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“花の12期生”の同期、和田竜二騎手の17年ぶりGI制覇に感動!

  • 2018年06月26日(火) 18時00分

上半期最後のJRAGIを制した和田竜二騎手とミッキーロケット



「オペラオーが後押ししてくれたんだと思います」


 やってくれましたよー!宝塚記念(GI・芝2200m)をミッキーロケットが先頭で駆け抜けてくれました。春のGIレースの締めくくりを和田騎手がカッコよく決めてくれました。

本馬場入場時のミッキーロケット


 福永祐一騎手のダービー制覇。藤岡佑介騎手の初GI制覇。幸英明騎手のGI制覇などがあった春競馬の締めくくりは、和田騎手の17年ぶりのGI制覇!あらためておめでとうございます。めちゃめちゃうれしいですね。

「勝つ!!」ってみんなが幸せな豊かな気分になれるんだなー。厩舎が近かったのでオペラオーの活躍をずっとそばで見ていた元騎手の僕ですが、あの時の思い出が浮かび上がってきました。

宝塚記念の口取り写真撮影


 強い馬に出会い、その馬の邪魔をしないで騎乗すれば、素晴らしい結果を出せることを確信しました。

 強豪馬が揃いどの馬が勝ってもおかしくない中で、内ラチ沿いをずっと我慢して走らせた好判断に脱帽です。勝てそうで勝てないジレンマもあり、自分の技術が足りないとさえ感じながら焦ることもなく、自分の中でずっと蓄えていた力を爆発させたわっ君。

レースを終えたわっ君。まさに勝負師の顔


 勝った瞬間、思わず拳を握りしめて天を仰いだ、わっ君のコメントです。

「ロケットには3歳の秋から乗っていて感触をつかみ『そろそろ来るな』って感じていた。3週間前から調教で騎乗し、いい感触をつかんでいた。春の天皇賞でもよく走ってくれ、いい脚を見せてくれたので、今日は気合が入っていた。

 今日はスタートも上手かったから『いける!勝てる力はある!』と確信したので内を突き、最後まであきらめなかった。ゲートの心配もなくなり好位で競馬ができるようになってきたから秋が楽しみです。

 これだけの馬に騎乗するには、人も体力、スタミナがいる。普段からジムなどに行き体力づくりをして鍛えています。

 ちょっと遅くなってしまったけど、5月17日に亡くなったオペラオーにいい報告ができます。自分がまだまだ未熟で技術もなかった時に出会い、馬の力だけで勝たせてもらったことに感謝しています。そして17年も勝てなかったのは、自分の技術不足のせいです。

「ちょっと遅くなってしまったけど、オペラオーにいい報告ができます」


 まだまだ勉強することはいっぱいありますが、ミッキーロケットの良さを出し切れるような騎乗をしていきたいです。

 オペラオーが後押ししてくれたんだと思いますね。オペラオーがいなくなって初めて『もっと素直になり、一杯会いにいけばよかったなー…』と後悔していましたが、胸張って報告に行けます。うれしいです。

 今年の3月で恩師の岩元調教師が引退し、オペラオーがいなくなり、自分を支えていた2本の脚がなくなってしまったが、自分の脚でシッカリ立って自分で歩き出さないといけないと思う。もっと技術も体力も鍛えていきます。

 ファンの方やずっと支えてくれた方、家族にもいい報告ができます」

 こみ上げてくる熱い思いを抑えながら深々と頭を下げ、思いを伝えました。

 音無調教師のコメント。

「3週前から調教に乗ってもらい感触を確かめてもらった。ゲートが上手くなり(戦略の)幅が広くなってきたので楽しみが増える。

 調子がいいですよと聞いていたのでレースは和田騎手に任せた。和田騎手に上手くリードされ、それに応えたロケットも成長したなと感じる。

 秋は、京都大賞典からの始動を視野に入れています。そこから狙っていきたいですね。これからもロケットを応援してください」

音無調教師や小林助手もタカラジェンヌに囲まれて


後ろから見ても素敵なタカラジェンヌの皆さん


 春のGIはどんでん返しや初GIタイトルなど驚きや感動もあり、大いに楽しんでいただけたと思います。

“関ジャニ∞”メンバーの来場もあり大盛況だった阪神競馬場


 夏競馬も新種牡馬の産駒の活躍などで盛り上がってきますね。来年のダービー馬を探していきましょう。

 同期のユーイチがダービージョッキーになり、17年ぶりのGI勝利で目覚めたわっ君。尊敬する幸先輩もGI勝利。そして古川騎手もテイエムジンソクで何かやってくれそうな予感。

 そろそろ、僕の番かな??競技内容は違っても馬乗りです。大いに刺激を受け頑張るしかない!ドイツで僕を待っているglamour号に会いに行ってきます。

 宝塚記念のことをいろいろコメントするより写真をたくさん撮ってきましたので、写真を見ながらあの瞬間の感動を思い出して、楽しんでください。

つねかつこと常石勝義でした。

馬番1〜3番が並んで入場。2番ノーブルマーズは上手く抜けてきたなー…


貫禄があり落ち着いた様子のサトノダイヤモンド


池江厩舎のもう1頭、ストロングタイタン


藤岡康太騎手と新コンビ、アルバート


ダンビュライト鞍上武豊騎手はGI500回騎乗を達成


ワグネリアンと同じコンビ、友道厩舎&福永騎手のヴィブロス


香港から参戦、強烈な末脚を見せたワーザー


8歳牝馬ながらまだまだパワーアップ?スマートレイアー


貫禄ある馬体を見せながら、ゆっくりと入場したキセキ

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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