歴代の勝ち馬には名馬の名前が並ぶ、岩手競馬のビッグレース
10月14日(祝・月)盛岡競馬場で行われるRoad to JBC『第32回マイルCS南部杯(JpnI)』。歴代の勝ち馬にはホクトベガ、メイセイオペラ、アグネスデジタル、トーホウエンペラー、アドマイヤドン、ユートピア、ブルーコンコルド、エスポワールシチー、コパノリッキーら記憶にも記録にも残る名馬の名前が並ぶ、岩手競馬のビッグレース。昨年はルヴァンスレーヴが史上初、3歳馬による制覇を果たし、歴史に新たな名を刻みました。
今回のメンバーで実績ナンバーワンはゴールドドリーム。ここまでダートグレード競走6勝、うちGI・JpnI5勝はダート戦での現役最多勝利。さらに2017年のチャンピオンズC以来8戦連続連対中(しかもすべてGI・JpnI)、ダート1600mでは10戦5勝【5-4-0-1】と抜群の安定感。父ゴールドアリュールは、エスポワールシチー、オーロマイスター、コパノリッキーと複数の産駒が南部杯を制している相性の良い種牡馬。このあとに続く秋・冬のGI戦線で確固たる座を築くためにも、ここは負けられない戦い。一昨年5着、昨年2着の雪辱を果たし、王者に君臨したい。
ここは負けられない戦いとなるゴールドドリーム(写真は19年かしわ記念優勝時、撮影:高橋正和)
アルクトスは前走・プロキオンSを制し重賞ウイナーの仲間入りを果たした4歳馬。12戦7勝のうち左回りコースで6勝(東京5勝、中京1勝)を挙げており、初の盛岡コースも不安はありません。ダート1600mは4戦4勝、現在3連勝中の勢いで頂上まで駆け上がることができるでしょうか。南部杯をコパノリッキーで連覇した(2016年、2017年)田辺裕信騎手が引き続き手綱を握ります。
現在3連勝中の勢いで頂上を目指すアルクトス(写真は19年プロキオンS優勝時)
ロンドンタウンも2017年の佐賀記念、エルムSを制している重賞ウイナー。加えて左回りの舞台、韓国のGI・コリアCを連覇(2017年、2018年)しているもの心強い材料。前走、休み明けだった日本テレビ盃でクリソベリルの2着。叩き2戦目での上昇度に期待。今回は大井の御神本訓史騎手と初コンビを組みます。
御神本訓史騎手と初コンビを組むロンドンタウン(写真は19年日本テレビ盃出走時、撮影:高橋正和)
サンライズノヴァは2017年ユニコーンS、2018年武蔵野Sと東京コースで重賞2勝。こちらも盛岡競馬場初参戦ですが、東京・浦和・中京と左回り中心に使われており、初コースへの不安はなさそう。ゴールドドリームと同じく父はゴールドアリュール。鞍上は金沢の吉原寛人騎手です。
盛岡競馬場初参戦のサンライズノヴァ(写真は19年さきたま杯出走時、撮影:高橋正和)
ノボバカラは2016年4歳時にかきつばた記念、プロキオンS、カペラSと重賞3勝。その後は勝ち星から遠ざかっていましたが、今年5月に栗東S(京都・L)で2年5か月ぶりの復活の勝利を挙げると、続く北海道スプリントCで3着。今回はその時以来2度目となるホッカイドウ競馬の阿部龍騎手が鞍上。南部杯は昨年7着でしたが、一昨年はコパノリッキーの2着。侮れない存在です。
今年5月に栗東Sで復活の勝利を挙げたノボバカラ(写真は19年栗東S優勝時)
オールブラッシュは昨年5着。2017年川崎記念、昨年の浦和記念と2000mを超える重賞を2勝しており、マイルは少し短いかも。とはいえ昨年のかしわ記念でゴールドドリームの2着もあって、無視はできません。
侮れないオールブラッシュ(写真は19年帝王賞出走時、撮影:高橋正和)
ミツバは父・カネヒキリも制したマーキュリーCを連覇(2017年、2018年)。盛岡コースは得意の舞台ですが、3歳時以来久しぶりの1600mが課題。7歳になった今年は1月にJpnI・川崎記念を制しています。
今年の川崎記念を勝利しているミツバ(写真は19川崎記念優勝時、撮影:高橋正和)
大井から参戦するモジアナフレイバーは昨年の羽田盃4着、東京ダービー4着。その後、古馬相手に勝島王冠を制し、今年5月に大井記念も勝って南関東重賞2勝目を挙げました。前走・帝王賞では強豪相手に5着と掲示板確保。初めての遠征、初の左回りと課題は多いですが、今後に繋がるレースをしたいところ。
南関東重賞2勝のモジアナフレイバー(写真は19年大井記念優勝時、撮影:高橋正和)
地元岩手からは東北優駿(岩手ダービー)、ダイヤモンドCを連勝した岩手の3歳2冠馬・パンプキンズが参戦。地元の意地をかけ、ひとつでも上を目指します。
岩手の3歳2冠馬、パンプキンズが参戦(写真は19年水沢東北優駿優勝時、撮影:稲葉訓也)
【今回のイチオシ馬】
・ゴールドドリーム
言わずと知れたトップホース。王者復権を目指す秋の戦いがここからスタート。
【気になる馬】
・アルクトス
昨年の覇者ルヴァンスレーヴ、帝王賞を制したオメガパフュームと同じ4歳馬。世代の層の厚さを見せ、新たなスター誕生なるか?
ゴールドドリームが昨年取り忘れたタイトルを今年こそ奪取することができるかに注目が集まりますが、相手は混戦模様。他陣営も「そう簡単には渡さない」と、虎視眈々と狙うマイルチャンピオンの座。ルメール騎手の初制覇なるか、田辺裕信騎手が3回目の勝利なるか、今回JRA馬の鞍上として挑む御神本訓史騎手、吉原寛人騎手、阿部龍騎手ら地方競馬所属騎手たちの手腕も見どころ!あらゆる角度から楽しめる戦いになりそうです。
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