■CBC賞(G3・中京芝1200m)フルゲート18頭
【特注データ】3行でわかる! レース攻略の糸口 宝塚記念も終わり、今週から本格的に「夏競馬」がスタート。その開幕を飾るのが、中京のハンデ重賞・CBC賞だ。その特徴として真っ先にあげておきたいのが、前走が「僅差負け」だった馬の好調ぶりである。前走1着馬も[3-1-1-10]で連対率26.7%、複勝率33.3%と悪くない結果を残しているが、狙ってオイシイのは僅差負け組のほうだ。
前走が「着差0秒0〜0秒5での僅差負け」だった馬は、トータル[4-3-3-31]で連対率17.1%、複勝率24.4%をマーク。昨年の1着馬であるアレスバローズと3着馬のセカンドテーブルは、この条件の該当馬だ。対照的に前走で0秒6以上の着差で負けていた馬は、トータル[0-3-2-50]で連対率5.5%、複勝率9.1%という低信頼度。回収値も低く、オススメしかねる内容である。
あとは、ハンデ戦ながら人気サイドが強い傾向であることや、前走から斤量減となる馬が大不振であることなども、攻略につながるポイント。あとは、格よりも「勢い」を重視したほうがいい重賞であるのも付け加えておきたい。把握できている出走予定馬の数が少なく、さらにハンデ発表前でもあるが、斤量減とならなかった場合のレッドアンシェルを「特注」候補としてあげておきたい。
【コース総論】中京芝1200m Aコース使用
★中穴である4〜6番人気の強さが目立つ。人気薄は2〜3着で狙うべきコース。
★外枠である馬番13〜18番はハッキリ不振。基本的には内枠有利&外枠不利。
★最後の直線は長いが短距離らしく逃げ&先行勢が好成績。前重視の姿勢で。
バックストレッチの中ほどがスタート地点で、その直後から直線に入るまでの区間が下り坂。右回りと左回りの差はあるが、中山芝1200mに近いモノを感じるコース形態である。当然ながらスタートダッシュは決めやすく、序盤から速い流れになりやすいが、楽に先行できているので簡単には止まらない。
まずは人気別だが、1着馬のじつに78.7%までが5番人気以内馬によって占められており、極端な人気薄を1着で狙うのは厳しいコース。人気薄も買えるが、こちらは2〜3着のヒモで狙うのがセオリーだ。また、1〜3番人気よりも4〜6番人気の中穴ゾーンのほうが好内容と、チョイ荒れを狙うのがもっとも儲かりそうな印象を受ける。
次に枠番だが、極端に成績が落ち込んでいるのが外枠である馬番13〜18番。勝率、連対率ともに内枠や中枠の半分以下で、ギャップ値もマイナス0.7と明らかに低い。信頼度だけでなく、回収値ベースの数値やギャップ値も加味して考えると、内枠有利&外枠不利のコースであると結論づけられる。
最後に脚質。冒頭でも少し触れたが、最後の直線が長いコースとはいえ、下り坂を利用して先行勢は楽にいい位置を取れるため、そうそう簡単には止まらない。実際に4コーナー通過順位別での成績をみても、スプリント戦らしく「前有利」という結果が出ている。中団や後方からでも届かないわけではないが、実際は道中のペースや馬場バイアス次第。そうそう簡単に差せるとは考えないほうがいい。
【レース総論】CBC賞(G3) 過去7年
・レースの要所!
★人気サイドが高信頼度で内容も優秀。ヒモに7〜9番人気を狙うのが面白い。
★コースデータと異なり外枠のほうが好成績も、単なる偏りの可能性が高い。
★道中のペースが速くコースデータよりも差し優勢に。5歳馬の強さも目立つ。
★ハンデは56キロの牡馬が好成績。斤量減となる馬は成績不振で大幅に割引。
レースの平均配当は、単勝643円、馬連6520円、3連複2万3883円。単勝平均配当は低いのに馬連平均や3連複平均が高いというのが、このレースの「ヒモ荒れ」傾向の強さを物語っている。基本的には人気サイドが強いレースなのだが、1番人気が強いわけではないというのも注目すべきポイント。2〜4番人気あたりを狙ったほうがオイシイ。
枠番データは、コースデータとは大きく異なる結果が出ている。もっとも、集計対象となっているレース数が少なく、平均人気にも大きな差が出ているので、大きな成績差が出るのは致し方なし。レースデータよりもコースデータのほうが格段に信頼できるとみて、レースデータでの枠番別成績はあまり気にしないことをオススメする。
脚質別では、中団待機組の好成績が目立っている。クラスが上がり、序盤〜中盤のラップが速くなれば、差し優勢に傾くのが競馬というもので、その通りの結果が出ているカタチである。とはいえ、先行勢も相応の踏ん張りは見せており、今年の馬場や組み合わせ次第では、傾向とはガラッと異なる結果が出るケースもありそう。基本的には差し優勢だが、実際は出走メンバー次第である。
年齢別では5歳馬の強さが目立つ。それに次ぐのが6歳馬で、3歳馬や4歳馬の成績がイマイチであることから考えると、高齢馬が強い傾向にあるレースといえそうだ。ただし、7歳以上馬はトータル[0-0-0-20]と全滅していることから、あくまで「5〜6歳馬が強い」と考えたほうが適切。夏のレースらしく、牝馬も牡馬と互角以上に張り合っている。
そして気になるハンデだが、こちらは「背負っている側」である56キロ牡馬がもっとも好成績。57.5キロ以上を背負った組もしっかり結果を残しており、軽ハンデ馬がバンバン上位にくるような性質のレースではない。また、前走から「斤量増」となる馬が強く、対照的に「斤量減」の馬が猛烈に弱いというのも、大きな特徴といえる。
最後に、前走クラス別成績について。トータルでは前走でG1〜G2に出走していた組が強いのだが、昨年は前走が「OP特別・3勝クラス・OP特別」でのワンツースリー。さらに一昨年も、1〜3着馬はすべて前走OP特別組だった。一昔前から傾向がシフトしてきている印象で、夏のハンデ重賞らしく「格よりも勢い重視」という姿勢のほうがよさそう。前走、3勝クラスやOP特別で好走している組に注目したい一戦だ。
【血統総論】 種牡馬別では、ディープインパクト産駒だけをプラス評価の対象とした。スプリント戦には向かない印象が強いディープインパクト産駒だが、中京芝1200mでは連対率30.8%、単勝適正回収値102.5という意外なほどの強さを見せており、要注目。その他だと、ランク外だがジャングルポケット産駒も内容は非常にいい。コース適性の高い種牡馬のラインナップが、他の競馬場とは大きく異なっている点に注意したい。
★出走予定馬 総論×各論 高松宮記念で激走して大波乱の立役者となった、セイウンコウセイとショウナンアンセムがここに出走を予定。この組からは、アレスバローズやラインスピリットも、ここに駒を進めてきそうだ。それに対するは、中山の春雷Sを制したビップライブリーや、3勝クラスの京都・彦根Sを快勝してきたレッドアンシェルなど、勢いに乗る近況好調馬たち。どのようなハンデが課せられるのかも興味深い。
現時点でのトップ評価は、冒頭で特注データ推奨馬にもあげている
レッドアンシェル。3勝クラスを勝っての昇級戦となるが、重賞での好走実績もある馬であり、地力の面でもまったく見劣りはしない。「勢い重視」というスタンスにも合致するのだが、問題は前走での斤量が57キロで、このレースでの成績が猛烈に悪い「斤量減」という条件に引っかかりそうな点。この場合は、大きく評価を割り引く必要が出てくる。
二番手評価に、牝馬の
イエローマリンバ。前走は京都の鞍馬Sに出走して、勝ち馬から0秒2差の3着に「惜敗」している。スッと前に行ける先行力があることや、コース適性の高いディープインパクト産駒であることも魅力で、楽にハナを奪えれば逃げ切れる可能性がありそうな一戦。注目に値するとみて、上位評価の一角に推したい。
三番手評価に、高松宮記念がブービー人気での3着激走だった
ショウナンアンセム。芝1200mへの距離短縮で、6歳にして新味が出てきている。なぜか中京芝1200mで異様に強いジャングルポケット産駒であり、前走では後方から一気の脚で追い込んだように、脚質に幅が出てきているのもプラス。ここで「もう一発」があっても不思議ではない。
以下はセイウンコウセイ、ビップライブリー、アウィルアウェイといった評価の序列だが、あくまでコレは特別登録が出る前&ハンデが決まる前のジャッジ。今年の中京開幕週がどのような馬場バイアスになるかも、現時点ではサッパリ読めない。ここから大きく評価が入れ替わる可能性が非常に高い点は、どうかご了承いただきたい。
■総論×各論・先々週の馬券回顧
初ダートはデータでは買えん(#^ω^)ビキビキというわけで、2着の08デュープロセスから流して、3着の11ダンツキャッスルも4着の10ヴァニラアイスも買っているというのにハズレ(憤怒)。06デアフルーグを買っていないのも正解だったワケで、なかなか悔やまれる馬券ですよコレは。初ダートで最内となると、01ワイドファラオは買いづらいんだよねえ……。
※コース&血統データは2015年以降、レースデータは2012年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気-平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!