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“笹川先輩”から見たYJS「すごくいいシリーズだと思いましたし、正直羨ましかったです」

  • 2018年01月15日(月) 18時01分
ギャロップ翼

▲お正月開催の振り返りのほか、ヤングジョッキーズシリーズを見ての複雑な心境を吐露(撮影:武田明彦)


今回は例年以上の盛り上がりを見せたお正月開催の話題から。好天にも恵まれ「乗っていて気持ち良かった」とは言うものの、毎年関係者が頭を抱えているという年末年始の“挨拶問題”には笹川騎手も苦戦したようで…?このほか報知オールスターC(川崎)&ニューイヤーC(浦和)のレース分析や、条件が当てはまらず参戦が叶わなかったYJSを見ての感想、さらにはプライベートな質問まで盛りだくさんでお届けします!(取材・文:赤見千尋)

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。笹川翼騎手へ「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。【⇒質問フォームへ】


後輩の奮闘ぶりに「負けないようにと気を引き締めました」


――お正月開催、雰囲気はいかがでしたか?

笹川 お客さんがたくさん来てくれましたし、天気がいい日が続いたので、寒い中でも乗っている方は気持ちよかったですね。ただやっぱり、毎年のことなんですけど、31日の大井開催が終わってすぐ1日から川崎開催なので、挨拶は大変でした(苦笑)。「今年もお世話になりました。良いお年をお過ごしください」と言った数時間後には、「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します」ですからね。

――戸崎圭太騎手や森泰斗騎手も仰っていましたが、1年間必死に積み上げた勝利数が31日に確定して、1日には0になってしまうっていうのもありますよね。

笹川 そうなんです。数字上のことだけで、特に何の変わりもないんですけど、やっぱり0っていうのはイヤですよね。1つ勝つまでは落ち着かないですし。僕、毎年スロースターターというか、1月にあんまり勝てていない気がするんですけど、今年は特にそんな感じで。なかなか思うように行かないことも多くて、我慢の時期かなと思っています。それでもめげずに一生懸命頑張るだけですから。

――また1つ勝つと気持ちも違ってくるんじゃないですか?

笹川 そう思っています。一生懸命やっていれば、あとは馬が教えてくれますし、今は焦らず自分のやるべきことをしっかりとやっていきます。

――南関東では年明け2つの重賞が行われましたが、まず3日川崎の報知オールスターカップでディアドムスが圧勝しましたね。

ギャロップ翼

▲報知オールスターC(川崎)を圧勝したディアドムス(撮影:武田明彦)


笹川 強かったですよね。前走の勝島王冠も強かったんですけど、流れも良かったのかなという印象があって。でも今回は力でねじ伏せに行く競馬をして、上がりもラスト1ハロン11秒台が出ているから、1頭だけ力が違うなという。もともと実績のある馬だったから、これだけ走るのも当然なのかもしれないですけど、もう一度この強さを見せられるようになるというのはなかなか大変なことですから。馬も関係者の頑張りもすごいなと思いました。

――10日浦和で行われた3歳重賞ニューイヤーカップは北海道からの移籍初戦だったヤマノファイトが4馬身差の快勝でした。

ギャロップ翼

▲ニューイヤーC(浦和)は門別から移籍初戦のヤマノファイトが優勝(撮影:武田明彦)


笹川 枠順も良かったですし、いいレースを見せてくれましたね。ハセノパイロが人気していましたけど、負かすならヤマノファイトかなという感じで見ていました。今回ハセノパイロは6着と残念な結果でしたけど、浦和の1600mって独特なコースなので得意不得意がけっこう出ると思うんですよね。ヤマノファイトはもちろん強いですけど、この結果がすべてではないんじゃないかと思っています。ハセノパイロは飛びが大きい馬だから、小回りが得意という感じではないですよね。直線の長い大井に替わったらまた違うレースをしてくれるんじゃないかと。

――3歳戦の行方というのは1戦ごとに成長が見られますし、南関東クラシックへ向けても楽しみですよね。

笹川 そうですね。僕自身もいい馬に乗せていただいていますし、今後に向けて1戦1戦気になります。クラシックは毎年大目標ですし、今年も頑張ります!

――続いての話題は、昨年初めて行われたヤングジョッキーズシリーズについてお聞きします。笹川騎手の1つ下の期のジョッキーたちから参加していましたけれども、印象はいかがでしたか?

笹川 参加ジョッキーが発表されるまでは、もしかしたら自分も乗れるかもしれないと期待していたんです。でも条件に当てはまらなくて、参加できなくて残念でした。若手のジョッキーたちにとって、中山で乗れる機会というのは本当に少ないですし、一つの夢ですよね。他地区のジョッキーにとっては大井で騎乗するチャンスもほとんどないですから、すごくいいシリーズだと思いましたし、正直羨ましかったです。

ギャロップ翼

▲YJSについて「すごくいいシリーズだと思いましたし、正直羨ましかったです」(撮影:高橋正和)


――総合優勝は船橋の臼井健太郎騎手でした。

笹川 チャンスをモノにしましたよね。出場するだけでもいい経験になると思いますが、その中で結果を出せたことは大きな自信になったと思うし、周りの関係者にもいいアピールになったと思います。僕より下の世代もすごく頑張っていますから、負けないようにしないといけないなと気を引き締めました。

――では最後にプライベートな質問を。新年早々からお忙しかったと思いますが、初詣は行きましたか?

笹川 行きました。今年厄年にあたるので、しっかり厄除けしてきました。お墓参りにも行って、手を合わせて来て。あとは京都の藤森神社にも行こうと思っています。毎年行っているんですけど、馬の神様が祀られている神社なんです。なかなか時間がないですけど、お参りはちゃんとしたいので。

――では、2018年の抱負をお願いします。

笹川 まだ今年1勝目を挙げられていないんですけど、今は焦らず進んでいきます。毎年去年の勝ち星以上の数字を目指しているので、去年の自分を越えられるよう、今年も一生懸命頑張ります!

※次回の掲載は1月29日(月)予定です

1994年7月17日生、新潟県出身。2013年4月7日に米田英世厩舎(大井)からデビューすると初年度から43勝を挙げ、NARグランプリ優秀新人騎手賞を獲得。重賞勝利に勝島王冠(15年)、船橋記念(16年)、ハイセイコー記念(16年)。

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