースは何回か御存知だろうか?

 正解は2回のみ。96年に朝日杯から中1週で臨んだエアガッツと、98年に東スポ杯5着から来たトウカイダンディーのみだ。ちなみに前走重賞組の総合成績は[2-2-5-32]。回収率は単14%・複68%となっている。

 もっともオープン特別だった時期は重賞→オープン特別、という使い方になるわけで、素質馬がそのようなステップを取ることが少なかった影響とも考えられる。ただ、GIIになってからも事情はたいして変わらないのである。GIIとして行われた3回のうち、前走重賞組は[0-1-0-11]。唯一馬券に絡んだのは一昨年の1番人気馬ロードクエスト。一方で、1,3,3,4,5番人気という上位人気の馬たちが馬券圏外に消えている。

 GIとしてはじめて行われる今回のホープフルS、登録馬中に前走重賞組は5頭。調教で落馬があったルーカスが回避したとしてもまだ4頭いる。上位人気になりそうな馬もいる。

 GIになったことで、傾向はがらりと変わるのだろうか? それとも前走重賞組は意外な不振を続けるのだろうか? オープン特別時代からの流れ、そしてGIIとして行われた3回の結果を見るに、重賞組ばかりの買い目は避けたいような気がする。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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