▲マーフィー騎手から、ぜひ日本の関係者に伝えたいこと (C)netkeiba.com
オイシン・マーフィー騎手との対談も、今回が最終回。これまで20カ国以上で騎乗し、7カ国でGIを制覇しているマーフィー騎手。そんなマーフィー騎手いわく、有馬記念は世界中のホースマンが注目しているレースなんだそう。世界から見た、有馬記念の魅力とは。そして最後に、日本の競馬関係者の皆さんに伝えたいことがあるそうで…!?
(取材・構成=不破由妃子)
有馬記念で驚いたのが、開門ダッシュの人たち!
──いろいろお話を伺ってきましたが、改めて、佑介さんが思うマーフィー騎手の巧さ、世界でこれだけ活躍できる最たる武器は何だと思いますか?
佑介 世界のトップジョッキーですから、技術的なことは僕が言うまでもないですけど、日本で乗っている姿を見る限り、適応力の高さがすごいなって思います。
自分が今、何を求められているのか、この競馬ではどんなことを要求されているのかを理解して、それに柔軟に対応する早さがある。やっぱり頭がいいんだなって思いますね。
マーフィー これまで20カ国以上で乗ってきたからね。
佑介 でも、実績やキャリアがあると、どうしても自分が一番正しいと思いがちで、自分の国でのスタイルを変えられなかったり、変化に対応できなかったりする人もいるでしょ? その点、オイシンはものすごく柔軟性があるよね。そこが一番の特徴だと思う。
──柔軟性や適応力を生み出しているのは、若さだけではなく、さっき佑介さんがおっしゃっていた「リスペクトする気持ち」が大きいのかもしれませんね。なにしろ、24歳にして7カ国でGIを制覇。日本でも昨年のジャパンCでGI初制覇を決めました。スワーヴリチャードといえば、ゲートを含めていろいろ難しいと言われてきた馬ですが、マーフィー騎手はその難しさについて、どう感じましたか?
▲昨年のジャパンCでスワーヴリチャードを見事復活に導いた (撮影:下野雄規)
▲この勝利がマーフィー騎手の日本のGI初制覇に (撮影:下野雄規)
マーフィー 調教にも2回乗せてもらっていたので、そこまで難しさを感じることはなかったです。