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素直に4歳か。少しだけひねって「行ってきます」か。

  • 2018年02月22日(木) 12時00分


(実は花舞台だったのですね)とは呟けなかった。
そうそう理想通りには吐露できない。テイエムジンソクの話です。

京都こそが花か?
とりあえずJBCまでしまっておこう。
と思ったら、陣営から帝王賞出走が表明された。
ならば、帝王賞までしまっておこう。

でも、こうなると次のお楽しみは、3歳重賞で、1戦1勝の身で唯一勝ち切ったサトノフェイバーとなる。
(先週まとめたけれど)今年は1戦1勝の馬が重賞でずっと馬券に絡んでいる。しかしその馬券に絡んだ馬が次走で人気になって、みんな馬券圏外に散っている。でも次走人気になって負けた馬は、重賞で1着した馬ではなかった。だからきさらぎ賞を1着したサトノフェイバーは一味違うと思いたいのだ。そう「実は強かったのですね」と言いたいのだ。

きさらぎ賞を1着した馬にその表現は甚だ失礼かもしれないけれど、きさらぎ賞を人気を背負って勝ったわけではないし(4人気)、1戦1勝馬のその後の苦戦っぷりを見ると、次も好走しないとなかなか強さを実感できない。

はたしてサトノフェイバーはどの程度強い馬なのか?
きさらぎ賞のレース展開やレースラップなどを見て、他馬の実力なども見て、レベルを調査するのが正解なんだろうけど、もっと一瞬で、客観的に評価できるツールはないかな?

おっと、こんなところにnetkeiba.comのWIN5予想でもお馴染みの伊吹雅也さんの最新刊「コース別本当に儲かる血統大全」http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=133504があるぞ。この本は「コースと種牡馬が起こす劇的な化学反応」を儲かる視点で紹介している必勝本で、毎年発売されてる大人気本の最新版だ。

コース別に種牡馬の買いと消しを好走率と回収率と偏差値で紹介しているので、一瞬で○×が判定できて、使い勝手がいい。買い続けるだけで儲かる、秘奥義中の秘奥義「全買いデータ」が88個も掲載されている。予想の傍に置いておきたい実戦向きの本だ。王道系、主流系の種牡馬だけでなく、非主流系、マイナー系の種牡馬の買いと消しも掲載されていて、バランスもいい。自分は時々、エンパイアメーカーやベーカバドを無性に買いたくなることがあるけど、その時の買い消しにも役立つ。

しかも実戦だけでなく想像を掻き立てるツールとしても使える。
サトノフェイバーの父はゼンノロブロイ。ゼンノロブロイの京都芝1800の好走率偏差値は48.1、回収率偏差値は44.8。低い。実に低い。偏差値は50が基準だからそれを下回っているということは、それだけで京都芝1800では期待できないということだ。実際、着成績も回収率もよろしくない。

ディープインパクト産駒の好走率偏差値がトップランクの63.5だから、京都の芝1800でゼンノロブロイ産駒がディープインパクト産駒に先着することはとても厳しいことがわかる。しかし、サトノフェイバーはディープインパクト産駒のグローリーヴェイズ、レッドレオン、カツジ、ダノンマジェスティらに勝った。

つまり「ゼンノロブロイ産駒が苦手なコースで、きさらぎ賞を1戦1勝の身で、ディープインパクト産駒を相手に勝ったのだから、ポテンシャルは相当高いのではないか」とも仮想できる。次走はスプリングSの予定だとか。さっそく中山芝1800の項目を覗き見ると…おっと! 続きは本書でお願いします。「実は強かったのですね」とスプリングSで言えると春のクラシックが俄然面白くなる。

今週は、春のクラシックではなく、春の古馬G1戦線で、ワールドワイドに重要なレースが2つある。つまり高松宮記念、大阪杯だけでなく、ここをステップに世界へ「いってきます」する馬もいっぱい出走しそうということだ。

1つは中山記念。もう1つは阪急杯。
中山記念は、ずいぶん前から世界へディパーチャーする馬のエアポートになっていたけれど、阪急杯も同じようにエアポートになるのかもしれない。

京都記念はドバイへのエアポート色が強いけれど、中山記念は3月下旬のドバイワールドカップデー、4月初旬のオーストラリアのザ・チャンピオンシップス(2日間でG1・4つ)、4月下旬の香港のクイーンエリザベス2世Cと選択の幅が広い。中山記念のレース日と距離と負担重量のバランスがいいのだろう。

今年はドバイよりオーストラリアへ登録してる馬の出走が多そうだ。実際、どこまで本気か、どこまで実現するかはわからないけれど、高松宮(芝1200)や大阪杯(芝2000)との両睨みや、その距離では力が発揮できないと考える陣営の登録も多いのかもしれない。

中山記念組で予備登録を済ませている馬
ヴィブロス ド・ドバイターフ
ウインブライト 豪・ドンカスターマイル 豪・クイーンエリザベスS
マイネルサージュ 豪・クイーンエリザベスS
マイネルハニー 豪・ドンカスターマイル 豪・クイーンエリザベスS

阪急杯組で予備登録を済ませている馬
シュウジ ド・アルクォーツ・スプリント 豪・ドンカスターマイル
モズアスコット ド・ゴドルフィンマイル ド・ドバイターフ 豪・ドンカスターマイル

予備登録は賑やかしもありだから、
え!? チミもかい!?
な馬もいたりして気が抜けない。

どの馬がドバイから招待を受けて、どの馬が本気でオーストラリアへ飛ぶのかな? なんて考えていたら、ドバイターフで2年ぶりの勝利を目指すリアルスティール陣営から鞍上デットーリの発表があった。

海外のG1で日本の馬にデットーリが騎乗するなんて、滅多にないすごいニュースだけど、では2年前にリアルスティールを勝利に導いたムーアはどの馬に乗るのだろう。もっと魅力的な馬がいるのか? オブライエン厩舎の逸材が出走するのか? 逸材じゃないけど契約上騎乗しないわけにはいかないのか? 西欧の名手は優先契約の縛りもあるからムーアといえども依頼馬で一番強い馬に乗れるとは限らない。今年もニギニギしくなりそうで、楽しみだ。

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中山記念
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ここ数年の中山記念の1着馬の道中のポジションを見ると、道中2番手〜5番手から勝ち馬が出ていることがわかる。同時に逃げた馬が勝てていないこともわかる。開幕だから逃げた馬が1着することがあってもいいのに、この10年で逃げて勝った馬は1頭もいない。

以下は、過去5年の1着馬の位置と逃げた馬(各コーナーで先頭にいた馬)の着順。よくよく見ると、勝ち馬は前で流れに乗って、4角で3、4番手にいるのが望ましいことがわかる。

13年
1着 ナカヤマナイト 5-5-4-3
シルポート 1-1-1-1 3着

14年
1着 ジャスタウェイ 4-4-4-3
トウケイヘイロー 1-1-1-1 6着

15年
1着 ヌーヴォレコルト 3-3-3-4
タイキパーシヴァル 1-1-1-2 11着
ロゴタイプ 2-2-2-1 2着

16年
1着 ドゥラメンテ 5-5-5-4
カオスモス 1-1-1-2 11着
ラストインパクト 2-2-2-1 6着

17年
1着 ネオリアリズム 2-2-2-3
ロゴタイプ 1-1-2-2 3着
マイネルミラノ 3-4-1-1 9着

逃げた馬を番手の馬が3角〜4角で捕まえに行く展開になると、3番手、4番手の馬に有利なこともわかる。今年はそこがポイントか。

今年の出走予定馬で先行しそうなのは以下の4頭。
アエロリット・マルターズアポジー・マイネルハニー・ウインブライト

岡田繁幸氏系の馬が2頭いる。つまり、去年同様に3角か4角で逃げる馬を捕まえに行く可能性は大きいということだ。となると、重要なのは道中3、4番手となる。

位置が読みやすいのはマルターズアポジーで、読みにくいのは典さんのアエロリット。

アエロリットが逃げを打つとは思わないけれど、2番手〜4番手のどこに入ってくるかがわからない。場合によっては先行しないかもしれない。春の目標がヴィクトリアマイルならば、4番手、いや5番手も十分あり得る。

「典さんは読みすぎない」。それが正解のはず。だからアエロリットは先行遊軍としておく。

一応普通に考えると隊列は、
マルターズアポジー=マイネルハニー=ウインブライト
             =アエロリット(ここにいるかもしれないし、いないかもしれない)
となる。

ヴィブロスは去年5番手追走だった。最大目標は次のドバイだろうから去年と同じような戦法を選択するのではないか。
サクラアンプルールも6、7番手っぽい。
ショウナンバッハは前走2200では先行したけど、1800ならもう少し後ろから行きそうだ。8番手。

ペルシアンナイトの鞍上Mデムーロは中山記念2連勝中だけど、ドゥラメンテでは出負けしつつ5番手から、ネオリアリズムでは2番手から勝った。ならば出負けしての5、6番手とみた! この春の目標は大阪杯と安田記念っぽい。ならば逃げ・先行は選択しないのではないか。Mデムーロもこの馬で本当に上手に乗れたことは2回くらいしかないはず。それだけ難しい馬のはずでここは馬とのコミュニケーション重視の騎乗とみた!

マイネルサージュは三浦騎乗だし、先行軍団からは少し距離を置きそうだ(前走がそうだった)。6番手でどうだ。
残るはディサイファ。小島太厩舎最後の重賞出走。鞍上も小島太厩舎とは深い関係の田中勝。でもディサイファはテン乗りだ。ラスト重賞ということで、今までにない戦法を取るかもしれないけれど、1800で先行は難しいとみた。

というわけで、振り出しに戻って、ここから勝ち馬を探すことにする。
マルターズアポジー=マイネルハニー=ウインブライト
             =アエロリット(ここにいるかもしれないし、いないかもしれない)

マイネルハニーが3角〜4角でマルターズアポジーを捕まえに行ったら、その後ろにいそうなウインブライトかアエロリットに好機が訪れる。
マイネルハニーが捕まえに行かなかったら…マルターズアポジーが逃げ切るか、マイネルハニーが粘りこむか。

予想人気は
ウインブライト 2人気
アエロリット 3人気
マイネルハニー 6人気
マルターズアポジー 7人気

ムムム。人気を考えるとマルターズアポジーかマイネルハニーの方がいいような気がしてきたぞ。

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中山記念・注目馬
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ウインブライト
マイネルハニー

予想2人気と6人気をチョイス。
どこにいるかわからないアエロリット、好スタートから5番手で折り合ったペルシアンナイト、逃げ切るのが至難なレースでマルターズアポジーらに勝たれたら降参だ。

この2頭は前記したようにオーストラリアのザ・チャンピオンシップスに登録している。ノーザンF系の馬はここをステップにきちんと勝ち負けして、ドバイで好成績をあげることが多い。ならば、マイネル軍団にもここを勝ち負けして、オーストラリアへ「行ってきます」してもらおう。

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阪急杯・注目馬
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中山記念も阪急杯も4歳でいいんじゃないか? と一瞬考えた。
でも中山記念の予想オッズを見ると、4歳で1・2・3人気だった。一方、阪急杯は4歳で2・3・4人気。

レッドファルクスがいるから阪急杯は4歳の人気がちょっとだけ下がる。
ならば素直に4歳重視。

ディバインコード
カラクレナイ
モズアスコット

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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