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ミッキーブリランテに騎乗した坂井瑠星騎手に取材してきました

  • 2019年01月08日(火) 18時00分
職人

今後の活躍が期待される坂井騎手にインタビュー


新年早々から注目ニュースがたくさん


 2019年の幕開け。新年早々、やっぱりこの人からの始まりです。昨年JRA通算4000勝を達成した武豊騎手です。

 4連勝を含む、2日間で6勝の固め勝ち、このペースで行くと年間300勝かな?とユーモアも入れる豊騎手はトークも一流。ファンを楽しませてくれますね。

 そのうちの1勝が、プロ野球ロッテのコーチ吉井理人の所有馬マゼ号での優勝。3歳牡馬なのでこれからが楽しみです。野球の試合やキャンプがない期間しか見に来れないので、愛馬の勝利に期待をいだいていました。

 新年からスポーツ界では注目のニュースがありました。

 錦織圭選手は今期最初のブリスベン国際で優勝し、14日からの4大大会の全豪オープンに弾みをつけました。

 野球界では西武の菊池雄星選手が米大リーグのシアトルマリナーズへ移籍が決まりました。流暢な英語で契約交渉をしているのを見て野球ができるだけではなく、語学もできる大切さを感じました。

 競馬界でもM.デムーロ騎手などは、日本語が日本人よりもうまいと感じるときがあります。意思表示には欠かせないですね。

 スポーツ界以外にも、小学4年生の仲邑菫さんが史上最年少で囲碁のプロ棋士となるなど、注目ニュースがありましたね。

 ZOZOTOWNの前澤社長からのお年玉に応募したかったな。器の大きさと夢がほしかったなと思いました。スポーツ界のほかにも話題が豊富な年になりそうですね。

***

 その夢を今年の京都金杯とシンザン記念に託し、京都競馬場へ向かう。競馬場はすごい人で、GI並の入場者でした。

 僕は今年後厄なので、お祓いを済ませてから行ったので、出遅れた感じでしたね。

 まず京都金杯です。川田騎手の1勝から始まりましたね。パクスアメリカーナ号がこれで2連勝。中団から徐々に前をとらえて残り100mで一気に差し切り、強い走りをみせてくれました。京都の下り坂を上手くとらえて他馬に邪魔されずに外へ持ち出し、前との差を詰めてそのままの勢いで先頭に立ちゴールへ。川田騎手が絶妙な手腕を発揮したレースでした。僕も現役の時は、こんな乗り方をしたいなと思ったことがありましたが、力不足でできませんでしたね。

職人

川田騎手が見事な騎乗で京都金杯を制覇(C)netkeiba.com


 中内田厩舎はみんなで馬のことを、飼い葉の量や調教などについて話し合っているそうです。1人の目より多くの目で確かめ、話し合っていくことで勝利につながっていくんでしょう。さらに力をつけて大きなレースを狙っていくことでしょう。目が離せない1頭ですね。

 そしてシンザン記念です。

 坂井瑠星騎手に取材させていただいていたのでミッキーブリランテから流していました。複勝にしてたら馬券的中だったのに悔しい1戦。

 でもよく走りましたよね。前走はばっちり写真も撮り、馬券もとらせていただき、感謝です。

職人

坂井瑠星騎手が騎乗したミッキーブリランテ


 渡辺厩舎はヴァルディゼール号で重賞初制覇。おめでとうございます。ロードカナロア産駒は、サートゥルナーリアに続く重賞連勝。3歳馬の活躍、クラシックの登竜門での勝利は、大きいですね。渡辺調教師は、騎手時代からなべちゃんの愛称でよばれファンも多いので、盛り上がります。人馬ともスター候補になり春が楽しみです。渡辺先輩、おめでとうございます。

職人

見事な切れ味で内から抜け出したヴァルディゼール(C)netkeiba.com


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 年末に坂井瑠星騎手に取材させていただきました。

職人

オーストラリアから帰国した坂井騎手にインタビュー



職人

後輩の服部騎手にも気配りを忘れません


常石 よろしくお願いします。

坂井 こちらこそお願いします。何の取材でしたか?

常石 あっ…競馬場でお願いしたので話していませんでしたよね。ネット競馬コラムで火曜日担当の「競馬の職人」です。

坂井 ネット競馬ですか。僕もオーストラリアからコラムを書いて送っていました。だからよく知っています。

常石 そうでしたね。でもすごいよな。デビュー間もない時からオーストラリアへ行く勇気は尊敬します。一番大変だったことは何ですか?

坂井 やはり言葉が通じなかったことですね。だから少しだけ学校に行きました。それとレーススタイルの違いに迷いましたね。

常石 比べられないけど、僕も中学2年生の時、ラグビーで2週間ホームステイを経験しました。その時、学校見学に行ったよ。日本語の勉強をしていたので凄い国だなと思い、じゃあ僕らは英語の勉強しなくてもいいんだなと大きな勘違いをしたな(笑)。

坂井 そうでしたか。ラグビーってすごいですね。僕は乗馬しか知らないです。

常石 どうして騎手になろうと思ったんですか?確かお父さんが騎手でしたっけ?

坂井 今も大井競馬場の現役騎手です。おじさんも関係者です。だから、小さい時から競馬場やTVで競馬をずっと見ていました。必然的ですね。騎手になりたかったら中央へ行けと言われていました。近くに乗馬クラブがなかったので、2時間くらいかけて中山競馬場の乗馬クラブに通いました。矢作先生のお父さんも大井競馬場の調教師だったご縁でお世話になりました。

常石 外国へ行くきっかけは、なんでしたか?

坂井 日本の競馬はとってもいいですが、デビューして1年してから、視野を広げ精神力を鍛えたいと思い、海外研修を矢作先生に希望しました。

 競馬学校時代の栗東研修の時に、福永祐一さんの付き人としても学び、いろいろ指導していただきました。福永先輩が海外でも活躍されていたのも刺激になり、藤岡佑介先輩も海外の経験があるので「行きたいと思うなら早い方がいいよ」とアドバイスをいただきました。

 矢作先生も納得いくまでしっかりやって来いと、快く背中を押してくれました。

常石 ここぞと決めたら周りの人が動いてくれますよね。僕も障害者乗馬でパラリンピックヘ行きたいと動き出したときに、周りの人が動いてくれましたね。ちょっと遅かったかな(笑)。矢作先生は、挑戦する意志の強い先生なので、馬もドンドン外国の競馬に挑んでいますよね。

 日本の競馬も外国でも通用するようになってきたから、騎手もドンドン外国へ行ったらいいと思う。外国からも強い騎手がたくさん来られていますよね。

坂井 留学先からリスグラシューとモズアスコットのサポートのために2週間香港に滞在し、調教の手伝いという貴重な経験をさせていただきました。リスグラシューのクビ差負けは悔しかったですね。GI馬の調教も経験させていただきこれからの自分の競馬に役立つと思います。

 中山大障害も(矢作厩舎のタイセイドリームが)7cmの差で負け悔しいレースが続きましたね。僕も恩返しができていなくて申し訳ないので早く期待に応えたいと思っています。

常石 オーストラリアでは、勝ち鞍をあげていましたよね。デビュー時の怪我もあり1か月くらい乗れなかったけど25勝し、新人賞の関西放送記者クラブ賞も受賞されました。この活躍はすごいと思います。オーストラリアで初勝利したときは、どんな気持ちでしたか?

坂井 やっぱりうれしかったです。途中から専属で契約もし、多くのレースに乗せていただく機会を得ました。16勝と言う結果に満足はできませんが、とってもいい経験をさせていただくことができました。また機会があればフランスやイギリスにも行きたいと思います。

常石 祐一騎手も世界で活躍し、いい刺激を受けてると思うから、ぜひ行ってくださいね。同期も活躍しているのがいい刺激になってるでしょう。

坂井 菜七子も頑張ってますよね。唯一の女子だから応援しています。

常石 そうそう、僕らの同期にも女子がいて。3人もいたんですよ。

坂井 あー知ってます。今でも活躍していますよね。

常石 坂井騎手は何期生ですか?

坂井 32期生です。丁度20年違います。でもちょっと似ていますよね。女子の騎手もいたり。もちろん祐一先輩のこともよく知っています。

常石 僕らが12期生だから20年違うか。おっさんやな(笑)。女子がいたからトレーニングも時間外にしたりして、みんなで協力してがんばったよ。そんなところ似てるかな。

 川又騎手は坂井騎手と同じ学校だったから、仲が良く、いい刺激になってると話していましたよ。

坂井 競馬学校では1つ後輩になるけど、同じ学校だったので仲良しですよ。励みになります。僕はまだいい結果を出していないので、頑張らなくてはと思います。

 オーストラリアでは密集した競馬をたくさん経験し、折り合いをつけるのは少しはうまくなったと思います。応援してくださった方々に恩返しができるように頑張ります。

職人

調教に騎乗した坂井騎手


常石 前走、いい結果を出したミッキーブリランテでシンザン記念騎乗ですね。このコラムが出るときは、結果が出ていますね。楽しみにしています。応援しますよ。忙しい中ありがとうございました。

坂井 ありがとうございました。

***

 はっきりとした口調で話し、僕のこともいろいろ知っていて、逆取材されているようでした。責任感が強く愛嬌もあるので、騎乗依頼もどんどん増えていくでしょう。結果も積み重ねていくのが楽しみです。

 シンザン記念は外からよく伸びましたが、最後足が止まってしまい惜しくも3着。次につながる競馬だったと思うので今後に期待しましょう。

 つねかつこと常石勝義でした。

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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