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【皐月賞】芝2000mの勝ちパターン!福永騎手のブレない騎乗

  • 2020年04月23日(木) 18時00分
哲三の眼

皐月賞を制したコントレイル(提供:デイリスポーツ)


皐月賞は1番人気コントレイルが勝利。最後の直線でサリオスとの壮絶な叩き合いを制し、史上18頭目の無敗の皐月賞馬となりました。コントレイルと福永祐一騎手のレース運びに「これは勝つな」と感じたという哲三氏。この乗り方は「芝2000mの勝ちパターンのひとつ…」と語ります。今回の勝利でクラシック完全制覇を遂げ“カッコいい騎乗”をみせた福永祐一騎手のブレない騎乗について振り返ります。

(構成=赤見千尋)

このレースで1番、目が引き付けられたコンビ


 皐月賞は1番人気だったコントレイルが強い勝ち方でしたね。馬もしっかり仕上がっていて、さすが矢作厩舎だなと。レースぶりは、見た目にはシンプルな乗り方でしたが、騎乗した(福永)祐一君はいろいろなことを考えたと思います。このコラムでもよくお話していますが、結局勝つ時ってシンプルなレースになるんですよね。めちゃくちゃ考えた上で、実際のレースはシンプルに運べたことがファインプレーだったと思います。

 スタートをしてから、ポジショニングということでいえば、松山(弘平)君の馬の辺りを取りたかったのではないかと。でも、そこでポジションを取るためにムリをするのではなくて、おそらくは「どこを通るか」ということを重視したのではないかと感じました。

 3コーナーくらいから外に出して、ギリギリ馬場のいいところを通って、人気馬、ライバルを射程圏に入れてという競馬で、例えばポジションを取って、内の狭いところを狙うということも考えられますが、今回の舞台、条件では僕はこの乗り方の方が好きですね。重賞やGIだと、馬自身もかなり仕上がっているし、外々を回ってという方がスピードに乗りやすいですから。

 こういう乗り方は、皐月賞というか、芝2000mの勝ちパターンのひとつ。サトノフラッグが弥生賞を勝った時の(武)豊さんもそういう乗り方でしたし、他にもこれまで豊さんが勝っている中で、ナリタタイシンだったり、いろいろな馬でああいう勝ち方をして来ました。もちろんまったく一緒というわけではないけれど、勝ちパターンの中でも上位に入って来るイメージです。

 とはいえ、

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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