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クリンチャー陣営「無事に帰ってきてくれたら、次があります!」

  • 2018年03月20日(火) 18時00分
職人

クリンチャーを管理する宮本厩舎にインタビューしてきました(右が宮本調教師、左は稲富菜穂さん)




優勝したレインボーライン、岩田騎手の勝負へのこだわりと執念


 いよいよ春のGI競走開幕。高松宮記念ですね。桜も開花して話題満載、にぎわってきます。

 いやー、競馬はやってみないとわからないですね。絶対!はないとあらためて感じました。

 実は「絶対」を僕がよく使うんですよ。先日もタブレットの行方不明事件があり「勝義タブレットどこへ持っていったの?」「ジムへ持っていったけど絶対持って帰ってきたでー」というやり取りをしたんですが…ジムから「忘れ物があるので今度来られた時に持って帰ってね」と連絡があり、おかんの怒り上昇中。

 大失敗!…この絶対の意味は違っていますよね。しかし京都記念でGI馬を4頭も負かしたクリンチャーのレースぶり、成長ぶりを見て、阪神大賞典でも≪絶対に来る!≫と期待を持っていました。

 レースを振り返って、やはり競馬は、自由自在に馬をコントロールすることが大切なんだと感じました。序盤少し引っかかっていましたね。レースの流れは、そんなにスローペースではなかったのですが、1周目のゴール板を過ぎたころにレースが終わったと勘違いしたような感じを受けました。

 でも流石武豊騎手ですね。粘って粘って3着。すごいことだと思います。次走春の天皇賞への期待が膨らむレースです。

 優勝したレインボーラインは、長丁場の折り合いだけを大事にしたという岩田騎手の好騎乗、ベテランならではの采配です。3000mを走ってしっかり脚をためて末脚を使い上がってくるのを見ていて、感動しました。改めて岩田騎手の勝負へのこだわりと執念を見せていただきました。

職人

見事阪神大賞典を優勝したレインボーライン


 僕に足りないもの。勝負へのこだわりと執着する思いだと伝わってきました。感謝!春の天皇賞はレインボーラインとクリンチャー、そしてサトノクロニクル…ほかに上がってくる馬もいるんでしょうが、対決が面白い。だから競馬って面白いし、ファンの皆さんの期待も膨らみ、盛り上がるんですね。

***

 未来のことを考える前に、先週の阪神大賞典前のクリンチャーを少しふりかえって、次走に生かしたいと思います。(3/14取材)

 阪神大賞典(GII、芝3000m)に出走予定のクリンチャーは14日の朝一番、藤岡佑介騎手騎乗で追い切りが行われ好タイムをマーク。キリッと切れる脚で力強く坂路を駆け上がり、京都記念を使った上積みを確信できました。走るたびに強くなってる感じがしましたね。

 追い切り後に洗い場で手入れをする長谷川助手に話を伺いました。

常石 京都記念おめでとうございます。強い走りを見せてくれて今週は楽しみですね。どんどん成長していますが、最初はどんな感じの馬でしたか?

長谷川 外国へは行かずに日本のGIレースに出走させます。3歳当初は、なかなか時計も出ず走れなかったんですが、1年でどんどん成長しゴロっと変わりましたね。成長が目に見えるようです。

 折り合いがつくので距離が長くなっても、他馬が引っかかって苦しんでいてもこの馬は大丈夫だと思います。だから長い距離のレースは、楽しみです。普段はおとなしく扱いやすいんですが自分自身をしっかり持っているので、ちょっとタイミングが合わないときは偏屈になっていますかね。

常石 昨年に比べて成長がすごいですね。

長谷川 1年って大きいですね。頼もしくなりました。馬体もそうですが、精神面でも立派になってきましたね。期待したいと思います。まずは、無事に帰ってきてくれることです。そしたら次がありますからね。

職人

馬体・精神面ともに立派になったクリンチャー


常石 そうですよね。成長とともに可能性が広がってくるので楽しみですね。期待しています。ありがとうございました。また取材お願いします。

 宮本調教師からもコメントをいただきました。

「いつも堂々としている馬なので期待を膨らませても何も言うことないですよ。成長しどんどん良くなって時計も出るようになってきています。後は、乗り役に任せるだけです」

 長谷川さんも同じことを言っていました。ファンの多い馬ですが応援よろしくお願いします。クリンチャーがみんなの思いを乗せて走ってくれることを期待しましょう。

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 土曜日も凄いレースが行われましたね。藤原厩舎の勢いが止まりません。ファルコンステークス(G3、芝1400m)を制したミスターメロディ号。好位から抜け出す理想的な競馬で快勝。今年重賞2勝目を挙げた藤原厩舎、追っかけていかなくては…出遅れている僕です。

職人

土日共に熱戦が繰り広げられました


 皐月賞トライアルレースである若葉S(芝2000m)を制したのは五十嵐厩舎のアイトーン号。2着のダブルシャープはなべちゃんの厩舎(渡辺厩舎)です。なべちゃんと和田騎手のコンビなので楽しみです。早速明日の取材で突っ込んできたいと思います。491万馬券大波乱演出の秘密に迫りたいと思います。

 高松宮記念から続くGI戦線から目が離せませんね。日本馬が多数ドバイにも遠征し、益々競馬が盛り上がってきます。阪神競馬場のサクラも膨らんでいましたよ。競馬観戦とともに花見も楽しんでください。

 つねかつこと常石勝義でした。

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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