■札幌記念(GII・札幌芝2000m)フルゲート16頭
★3行でわかる! 札幌記念 攻略の糸口1.1番人気を2〜3着、4〜6番人気を1着で狙いたい一戦!2.内枠有利かつ外枠不利。脚質はやや先行勢が優勢か。3.問われるのは勢いよりも格。前走チョイ負け組重視で!データ特注推奨馬 ★現時点ではなし 札幌芝2000mは人気サイドが非常に強いコース。実際に札幌記念でも人気馬は強く、対照的にふたケタ人気馬は大不振である。ならば素直に1番人気から──と考えてしまうが、札幌記念での1番人気は2〜3着に惜敗することが多く、2012年以降は全敗中だったりする。過信は禁物で、1着には4〜6番人気を狙ったほうが面白い。
枠番と脚質は、おおむねイメージ通り。とくにレースは内枠有利&外枠不利の傾向が強いので、外枠に入った馬は人気でも少し割り引いて考えたい。脚質については、差せなくはないが先行タイプのほうが安心して買えるはず。最速上がりの馬よりも上がり3位の馬のほうが勝率が高いなど、差せそうで差せない一戦といえる。
函館記念組など前走GIIIからの出走馬も多いが、ここで強いのは前走でGI〜GIIに出走していた「格」で勝る馬たち。前走が重賞以外だった馬だと、掲示板に載るのも厳しい。また、前走1着馬が過去10回で一度も勝っておらず、前走着差が0秒9以下だった「チョイ負け組」が好成績であるのも、札幌記念の特徴だ。
残念ながら今年の出走予定馬に、あらゆる側面から推せるような存在は見当たらない。人気の中心はラッキーライラックになりそうだが、宝塚記念が案外な内容だったことや、北海道での出走は今回が初であることなど、不安材料が意外に多い。1番人気の取りこぼしが目立つレースでもあり、その取り扱いには注意したい。
【コース総論】札幌芝2000m Cコース使用
・コースの要所!
★3着以内馬の75.0%が5番人気以内馬。人気サイドの強さが目立つコース。
★コース形態からも内枠有利。外枠は人気馬であっても相応の割引が必要。
★差せなくはないがやはり先行勢優勢。後方から追い込むのは至難の業か。
4コーナー奥のポケットがスタート地点。最初のコーナー進入まで400m近くあるので、序盤のペースは落ち着きやすい。ド平坦なオーバルコースだが、函館と大きく違うのが「小回りではない」という点。コーナー部分が全体に占める割合が多いので、ここで外を回らされると距離損が大きい。ロスのない立ち回りをしたいコースといえる。
まずは人気別だが、強いのは人気サイド。馬券絡みした馬のじつに75.3%までが、5番人気以内馬によって占められている。4〜6番人気や7〜9番人気の複勝率はけっこう高いが、こちらは2〜3着で狙うのがベター。人気サイドがここまで強いとなると、人気薄を1着で買うような馬券はオススメしづらい。
枠番はイメージ通りに内枠有利&外枠不利。内枠である馬番1〜4番と外枠の馬番13〜16番とでは、信頼度にかなりの差が出ている。多頭数での外枠は、たとえ人気馬であっても相応の割引が必要だ。また、脚質もイメージ通りに先行勢優勢。最後の直線がここまで短いと、一気の脚で追い込むのは事実上不可能。中団〜後方に位置する馬は、コーナー部分から仕掛けていって、4コーナーでは前を射程圏に入れておく必要がある。
【レース総論】札幌記念(GII) 札幌過去10回
・レースの要所!
★1番人気は高信頼度も勝率は低め。中穴である4〜6番人気が非常にオイシイ。
★コースデータ以上に内枠有利。フルゲート以外でも「真ん中より内」重視で。
★差せるが前有利なのはコースデータ通り。強い材料があれば高齢馬も買える。
★前走GI〜GIIで「チョイ負け」していた組が好成績。前走体重減の馬も要注意。
レースの平均配当は、単勝1078円、馬連6271円、3連複9239円。3連複平均だけが飛び抜けて低いのが特徴で、その原因はトータル[0-1-0-56]という、ふたケタ人気馬の弱さにある。ここは、かなり割り引いて考えたほうがいいだろう。1番人気は高信頼度も、最後に勝ったのは2011年で、以降はなんと全敗中。ここを2〜3着に固定したフォーメーションで勝負してみるのも面白そうだ。
狙って面白いのは中穴ゾーンの4〜6番人気で、トータル[4-3-4-19]で連対率23.3%、複勝率36.7%をマーク。回収値も非常に高く、近年は毎年のように馬券に絡んでいる。勝率もかなり高いので、思いきって単勝勝負もアリだろう。あとは牝馬も、[2-1-3-15]と好成績。GI級の牝馬が出てきた場合は、積極的に狙っていきたい。
枠番はコースデータ以上に内枠有利&外枠不利。Cコース替わりの影響もあるのだろうが、それにしても明暗ハッキリという印象だ。外枠である馬番13〜16番は、信頼度だけならそこまで低いという印象はないが、ギャップ値はマイナス1.3というかなりの低さ。データの数字以上に不利だと考えたほうがいい。
脚質面は、先行勢と中団待機組が互角に張り合っている印象だが、注目したいのが上がり上位馬の成績。最速でも2位でもなく、3位の馬が最多となる3勝をあげている。また、最速上がり馬が2〜3着に取りこぼしているケースも目立つ。となると、「差せなくはないがやや先行勢優勢」と捉えるのが正解だろう。
年齢別成績では5歳以下の馬の活躍が目立つが、6歳以上の高齢馬も健闘。8歳での連対例もあるように、若い馬のほうが強いとは一概に言い切れない。何か強い買い材料があるならば、高齢馬でも買えるレースだ。そして前走クラス別では、GI〜GIIからのローテで出走する馬がハッキリと強い。つまり「格」が問われるレースで、前走で重賞以外に出走しているようでは、ここでの好走は期待できないだろう。
面白いのが、前走1着馬が過去10回で一度も勝っていないという点だ。非常に強いのが前走が0秒0〜0秒9の着差で2着以下だった「チョイ負け組」で、それがGIやGIIでのものであれば、なおさら有力。同じ前走で負けていた馬であっても、前走での着差が1秒以上になると、信頼度や回収値はガクンと落ちる傾向にある。
アノマリー系では、前走馬体重別成績と「前走が右回りか左回りか」のデータをピックアップ。なぜか札幌記念は前走が「マイナス体重」だった馬が非常に強く、馬券に絡んだ馬の過半数をここが占めている。また、前走が東京・中京・新潟だった組が連対率31.3%と猛烈に強いのも、覚えておいて損はないだろう。
最後に騎手関連データだが、継続騎乗と乗り替わりでの成績差はかなり小さく、あまり気にする必要なし。それよりも、関東所属騎手が大不振である点のほうが気がかりだ。関東馬は関西馬と互角に張り合っているのだが、騎手に関しては完全に西高東低。関東所属騎手が騎乗する場合は、評価を少し割り引きたい。
【血統総論】 血統面では、ディープインパクト産駒、ステイゴールド産駒、シンボリクリスエス産駒、エイシンフラッシュ産駒をプラス評価の対象とした。残念ながら今年の出走予定馬にはあまり該当しないのだが、ぜひ覚えておきたいのが、エイシンフラッシュ産駒の適性が鬼のように高いということ。信頼度、回収値のいずれも超ハイレベルなので、条件戦などで見かけたら必ず買うようにしたい。
★出走予定馬 総論×各論 現時点で出走の意向を把握できているのは14頭と、フルゲート以下。しかし、宝塚記念以来となるラッキーライラックやペルシアンナイト、春のマイルGIで好内容を残しているノームコア、一昨年の2着馬であるマカヒキなど、GI馬が今年も多数エントリー予定だ。函館記念を15番人気で制したアドマイヤジャスタ、札幌での重賞勝ち実績がある3歳馬ブラックホールなど、伏兵も侮れない。
トップ評価は
ノームコア。芝2000m戦への出走は久々(2019年1月の愛知杯以来)となるが、平坦の札幌ならばこなせそうだ。牡馬混合のGIでも好勝負できるその能力は、今年の出走予定馬のなかではトップクラス。懸念材料は脚質で、このコースでどう乗るかは非常に難しい。それだけに、マジックマン・横山典騎手が継続騎乗予定であるのは、心強い材料だろう。
二番手評価に
ラッキーライラック。宝塚記念は6着と不本意な結果に終わったが、稍重とは思えないほどタフな馬場だったのも事実。まだ馬場コンディションが良好な札幌ならば、アッサリ巻き返しても不思議ではない。継続騎乗予定であるM.デムーロ騎手にとっても、力の入る一戦となる。地力上位なのは間違いなく脚質も向くが、こちらも懸念材料はけっこうある。1番人気になっても、過信は禁物だ。
三番手評価に、人気薄となりそうな3歳馬
ブラックホール。日本ダービーでは17番人気という低評価だったが、最後方から追い込んで、勝ったコントレイルから0秒9差の7着にまで差を詰めた。不器用な脚質なのでどう乗るか難しいが、買い材料はかなり多く、立ち回り次第では上位に食い込める余地アリ。世代レベルの比較という観点からも、その走りが注目される。
以下はマカヒキ、アドマイヤジャスタ、ペルシアンナイト、ポンデザールという評価の序列だが、このあたりは人気や枠番次第で大きく入れ替わりそう。4〜6番人気が強いこと、ハッキリと内枠有利なコース&レースであるのを、馬券を買う直前まで絶対に忘れないようにしたい。
■総論×各論・先々週の馬券回顧
馬単01→07 12800円的中!
手広くいって珍しく正解ッ(*^ω^)♪狙っていた馬がことごとく抽選負け→出走確定馬にデータから自信を持って買える馬が見当たらないという、まさに非常事態宣言。開き直って「人気馬から鞍上が乗り替わる人気薄に流す」馬券で勝負したら、01ケンシンコウが逃げ切ってくれましたー! 手広く買いすぎて合成オッズ3倍程度でしたが、馬券なんて勝てば官軍ですから(増長)。
※コース&血統データは2014年以降、レースデータは2009年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!