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目標に“制裁ゼロ”を掲げるも…危ない騎乗を大反省

  • 2018年04月10日(火) 18時02分
小牧太

今年初の制裁となってしまったレースを振り返りました


今年は「制裁ゼロ」を目指していた小牧騎手ですが、3月24日、残念ながら今年初の制裁が…(メイショウツバキ2着)。小牧騎手も「あれはアカン。危ない騎乗をしてしまった」と反省しきり。今週はそのレースでの心理状態をはじめ、トウケイワラウカド、ダンサクドゥーロなど、直近の騎乗馬の手応えを語ります!
(取材・文/不破由妃子)



気持ちが入ると、寄せにいってしまう…


──今週は3月中旬以降のレース回顧からと思っているのですが、その前に…。今年初の制裁がありましたね。

小牧 ああ、メイショウツバキ(3月24日・阪神2R・3歳未勝利2着)ねぇ。ずっと制裁ゼロできてたんやけど…、あれはアカンね。完全に横の馬(3着ブライトエンパイア)に当たっていたし、危ない騎乗をしてしまった。やっぱり勝ち負けになると難しいわ。

──たしかに「慎重に勝ちにいく」というのは、言葉で言うほど簡単ではないのかもしれませんが…。

小牧 うん。騎乗停止が続いたことで、必要以上に制裁を気にし過ぎてしまっているところがあって、それじゃいかんなぁと思いつつ、最近はそれもだいぶマシになってきたと思ってたところやったんやけど…。やっぱり必死になるとついついね。もうこれは癖やね。

──癖とはどういう?

小牧 気持ちが入ると、ちょっと寄せにいこうとしてしまうっていうね。もう無意識やねんけど、それがアカンねん。長年のこととはいえ、直さなアカン。ホンマに騎乗停止だけは嫌やから。こうやってボチボチでも毎週乗っていたいし、もう絶対に休みたくない。気を付けますわ。

小牧太

もう絶対に休みたくない。気を付けますわ


──そんな反省もありつつですが、いい競馬もたくさんありましたね。鳴門S(4月1日・阪神12R・4歳上1600万下)のトウケイワラウカドは11番人気でしたが、最後は外からしぶとく伸びてきましたね(3着)。

小牧 あれは惜しかったねぇ。持ったままで直線に向いたから、勝つかと思ったわ。その前のレースは、昇級初戦で11着に負けてしまったけど(3月3日・播磨S)、その時点でこのクラスでも上位を狙える手応えはあったから。実際、2戦目でクラスに慣れてきたんやろうね。ただ、調教師さんも言っているように、ノド鳴りの馬なんでね。距離は今くらい短いところがいいし、力だけなら十分勝ち負けになるけど、安定して走れるかというとノド次第のところはあるかなぁ。

──なるほど。でも、1600万には完全にメドが立ちましたから、目が離せない存在ではありますね。もう1頭、次も面白そうだなと思ったのが、小牧さんが騎乗してから4着(14番人気)→2着(8番人気)ときているサンライズソル。

小牧 あのレースは、我ながらよう追ったねぇ。でも、あそこまでいったら、やっぱり勝っとかなアカンわ(苦笑)。馬はね、トモがまだ緩い状態であそこまで走れるから、パンとしてくればもっとやれそうやね。連闘で使ったから放牧だと思うけど、帰ってきてからが楽しみやね。あと、なんとか勝たせたいのが、吉田厩舎のキタノタマテバコ。

──2戦目からずっと小牧さんが乗っている馬ですね。

小牧 そうそう。ダートの1800m、1400mと使ってみて、1200mの馬じゃないかなぁと思っていたら、やっぱり1200mやったね(3月18日・阪神1R・3歳未勝利3着)。初めての1200mではちょっと戸惑うようなところを見せたけど、ペースに慣れてくれば勝ち負けになるはずや(4月7日の阪神ダ1200mでは、着順は5着も、着差はコンマ5秒差とレースぶりは前進)。

──以前、小牧さんの助言は当たると聞いたことがありますが、この馬の距離短縮も小牧さんが助言を?

小牧 うん、そう。言うた通りに使ってくれてるね。馬も応えてくれているし、何とか勝ちたい。

──あと、結果は4着でしたが、久々にダンサクドゥーロに騎乗されましたね(3月25日・阪神12R・4歳上1000万下)。

小牧 あれは外枠が堪えたねぇ。でも、あのレースは勝った馬(ハリケーンバローズ)が相当強かったから、結果的に勝ち負けは難しかったかも。ただ、内枠であれば、この馬もすぐに勝ち負けできると思うよ。

──ダンサクドゥーロの2勝は、どちらも小牧さんの手綱ですからね。

小牧 そうやね。折り合いも付いているし、自分でもこの馬は合ってると思うわ。松永昌厩舎はたくさん乗せてもらっているから、同じ路線のほかの馬と番組が被ってしまう可能性もあるけど、力があるのはわかっているので、この馬には是非また乗りたいね。
小牧太

ダンサクドゥーロは力があるのはわかっているので、是非また乗りたいね

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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