波乱の目は展開・レースの流れにあるか
ホープフルSはGIIになって以降で5回目、GIに昇格して2回目。まだデータで語るには回数が少ないが、レースのテイストは見えてきつつある。
ヤマを張るなら、上がりのかかる競馬・差し決着というシナリオだろう。ここ2年はいずれも3コーナー9番手以下の馬が馬券圏内を独占し、1番人気馬が上がり最速で勝っているがその上がりタイムは35.7秒、35.5秒とかかっている。
中山芝2000mはご存知のとおり皐月賞も行われるコースだが、その皐月賞は何年かに一回いきなり持続力型の天下になって、それまで速い上がりで好走していた馬が沈み、波乱となる。ホープフルSの場合出走馬の能力差が相対的に大きい(皐月賞は出走権を得るだけの実績を積んだ馬だけが出ているが、ホープフルSは単なる1勝馬もメンバーに入る)ので皐月賞よりは人気馬が堅調になるが、それでも波乱の目は展開・レースの流れにあると考えたほうがいいだろう。
ただ、2歳馬はまだ消化レース数が少なく、それぞれの適性がつかみづらい。血統から類推するしかないが、それにも限界がある。
なにか方法があるとしたら、位置取りだろう。レースにおける位置取りもやってみないとわからない面はあるが、枠順とこれまでのレースぶりから前半分にいそうか、後ろ半分にいそうかくらいは考えることができる。
これまでの4回、1コーナーを出走頭数の半分以内の番手で回った馬は[1-1-0-31]で回収率は単13%・複26%。後ろ半分で回った馬は[3-3-4-17]で単48%・複97%(同じ通過順で複数頭というケースがあるので、両者の母数は同じにはならない)。しかも前者の1,2着馬は2014年で、近いほうの3回はすべて1コーナー後ろ半分組が馬券圏内を占めている。
今回、サートゥルナーリアはどの位置で競馬をするのか? ニシノデイジーのほうが無難な選択肢なのか? このあたりが予想を展開する第一歩になるのではないだろうか。