無理に巻き返しを狙うより、素直に上位馬を狙いたい
ヴィクトリアマイルは、前走で好走していた馬でも意外と好配当を演出する存在になるレースだ。一般的には前走好走→今回人気→回収率が伸びないという構造になるが、このレースについてはちょっと違う。
全13回における前走オープン出走馬について見ると、前走1着だった馬の複勝回収率は92%。前走2着馬は109%、前走3着馬90%、前走4着馬101%、前走5着馬701%となっている。前走5着馬は15年のミナレット(前走福島牝馬S5着、ヴィクトリアマイル18番人気3着)が効き過ぎているが、全体的に高いことは間違いない。
ちなみに前走6〜9着馬は47%、10着以下馬は76%なので、無理にこちらを掘るより前走好走馬を当たったほうが早い。
この前走1〜5着馬はいろいろな前走レースから来ているが、該当例として多いのが前走阪神牝馬S組と福島牝馬S組。過去13回にそれぞれ45頭と32頭(前走1〜5着馬のみ)がヴィクトリアマイルに出走してきた。
阪神牝馬Sはご存知のとおりこの間に距離が変更となったが、1400m時代の1〜5着馬が直後のヴィクトリアマイルで[1-1-2-29]だったのに対し、1600mになってからは[2-2-2-6]。昨年は1〜3着がすべてこの組だった。
今年の阪神牝馬S組では当時4着のダイアナへイローが今回登録しておらず、1,2,3,5着馬が登録。前走時の人気は4,12,9,6番人気。それだけに好走してもなお信用されない面があるかもしれないが、ここまで書いてきた趣旨からすると「前走好走を素直に評価」とするのが正しい判断だろう。
福島牝馬Sから直接ここに来るのはデンコウアンジュ1頭。今回それほど人気になる雰囲気ではないが、前走1着で一昨年の2着馬(当時11番人気)。来てみたら「やっぱり」となる存在だ。