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【北九州記念】菱田裕二騎手が重賞初V いつか辿り着く“あれをしなければいい”の境地

  • 2018年08月23日(木) 18時01分
哲三の眼

▲前回の失敗を糧に菱田裕二騎手がJRA重賞初勝利 (C)netkeiba.com


真夏の小倉スプリント戦・北九州記念は6番人気のアレスバローズが優勝。デビュー7年目の菱田裕二騎手はこれが悲願の初重賞制覇となりました。以前の騎乗時に失敗を犯し、トップジョッキーに乗り替わりになった上、あっさり勝たれてしまうという悔しさも経験。今回はプレッシャーの掛かる再コンビながら、鮮やかに勝利に導いたこのレースから、勝敗を分けたポイントと騎手心理を解説します。(構成:赤見千尋)

考え抜いたプランが馬にとってマイナスに働くことも


 北九州記念は6番人気のアレスバローズが重賞連勝。騎乗した菱田(裕二)君にとっては初の重賞制覇でした。

 前走のCBC賞は川田君が騎乗して勝ちましたが、ゲートも出ていたし、これまで以上に馬が競馬を覚えてきている段階で、今回久しぶりに菱田君にチャンスが回って来た。小倉の速い流れでどの位置で末脚を活かしてくるのかなと思いながら見ていましたが、中団前くらいの位置から、直線は内を捌いて伸びて来ました。アレスバローズであの枠に入ったら、内ラチ沿いのあのポジションがベストじゃないかっていう位置に持っていけたことが、まずはファインプレーだったと思います。

■8月19日 北九州記念(5番:アレスバローズ)

 ジョッキーにとっては、内や大外など自分自身の枠も気になりますが、それだけじゃなくて、他の馬たちの枠の並びというのもとても気になります。逃げ馬がどの辺りに入ったのかとか、隣の騎手の癖はこんな感じだなとか。今回はそういう枠の並びも上手く利用できたかなと。

 技術的なことはもちろんですが、展開を上手く突くことが出来て、今回の競馬の中にある、あの馬のベストポジションを取れたことが大きかったんじゃないでしょうか。

 菱田君本人も勝利インタビューで話していましたが、

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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