★3行でわかる!京都大賞典 攻略の糸口1. コースもレースも完全に内枠有利。少頭数でも狙え!2. 圧倒的に5歳以下馬が強い。高齢馬はヒモで買う!3.宝塚記念組など前走G1組を信頼。格がモノを言う。データ特注推奨馬 ★現時点ではなし 秋の東京&京都開催がスタート。ここから、秋のG1シリーズも本格的な幕開けとなる。その開幕を告げるのが、古馬のトップクラスが集う毎日王冠と京都大賞典だ。今回は、出走頭数がそれなりに多くなりそうな京都大賞典のほうをピックアップした。
その特徴として真っ先にあげられるのが、コースとレースの両方で「内枠有利」の傾向が色濃くみられること。開幕週というのも影響しているのだろうが、それにしても強い。昨年は「02番→04番→05番」での決着で、一昨年は「04番→08番→03番」、さらに2016年も「01番→03番→10番」と、少頭数での開催が多いとはいえ、内枠に入った馬が素晴らしい成績を残している。
あとは、5歳以下馬が非常に強いレースであるのも、大きな特徴だろう。過去10年で、5歳以下馬が3着以内に「2頭以上」入らなかった年は1回もない。6歳以上馬もそれなりには馬券に絡んでいるが、過去の傾向通りならば「1席」しか空いていないと考えるべき。馬券の主軸に据えるべきは、間違いなく5歳以下馬だ。
そして、戦ってきたレースの「格」が問われる一戦であるのも、しっかり意識しておきたい攻略ポイント。例えば、前走宝塚記念組はその半数が馬券に絡むという、素晴らしい結果を残している。夏をしっかり充電期間にあてて、ここから始動するというのが、古くからの一流馬のパターン。鞍上の乗り替わりがマイナスに働くというのも、今でも変わっていない傾向だ。このあたりをしっかり頭に入れた上で、予想に入りたい。
【コース総論】京都芝2400m外 Aコース使用
※今回は京都芝2200m外と芝2400m外の2コースを集計対象としています。
★基本的には人気サイドが強いコース。とくに勝率は上位人気が抜けて高い。
★ハッキリと内枠有利の傾向。少頭数であっても内枠を重視する方向を推奨。
★先行勢と中団待機組の成績が拮抗。ペース次第で前も残るし差しも決まる。
ホームストレッチの、4コーナー奥にあるポケットがスタート地点。最初のコーナー進入まで約600mと、かなりの距離的余裕がある。いかにもクセのなさそうなコース形態で、
枠番の内外による影響などはほとんどなさそうな印象を受けるが、実際はそうではないのが面白いところだ。見た目よりも、けっこうクセが強いコースである。
施行レース数が少ないので、同じ「外回りの中距離」である芝2200m外も含めたデータを使って、今回はコースデータ分析を行っている。スタート地点がゴール方向に200mズレるだけなので、それほど大きな差はない。正確性には欠けるデータになってしまうが、データ母数の不足による「偏り」のほうが、分析上は邪魔になる。
まずは人気別だが、こちらは「順当に人気サイドが強い」という結果。16頭以上の多頭数に限定したデータでも、1着馬のじつに67.4%までが、3番人気以内馬によって占められている。1番人気が[14-7-2-20]としっかり勝ちきっているのも、人気サイドが強いコースであることの証明。極端な穴狙いは、基本的には避けたほうがいいコースである。
次に枠番データだが、これが意外なほどに内枠有利。内枠である馬番1〜4番は、信頼度の高さ、回収値ベースの数値の高さ、ギャップ値の高さと、いずれも他を圧倒している。その次に内容がいいのも馬番5〜8番であり、単純に内外を比較したデータでは、とんでもない大差が出ている。たとえ少頭数であっても、ここで重視すべきは「内」なのだ。
最後に脚質面だが、こちらは先行勢と中団待機組の成績が拮抗している印象。外回りで最後の直線が長く差しやすいが、同時に平坦で前が残りやすいという側面もある。このあたりはペース次第&馬場バイアス次第で、好走馬の脚質が極端に偏ることはないだろう。ただし、後方からの一気の追い込みは決まらないので、そこだけは注意したい。
【レース総論】京都大賞典(G2) 過去10年
・レースの要所!
★5番人気以内[9-5-9-27]と順当決着傾向は強め。買い方にひと工夫が必要か。
★コースデータ通りに内枠が好成績。少頭数になっても、内枠重視の方向で。
★複勝率が高いのは先行勢だが決め脚はかなり重要。中団やや前がベストか。
★5歳以下馬が圧倒的に強いレース。休養明けで出走する春の実績馬も狙い目。
レースの平均配当は、単勝2158円、馬連1万2011円、3連複1万9792円とかなり高めの水準。とはいえ、人気別成績などを見てもわかるように、実際は順当決着傾向がけっこう強いレースである。平均配当が高いのは、2013年に「圧倒的人気のゴールドシップが負けて11番人気と7番人気で決まる」という大波乱があった影響。こういう例があるのも事実だが、そうそう起こるモノではない。
人気別成績では、1〜3番人気や4〜6番人気など、人気サイドが好内容。5番人気以内馬がトータル[9-5-9-27]と手堅く走っているように、やはり堅く決まる可能性のほうが格段に高い。ただし、1番人気や2番人気の信頼度は「並」程度で、上位人気同士で決まっているのに配当は意外にオイシイ──というパターンも多い一戦。実績馬のどういった組み合わせで買うかという、買い方の妙が求められるレースといえる。
枠番は、コースデータ同様に内枠有利。過去10年では最高でも15頭立てなので5頭ずつに分けて集計したが、誰がどう見ても「内のほうが強い」という結論が出る結果となっている。少頭数のレースが多く含まれているので、こういう結果が出て当然ではあるのだが、それにしても差が大きい。やはり、イメージ以上に内のほうが有利なコースなのだろう。
脚質は「フラット」が結論。複勝率が高いのは先行勢なのだが、本当に先行勢が有利であれば、回収値ベースの数値はもっと高くなるはず。最速上がり〜上がり2位の馬が8勝12連対と好成績であることからも、コースデータよりも差し優勢と考えたほうがいい。流れにもよるが、中団やや前あたりが、勝ち負けのベストポジション。そこから鋭い末脚を繰り出せるような馬に、本命を打ちたい。
年齢別では、5歳以下馬がトータル[9-9-5-38]で6歳以上馬が[1-1-5-48]という、極端な差が出ている。信頼度の高さだけでなく、単勝適正回収値や複勝回収値も5歳以下馬のほうが圧倒的に高い。6歳以上馬もヒモでなら買えるが、馬券の主軸に据えるべきなのが5歳以下馬であるのは間違いなし。高齢馬の1〜2着はないと決め打ってもいいかもしれない。
前走クラス別では、やはり前走中央G1組の好成績が目立つ。なかでも飛び抜けているのが「前走宝塚記念組」で、こちらは[5-1-5-11]で複勝率50.0%、複勝回収値250という素晴らしい結果を残している。同じく、天皇賞(春)からのローテも[0-2-2-6]で複勝率40.0%と高信頼度で、戦ってきたレースの「格」がモノを言う一戦といえそう。中8週よりも長い間隔で出走する馬が好成績であるのも、その裏付けだ。
最後に騎手関連データだが、馬券に絡んだ回数は同じでも、内容はハッキリと「継続騎乗>乗り替わり」である点に注意。G1への重要なステップレースでもあり、鞍上の乗り替わりは少しマイナスに働くと考えたほうがいいだろう。また、騎乗数はかなり少ないのだが、関東所属騎手が好成績をあげているのにも注目したいところ。とくに、中穴人気の馬に騎乗する場合は、要警戒といえる。
【血統総論】 血統面は、ディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、ハービンジャー産駒、そしてルーラーシップ産駒をプラス評価の対象とした。上位にランクしている馬はどれも好内容なのだが、やはり目立つのは複勝率40%オーバーを達成しているディープインパクト産駒。回収値ベースの数値も意外なほどに高く、非常に高いコース適性を有しているのは間違いない。そのディープ産駒を勝率で上回っているのが、ルーラーシップ産駒。今後の注目株といえるだろう。
★出走予定馬 総論×各論 珍しく、多頭数による混戦模様となりそうな今年の京都大賞典。特別登録前ではあるが、フルゲート近くの頭数が出走の意向を表明している。最終的な出走頭数まではちょっと読めないが、おそらく16頭以上でのレースとなりそうな気配。そして、コレという中心的存在が見当たらないのも面白い。
現時点でのトップ評価は、大阪杯以来となる
エアウィンザーだ。鞍上が浜中騎手から乗り替わる見通しなのはマイナスだが、安定感のある走りで能力上位であるのは間違いなし。中団やや前で流れに乗って、最後にキレ味のある末脚を使えるというのも、このレースに向く資質といえる。遅咲きでもあり、まだまだ成長途上。ここでどんなレースを見せてくれるのか楽しみだ。
二番手評価に
グローリーヴェイズ。こちらも鞍上は戸崎ジョッキーから乗り替わる見通しだが、そもそも今年は継続騎乗組が非常に少ないので、例年よりも影響は小さいと判断している。まだキャリア8戦ながら、すべて5着以内という安定感があり、それでいてトップクラスと差のないレースをしているのだから、能力の高さは折り紙付き。こちらも、ここで秋シーズンの好スタートを決めたいところだろう。
三番手評価に
ダンビュライト。こちらは前走に引き続き、松若ジョッキーが騎乗すると発表されている。前走の大阪杯ではいいところがなく9着に敗れたが、京都記念を制しているように、このコース替わりはプラスに働きそう。ルーラーシップ産駒が見せている適性の高さや、好位で流れに乗れるレースの上手さなど、ここは見直してみる価値が十分にある一戦である。
以下はエタリオウ、シルヴァンシャー、ルックトゥワイス、ノーブルマーズ、ウラヌスチャームという評価の序列。今年も上位にくるのは「前走G1組の5歳以下馬」と決め打って、そこから馬券を組み立てたい。爆発力には欠けるが、組み合わせ次第ではいい配当にもありつけそう。どちらかというと、買い目の点数を「絞る」方向で勝負したい。
■総論×各論・先々週の馬券回顧
……なにこの恥ずかしい馬券(#^ω^)ビキビキ断然の1番人気と2番人気の2頭軸で流して、その2頭ともが馬券圏外という恥ずかしい馬券を買ってしまいました(赤面)。ウインブライト、パドックで見た瞬間に「あ、けっこう余裕残しだ」とは思ったんですが、こればっかりはどーしょーもないというか。ちなみに拙者、このレースでヌケてこの週のWIN5を外しております。ツライ。
※コース&血統データは2013年以降、レースデータは2009年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!