▲武豊のすごさを思い知った小牧騎手
関西騎手クラブ旅行記・第二弾! 2日目の昼間は3グループにわかれての行動で、小牧騎手は観光組を選択。初日の夜に続き、武豊騎手と行動を共にしたそうですが、そこで改めて“ジョッキー・武豊”のすごさを思い知ったそうです。はたしてその出来事とは!?(取材・文:不破由妃子)
やっぱり“武豊”は違う──全国区を思い知ったわ(笑)
──前回に引き続き、騎手会の旅行のお話を。2泊3日の旅程でしたが、2日目の昼間はどう過ごされたんですか?
小牧 昼間はゴルフ組、釣り組、観光組にわかれてね。僕は前の晩に飲んで疲れることがわかっていたから、迷わず観光組や(笑)。
──どちらに行かれたんですか? やっぱり定番の松山城とか?
小牧 いや、渦潮を見る観光船に乗ろうやっていうことになって。それで港まで行ったんやけど、なんや寒くてね。豊くんと康誠と国分と僕の4人は、「飲みながら待っときます」ということで、船に乗るのを拒否した(笑)。で、4人でみんなを待ちながら飲んでいたら、豊くんの周りに観光客が集まる集まる! 僕や康誠には見向きもせえへんのにね(笑)。集まってきた人たちのために、国分が一生懸命に写真を撮ってあげてたわ。
──恭介さんですか? それとも優作さん?
小牧 優作……いや、どっちだったかな。まぁどっちでもいいやん(笑)。
──よくないし…(苦笑)。それにしても、その待機組はなかなか重厚なメンバー構成ですね。
小牧 年齢がいってる僕らの特権やね。豊くんは「なんか小牧さんが『寒いからここで休憩したい』って言ってますよ」って僕のせいにしとったけど(笑)。それにしても豊くんはすごいね。全国区を思い知ったわ(笑)。
──ついこの前、「最近はマスクをしていないと歩かれへん…」という話をしたばかりですけどね。
小牧 そうやったね。でも、その話をしたことを忘れててん。で、この前、服部先生の奥さんから「ちゃんとマスクをしておいてくださいよ」っていうメールが入っていて、厩務員さんからも「小牧さん、ちゃんとマスクをしておいてくださいよ」って言われて。「なんで?」って聞いたら、「いつも見てますよ!」って(笑)。それで『太論』でそんな話をしたことを思い出したんですわ。でもまぁ競馬圏から一歩出れば、マスクなんていらへん(笑)。僕も声を掛けられることが増えたのは確かやけど、豊くんを見たらそんなん比じゃないわ。まぁ当然やけどね。
──気づかれなければ気づかれないで、ちょっと寂しかったり?
小牧 寂しいことはないけどね。とにかく4人でいても、「一緒に写真を撮ってください」と言われるのは豊くんだけ。で、たま〜に「みなさんも一緒に」って言われたりしてね。そのときに「お名前は?」って聞かれたんやけど、康誠は「安藤です」とか言ってるし、僕は僕で「岩田です」とか言って。虚しくて笑えるやろ(笑)。
──悪い人たち(笑)。そういうとき、武さんはすべての人に笑顔で応じるんですか?
小牧 もちろんや。大変やなぁと思って見ていたけど、ホンマに偉いよね。やっぱり“武豊”は違うわ。なんかつくづく思ったね。
──観光船に乗ったジョッキーたちを待ちながら飲んでいたということは、結局、観光らしきことはしなかったんですか?
小牧 いや、バスで1時間半くらいかけて「しまなみ海道」に行ったよ。むっちゃキレイやった。あとは温泉を十二分に堪能した。道後温泉に行ったのは初めてやったんやけど、初日もゆっくり入ったし、2日目の朝もひとりで朝6時くらいからゆっくり温泉に入りましたわ。もうね、2泊3日のあいだに何回も入った。色や匂いに特徴があるわけではないけど、熱めのお湯でサッパリするというか、いいお湯やったね。
──それにしても、騎手クラブの旅行からは毎回面白いエピソードが生まれますねぇ。
小牧 関西騎手クラブの旅行はホンマに面白いよ。予算的に2年に1回なんやけど、「もう毎年行こうや」って話してるくらいや。
やっぱり“武豊”は違うわ。