■関屋記念(GIII・新潟芝1600m外)フルゲート18頭
★3行でわかる! 関屋記念 攻略の糸口1.4〜6番人気が猛烈な強さ! ふたケタ人気は消しが正解。2.最速上がり馬は未勝利。前残り傾向がイメージより強い!3.4歳馬・前走5人気以内馬・距離短縮組・大型馬を高評価!データ特注推奨馬 ★現時点ではなし 大波乱はないが、馬券を獲りやすい程度にチョイ荒れするのが関屋記念。中穴ゾーンである4〜6番人気は、1〜3番人気と互角以上に張り合うという大活躍を見せている。それとは対照的に、ふたケタ人気馬は[0-0-1-69]と壊滅状態。多頭数になっても、こちらはスパッと「消し」で勝負するのが正解だろう。
注目すべきは、最速上がり馬が未勝利であるという点だ。最後の直線が長く、いかにも差し切れそうなコース&レースなのだが、最速上がりをマークした馬は[0-4-1-6]と未勝利で、上がり3位以内馬のトータルでも[2-6-4-20]と、過去10年でたったの2勝。つまりそれだけ、先行勢が粘っているということである。
枠番については「フラット〜やや内枠不利」という結論で、真ん中よりも外のほうがベター。4歳馬であること、前走が5番人気以内であること、距離短縮組であること、大型馬であることなども、関屋記念での好走につながる強調材料となる。データ面から強く推せそうな出走予定馬は、今週は残念ながら見当たらない。
【コース総論】新潟芝1600m外 Aコース使用
・コースの要所!
★1番人気を筆頭に人気サイドが好内容。人気薄では7〜9番人気の内容がいい。
★やや内枠不利で馬番1〜8番の信頼度は低め。「センターより外」が狙い目。
★上のクラスでは差し優勢。末脚のキレが高いレベルで要求されるのも特徴。
バックストレッチの2コーナー寄り地点からスタートする芝1600m外。最初のコーナー進入まで約550mと、かなりの距離がある。3〜4コーナーはスパイラルカーブの小回りで、それを抜けると再び約660mという長い直線。コース全体の75%以上を直線部分が占めるという、いささか特殊な形態といえる。「不器用な瞬発力型」に向きそうなイメージのコース形態だ。
まずは人気別だが、目立っているのが人気サイドの強さ。1番人気は連対率58.9%、複勝率70.0%と高信頼度で、回収値ベースの数値もかなり高い。コーナー部分が短く直線部分が長いコースなので、いわゆる「展開の紛れ」が起きづらいのだろう。人気薄では、7〜9番人気が好内容。あとは、10〜12番人気の複勝率も意外に高い。人気サイドからのヒモ荒れ狙いが面白そうなコースである。
次に枠番だが、こちらは内枠がやや不振。極端に大きな差が出ているわけではないが、単純に内外を比較したデータにおいては、外のほうが好成績であるのがハッキリと見てとれる。混戦模様のレースでは、馬番1〜8番を少し割り引いて考えたい。そして脚質面は、先行勢と中団待機組の成績が拮抗。ただし、決め脚の要求レベルが高いことから、クラスが上がるほど差し優勢となるはずだ。
【レース総論】関屋記念(GIII) 過去10回
・レースの要所!
★ふたケタ人気は壊滅状態も4〜6番人気は素晴らしい成績。中穴狙いを推奨。
★枠番については判断が難しいのでフラット前提。脚質は前残り傾向が強い。
★4歳馬を筆頭に若い馬が好成績。前走5番人気以内だった馬の強さも目立つ。
★距離短縮組は「買い」が正解。馬体重が500キロ以上の牡馬も高評価すべき。
レースの平均配当は、単勝760円、馬連2962円、3連複1万369円と低めの水準。その要因はふたケタ人気の猛烈な弱さで、トータル[0-0-1-69]と壊滅状態である。大きな波乱は考えづらい一戦といえるだろう。当然ながら人気サイドの信頼度は高めだが、もっとも優秀なのは4〜6番人気。トータル[4-5-3-18]で連対率30.0%、複勝率40.0%と、1〜3番人気と互角以上に張り合っている。妙味も十分で、ここから入る馬券を推奨したい。
枠番については判断が非常に難しい。単純に信頼度で比較するならば、コースデータと同様に「内枠やや不利」という結論に。ただし、ギャップ値が高いのは馬番1〜4番や5〜8番であり、内枠が不利とは言い切れない側面があるのだ。コースデータも踏まえた上で、ここは「フラット〜やや外枠有利」くらいの捉え方がベターだろう。
脚質については、コースデータよりもハッキリと先行勢優勢。4コーナーを5番手以内で回った馬がトータル[7-4-4-41]と、馬券に絡んだ馬のちょうど半数を占めた。そして注目すべきは、最速上がりの馬が未勝利であるという点。連対率や複勝率も低めで、意外なほどに差せていない。いかにも差せそうなイメージだけに、かなりの注意が必要だ。
年齢別では、連対率26.1%をマークした4歳馬をトップ評価。6〜7歳の高齢馬もそれなりに馬券絡みしており、昨年は6歳馬のワンツー決着だったが、全体的には5歳以下の若い馬のほうが好成績といえる。そして前走人気別での成績では、前走でも人気を集めていた組が好成績。具体的には、「前走5番人気以内馬」をプラス評価の対象としたい。
集計対象を「ひとケタ人気」に限定したデータからは、前走距離別成績も注目に値する。サマーマイルシリーズの対象でもあり、前走でも芝1600m戦に出走していた組が多いのだが、内容がいいのは「芝1800〜2000mからの距離短縮組」なのだ。信頼度はもちろん回収値もバツグンに高いので、積極的に狙っていきたいところだ。
あとは、馬体重500キロ以上の牡馬が強いのも関屋記念の特徴。なかでも目立っているのが馬体重520キロ以上の超大型で、ここに限れば[4-1-2-11]で勝率22.2%、単勝適正回収値265.9と超優秀だ。最後に騎手関連データだが、継続騎乗組の信頼度がやや高いといった程度で、こちらは特筆すべきポイントなし。騎手や騎乗パターンについて、さほど気にせず馬券を買えるレースである。
【血統総論】 血統面では、ハーツクライ産駒、ロードカナロア産駒、ステイゴールド産駒、ノヴェリスト産駒をプラス評価の対象とした。いずれもコース適性の高さはかなりのもので、今年の関屋記念でも大いに期待がもてる。それとは対照的に、評価を少し割り引きたいのがディープインパクト産駒。勝利数こそトップだが、[14-24-17-104]と2〜3着に取りこぼすケースの多さが目立つ。人気のディープインパクト産駒を1着で狙うのは避けたい。
★出走予定馬 総論×各論 サマーマイルシリーズの第3戦となる、新潟・関屋記念。出走の意向が把握できているのは原稿執筆時点で16頭と、フルゲートを下回っている。特別登録の段階でもう少し増えるとは思うが、このままいけば収得賞金が低めの馬でも出走できそうな雰囲気だ。上位人気に推されるのはおそらく、プリモシーン、サトノアーサー、アストラエンブレムあたり。前走が大激走だったメイケイダイハードも注目株となるか。
現時点のトップ評価は、エプソムCから「距離短縮」で出走する、4歳牝馬の
アンドラステだ。オープン昇級初戦で4番人気4着という結果は、得意とする道悪だったとはいえ上々といえるもの。新潟の外回りを2走前に勝っていることや、岩田望騎手が継続騎乗する見通しであるのもプラス。中穴人気に推されそうなのも好材料といえる。収得賞金2400万なので除外の可能性もあるが、出走できればかなり面白い。
二番手評価に
プリモシーン。2018年の覇者が、再びこのタイトルを狙ってきた。マイル戦を得意としているのは言うまでもなく、牝馬限定戦とはいえGIでの連対実績もあるのだから、ここでは格上。ただし、前残り傾向が強いレースで、自身も流れに左右されやすい脚質であるのは注意すべきポイントだろう。コース適性は証明済みだが、2〜3着に取りこぼしが多いディープインパクト産駒であることからも、過信は禁物だ。
三番手評価に
トロワゼトワル。前走の中京記念は逃げて17着惨敗という振るわない結果だったが、これはもう逃げ馬の宿命のようなもの。前残り傾向が強い関屋記念ならば、一変する可能性が十分にあるはずだ。ハナを主張しそうな馬がほかに見当たらないというのは、大きなプラス材料。ロードカナロア産駒であること、前走が4番人気であること、三浦騎手が継続騎乗予定であることなど、買い材料はじつに豊富だ。
以下はサトノアーサー、アストラエンブレム、ジャンダルム、ミッキーブリランテ、グルーヴィットという評価の序列。あとは当日の人気次第だが、コレという中心的存在が見当たらない一戦だけに、オッズはかなり割れそうだ。馬券的にもなかなか面白い一戦となってくれそうで、今から楽しみ。絶好調の「4〜6番人気」にどの馬が該当するかを、しっかりとチェックした上で馬券を購入したい。
■総論×各論・先々週の馬券回顧
四番手と五番手で決まった(#^ω^)ビキビキ勝負馬券は、当データ分析でトップ〜三番手評価だった06カリビアンゴールド、08フェアリーポルカ、13サムシングジャストの馬単ボックス。そしてレース結果は、四番手評価の09ビーチサンバと五番手評価の01レッドアネモスで馬単352.9倍ダッ(吐血)。う〜ん、もっと手を広げて買ったほうがいいのかしら……アタイ迷走中。
※コース&血統データは2015年以降、レースデータは2010年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!