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世界の高額賞金が話題に「賞金はどの程度、騎手のモチベーションになる?」

  • 2020年03月03日(火) 18時01分
太論

▲今週はユーザーからの質問3連発にお答えいただきます!


新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、当面のあいだ、無観客競馬での施行となる中央競馬。多くのジョッキーから「寂しい…」との声が聞かれますが、小牧騎手にも改めて取材し、来週の『太論』でじっくりとお届けする予定です。さて、今週はユーザーからの質問3連発。サウジCが終了したところで、「ジョッキーにとって、賞金はどの程度モチベーションになっていますか?」という質問が。「大事なモチベーション」としながらも、過去にはまさかのエピソードが…!(取材・文:不破由妃子)

どのレースも同じように必死、賞金は勝ってから意識する


──今月もたくさん質問がきています。まずは、先日行われたサウジCをきっかけとしたこんな質問から。「サウジCの総賞金22億円には、度肝を抜かれました! 騎手のみなさんは、重賞でも条件戦でも同じくらい力を込めて騎乗されていると思うのですが、ぶっちゃけた話……賞金というのはどの程度モチベーションになっていますか? 勝負の世界なので、それも大事なことだとは思っていますが、小牧騎手はいかがですか?」

小牧 そりゃあね、賞金が高いレースを勝てたらいいなぁとは常に思ってるよ。質問にもあるように、ジョッキーにとって大事なモチベーションだと思う。ただ、あくまで僕の場合やけど、勝ってから思うことやね。

──勝ってから賞金を意識するということですか?

小牧 うん。僕の場合やで。レース前は、どんなレースでも同じように勝ちたいからね。勝ってから「こんなに賞金高かったんや!」って思うことのほうが僕は多いかもしれん。

──それを聞いて思い出しましたけど、昔の笑い話で、勝ってから重賞だって気付いた…というエピソードがありませんでしたっけ?

小牧 ああ、なんかあったね。重賞だと知らずに勝ったレースが(笑)。それだけよう勝ってたってことやわ、その頃は。

──いやいや、小牧さんくらいですよ(笑)。

小牧 そうかな(苦笑)。でもね、僕は昔からどのレースでも必死。賞金をたくさんもらえるのはもちろんうれしいけど、賞金によって何かが変わることはないね。それにしても、22億円かぁ。すごいねぇ。

──続いての質問です。「今年ももう3月。早いですね。去年の新人騎手がデビューして丸1年が経ったわけですが、ベテランの小牧騎手から見て、この一年で上手くなったなぁと思うのはどういうところですか? 経験を積むことで、具体的にどういうところが変化するのか、一緒に乗っていて感じることをお聞きしたいです」

小牧 まぁレースを組み立てられるようになってくるというか、狙った位置を取りに行くようになるというか。それもこれも、周りが見えてくるようになるからやね。それが一番変わってくるところなんちゃうかな。

──今年も新人騎手がデビューしましたが、逆に新人ならではの不安要素というと?

小牧 気を遣ってキョロキョロしてるのがちょっと怖かったり。フラフラしているよね、大体は。それは一緒に乗っていて感じる。ただ、新人の頃はみんなそうやし、僕なんてもっと頼りなかったと思うよ。今の若い子は技術もしっかりしてるもん。

──そうですよね。とはいえ、やはり近くに新人騎手がいるとレースがしづらかったり?

小牧 いや、そんなことはないよ。ちょっと気を付ければいいだけで。新人騎手というより、減量騎手が隣の枠にいるのは嫌やね。

──それはなぜですか?

小牧 軽いぶん、スタートをポンと出るから。前に行きたいなぁと思っていても、隣で好スタートを切られると、行きづらくなるケースがあるから。もちろん、こっちがそれ以上の好スタートを切ればいいんやけど(苦笑)。そういうことは考えるね。

──では、最後の質問です。「いつも楽しく拝見しています。さっそく質問なんですが、メインレースで有名な女優さんなどがプレゼンターにこられると気持ちが違うものですか? 普段のレースも勝つために努力されてるのは重々承知のうえで教えてください! 僕であれば、目の色を変えてしまうと思うので(笑)」

小牧 いやぁ、気にしたことがないね。

──レジネッタ(桜花賞)とローズキングダム(朝日杯フューチュリティS)のときは…。

小牧 あ、たまたまやけど、同じタレントさんやったで。え〜と、眞鍋かをりさん。2回ともそうやった。ふたりで並んで写ってる写真があるよ(笑)。

──「この人だったら、テンション上がるなぁ」という芸能人はいますか?

小牧 そうやなぁ、あんまり考えたことはないけど…。あ、菅田将暉くんがいいなぁ。

──小牧さん、菅田将暉さんの歌大好きですものね。

小牧 よう聴いてるし、最近はあんまり行ってないけど、カラオケでもよう歌ってたなぁ。『まちがいさがし』から始まって、菅田将暉メドレーや(笑)。歌も好きやけど、人としても魅力を感じる。彼は何でも持っているような気がしてね。

太論

「菅田将暉くんの歌も好きやけど、人としても魅力を感じるよ」

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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