▲日曜日の阪神2Rと天王寺特別についてじっくりと振り返ります!!
日曜日の阪神2R・3歳未勝利戦(フレッシュステージ)で、うれしい2勝目をマーク! 「まさか勝てるとは思わなかった」とのことですが、そこには確かな勝因があるようで…。さらに、同日の天王寺特別では、11番人気のカミノコで3着に入るなど、まさに穴をあけまくっている小牧騎手。今週の『太論』では、この2レースをじっくりと振り返ります。(取材・文:不破由妃子)
※このインタビューはレースの翌日4/13(月)に、電話取材で実施しました。
お祝いも自宅で…「ずーっと家にいるよ」
──4月12日の阪神2R(ダ1200m・3歳未勝利)を12番人気のフレッシュステージで勝利。強い競馬でしたね!
小牧 ねぇ。調子はすごく良かったんだけど、まさか勝てるとは思わんかった。しかも外を回ってね。うん、強い競馬やった。
──昨年8月のデビュー戦からずっと手綱を取ってきた馬ですが、これまでの競馬ぶりや上位との着差から、正直ちょっと厳しいのかなぁと思っていました。小牧さんご自身は、この馬に対してどんな印象を持っていたんですか?
小牧 調教もずっと乗ってるんやけど、とにかく怖がりでね。レースでもイレ込むし、普段からすごくうるさくて、けっこう苦労してるんですわ(苦笑)。だから、金曜日に乗ったときだったかな、厩務員さんには「日曜日のレースでは、日頃の恨みを晴らしてくるわ」なんて言ったんやけどね(笑)。そんな冗談を言ってたら、ホントに勝ってくれてね。実際、スタートからビシビシ叩いていったでしょう。
──そうでしたね。好スタートから押して押して好位を取って。
小牧 うん。これまでも、あれくらいやればよかったんやね。
──今回で4戦目でしたが、使いつつ馬が変わってきたところもあるんですか?
小牧 いや、調教はもともと動いとったしね。今回でいえば、1200mっていう距離もよかったんじゃないかな。なんせね、強引な競馬がよかったんじゃない? 決して上手に乗ったとはいえないからね。
──そうなんですか? 馬の力を出し切った好騎乗に見えましたが。
小牧 いやいや、叩いていったら3コーナーでちょっと掛かったし、外をブン回したしね。まぁ、そういう競馬がハマったところはあるんやけど。
──適距離と好走パターンがわかったところで、昇級後の手応えは?
小牧 さっきも言ったけど、怖がりなところがあるからねぇ。この前のような外を回る競馬なら…とも思うけど、気持ち次第っていうところかな。ただ、調教はもともと動くし、それが競馬にも結び付いてきたということであれば、展開次第では楽しみはありそうやね。
──同日の8R・天王寺特別では、11番人気のカミノコで3着。こちらも見せ場十分の競馬でした。
小牧 うん。カミノコには久しぶりに乗せてもらってうれしかったわ。ちょうど1年前の天王寺特別で乗っていて、それ以来やったね。もともと力があるのはわかっていたし、ほしかった外枠に入ったから、この馬の競馬をしようと思って乗りましたわ。思った通りに乗れたし、もうちょいやったけどなぁ…。
──1、2、4着は後方からの馬でしたからね。流れを思うと、内容の濃い競馬だったかと。
小牧 僕が動いたことで、流れが速くなったんやね。カミノコはジッとしていてもアカン馬やから、早め早めでね。枠順とか、いろいろ噛み合うことが条件やけど、久々であの競馬ができたとなれば、次が楽しみやね。
──久々の勝利とあって、本来であればパーッとお祝いするところではありますが…。
小牧 もうね、ずーっと家にいるよ。移動するにしても、すべて自分の車を使っているし。万が一、自分が感染してしまったら…って常に考えて動いてる。みんな気持ちは同じやと思うけど、絶対に迷惑は掛けられんからね。この前も言ったけど、競馬をやってくれているだけでありがたいことやから。
──普段であれば、平日も常に動いている小牧さん。その小牧さんがずーっと自宅にいるというだけで、高い危機意識を感じます。
小牧 うん。でも、安心して。ちゃんと家で飲んだくれてるから(笑)。この前ね、広島の友達からイカとカワハギと牡蠣が送られてきたので、お祝いがてら、日曜日の夜に思う存分食べました。それでも少し余ったから、昨夜はそれらと野菜とニンニクを一緒に炒めて。めっちゃ美味しかったわ。
小牧騎手作!!広島の友人からの贈り物の食材と野菜とニンニクを一緒に炒めた逸品(提供:小牧太騎手)
──小牧さんが作ったんですか?
小牧 そうやで。あのね、誰でも美味しく作れる魔法の調味料があんねん(笑)。あとは、美味しい赤ワインがあれば十分や。最近ハマっているのが、シャトー・モンペラっていうワインなんやけど、普通に売っているワインやから、みんなも自宅で飲んでみて。僕もね、ワインを飲みながらCSの旅番組なんかを見て、“おうちタイム”を楽しんでるわ。
「久々であの競馬ができたとなれば、次が楽しみやね」