▲腕がかなり太くなったという小崎騎手、その理由とは?
オーストラリアでの長期武者修行を終えた小崎綾也騎手に直撃インタビュー。2回目の今回は、オーストラリアと日本の調教の違いについて。渡豪して数日で調教を開始した小崎騎手。時計、騎乗スタイル、様々な面で違いがあるそうで。向こうのスタイルを教わりながら騎乗を続けたら、腕がかなり太くなったそう。それはいったい、なぜなのでしょうか? (取材・文:不破由妃子)
豪の調教は時計にシビアで、最後まで抑えたまま
──渡豪して数日で調教での騎乗を開始されたんですよね。
小崎 はい。日本では乗っても3〜4頭ですが、オーストラリアでは1日7頭、たまに8頭という日もありました。乗り始めたら休憩はなく、毎日3時間ちょっとのあいだ乗りっぱなしでしたね。
──それでも3時間ちょっとで7頭もこなせるんですね。
小崎 そうですね。ウォーキングマシンで準備運動をさせたあとに乗り手が乗って、馬場をクルクルッと回って終わりです。頭数は多いんですけど、1頭にかける時間は30分弱くらいなので。
──調教の内容も日本とは全然違う感じですか?
小崎 違いますね。向こうは短距離馬が多いんですけど、普段の調教はすごくゆっくりで、1ハロン18秒くらいで走らせるんです。ゆっくりだけど、けっこう時計には厳しくて、僕もメトロノームを使っていました。日本でも助手さんのなかにはメトロノームを付けて乗っている方がいますが、ジョッキーはほとんど使っていませんからね。
──そうなんですね。海外で時計にうるさいというのは、たしかに意外です。
小崎 しかも、ハミを掛けながら乗るので、けっこうパワーが必要で。追い切りも時計自体はそれほど速くないんですが、それもハミを掛けたまま。日本のようにフワッとは乗らないんです。
──最後だけ目一杯追う感じですか?