■スプリンターズS(GI・中山芝1200m)フルゲート16頭
★3行でわかる! スプリンターズS 攻略の糸口1.連対候補には人気馬、3着には7番人気以下馬を選択!2.継続騎乗組や4歳馬が非常に強い。脚質は好位差し◎3.前走人気&着順が結果に直結。マイナス体重は割引!データ特注推奨馬 ★モズスーパーフレア 昨年はかなり堅い決着となったスプリンターズSだが、過去の傾向から考えるとあれはレアケース。確かに1〜2着馬は順当に決まる傾向が強いが、3着には毎年のように人気薄が突っ込んできている。「1〜2着は人気サイド、3着に人気薄」という組み合わせで勝負するのが、このレースで効率よく馬券を仕留めるコツなのだ。
また、GIらしく「継続騎乗組が非常に強い」のも大きな特徴。当欄で掲載している特注データを見てもらえば、鞍上の乗り替わりが大幅マイナスであるのが理解していただけることだろう。少なくとも連対候補に関しては、必ず継続騎乗組から選択するべき。鞍上が乗り替わる馬は「7番人気以下の人気薄だけを3着で狙う」のがセオリーである。
枠番は基本的にはフラットだが、人気薄で3着に激走した馬は馬番1〜8番である場合が多い。脚質はイメージよりも差し優勢だが、スプリント戦でもあり「好位〜中団やや前」あたりがベストポジションとなる。あとは4歳馬の強さや、前走での人気や着順がそのまま結果に繋がる傾向が強いのも、押さえておきたいポイント。レース当日がプラス体重だと信頼度が大幅にダウンするのも、ぜひ覚えておきたい。
データ特注推奨馬は、もっとも買い材料が多そうなモズスーパーフレア。今年は「鞍上が継続騎乗する人気馬」が非常に少ないのだが、本馬は引き続き松若騎手が手綱を握る予定となっている。前走は2着に敗れたが、春のスプリント女王が大得意の中山替わりで巻き返してくる可能性は、かなり高そうである。
【コース総論】中山芝1200m Cコース使用
・コースの要所!
★1番人気は高信頼度。7〜9番人気や10〜12番人気など穴馬もなかなかの強さ。
★もっとも内容優秀なのは馬番9〜12番も、枠番の内外による成績差は小さい。
★先行勢が圧倒的に強いコース。信頼度だけでなく回収値でも大差が出ている。
2コーナーを回って、バックストレッチに入った地点からスタートする中山芝1200m。そこから4コーナーを回るまで、延々と下り坂というのが大きな特徴だ。当然ながら序盤から速いラップが刻まれるが、最後の直線には名物の急坂が待ち構えているので、飛ばしすぎは禁物。展開有利となることが多いのは好位勢だ。
まずは人気別だが、1番人気は高信頼度かつ高回収値。[52-19-16-53]で勝率37.1%と、キッチリと勝ちきっている。1番人気の単勝適正回収値が102.5というのは、かなりのレアケースである。また、7〜9番人気や10〜12番人気など、穴馬もなかなかの好内容。2〜3着には、積極的にこのゾーンを狙っていきたい。
中山芝=内枠有利というイメージが強いが、実際はかなりフラット。もっとも内容がいいのは、「やや外」である馬番9〜12番だ。外枠である馬番13〜16番も、平均人気の差を考えればよく頑張っている。少なくとも、外枠不利ではないのが見てとれるはずだ。単純に内外を比較したデータでも、わずかではあるが外のほうが内容はいい。
スプリント戦らしく、脚質はハッキリと先行勢優勢。先行勢と中団待機組とで、勝率や連対率には2倍近い大差が出ている。上がり上位馬の成績もそれほど目立たないことから、ここは前のポジションが取れる馬を狙ったほうがいい。とはいえ、序盤〜中盤が速ければ、当然ながら差しも届く。実際、スプリンターズSでは中団から差して1着の馬が多い。
【レース総論】スプリンターズS(GI) 中山過去10回
・レースの要所!
★3番人気以内馬が1〜2着、7〜9番人気が3着という結果が非常に多いレース。
★レースデータよりも内枠が好成績。中団やや前からのチョイ差しが決まる。
★4〜5歳馬が高信頼度。基本的には前走5人気以内&5着以内の馬が強い一戦。
★前走タイム差なしの馬は絶対に買い。プラス体重の馬は大幅な割引が必要。
レースの平均配当は単勝825円、馬連4318円、3連複2万4484円と、高くも低くもない標準的な水準。昨年は人気サイドで順当に決まったが、これはレアケースだ。3番人気以内馬が8勝しているようにアタマは堅めだが、2〜3着はけっこう紛れる印象。実際に一昨年は、11番人気が2着、13番人気が3着という波乱決着だった。
人気別成績で面白いのが、3番人気以内馬が1〜2着、7〜9番人気が3着という結果が非常に多いという点だ。連対馬の80.0%を6番人気以内馬が占めているように、1着や2着はさほど紛れない。しかし、3着馬にきているのはほとんどが7番人気以下で、13番人気以下が激走したケースも2回ある。3連単や3連複で勝負する場合には、必ず意識しておきたい傾向といえる。
枠番データは、コースデータよりも内枠が好成績。これも、人気薄で3着に激走した馬が多いか少ないかによって差が出ている。馬番1〜8番がトータル[5-5-8-62]で、馬番9〜16番は[5-5-2-66]と、3着数の差は歴然。つまり、1〜2着候補に関しては枠番を気にする必要はないが、3着候補については内枠を重視すべきという結論となる。
そして脚質は、意外なほどに中団待機組が強い。先行勢が3勝に対して中団待機組が7勝と、後者が大きく勝ち越している。最速上がり馬がサッパリの結果に終わっていることや、逃げた馬が好成績であること、後方に位置した馬が壊滅状態であることなどから、ここは「中団やや前」からのチョイ差しがベストだろう。
年齢別では、4歳馬が[3-3-4-15]で複勝率40.0%と飛び抜けて好成績。それに次ぐのが5歳馬で、あとは大きな差がないので、この両者だけをプラスに評価するのが正解だ。また、前走での人気や着順が結果に直結しているのも、ぜひ覚えておきたいポイント。前走10着以下から巻き返した馬もいるが、そのほとんどが「前走GI組」である。
あとは、前走が「タイム差なしの接戦」だった馬が強いというのも、覚えておいて損はないはず。勝っていた場合はもちろん、負けていた場合であっても、積極的に買う価値がある。そして最後に用意したのが、馬体重の増減別成績。この大一番にプラス体重で出走してきた馬は、[1-1-1-50]と大不振なのだ。大幅に評価を割り引くべきで、前走が4番人気以下ならば「消し」が正解。最後の取捨はコレで行いたい。
【血統総論】 種牡馬データの表に赤い文字ナシ。それはつまり、プラス評価の対象となった種牡馬がまったくいない──ということである。今年のスプリンターズSは、血統という側面においては、過去に例がないほどの大混戦といえるだろう。スパイツタウン産駒やアグネスデジタル産駒の好成績は「特定の馬が繰り返し好走した結果」で、データ母数の少なさからも高評価はできないという結論となった。
★特別登録馬 総論×各論 おそらく1番人気は、春に高松宮記念で2着、安田記念で1着という素晴らしい結果を残したグランアレグリア。2番人気は、前哨戦のセントウルSを快勝してきたダノンスマッシュか、それとも春のスプリント女王・モズスーパーフレアか。いずれにせよ、人気の中心はこの3頭。それ以外では、レッドアンシェル、ミスターメロディ、ダイアトニック、クリノガウディーあたりも侮れない存在といえそうだ。
トップ評価は、データ特注推奨馬にもあげたモズスーパーフレア。グランアレグリアとダノンスマッシュが「乗り替わり」予定なので、自然とこの馬の評価が高くなる。また、中山芝で[3-2-0-0]とパーフェクト連対中であるのも、大きなプラス材料。あとは当日の馬体重がプラスでなければ、ここは文句なしに「買い」といえる。
二番手評価にグランアレグリア。昨年暮れの阪神カップ、惜しくも2着に敗れた高松宮記念、そしてアーモンドアイに勝った安田記念と、いずれも非常にインパクトのある内容。けっこう差しが決まっている中山の馬場も、追い風となりそうだ。ベストはマイルなのかもしれないが、その能力は現役トップクラス。勝ち負けになって当然だ。
三番手評価に、人気薄となりそうなライトオンキュー。実績的には格下だが、ここでいかにも「3着」に突っ込んできそうなプロフィルの持ち主である。中山向きの器用さがある馬なので、馬番1〜8番を引いてロスのない立ち回りを期待したいところ。7〜12番人気あたりに推されそうなのも、推奨する理由のひとつだ。
以下はミスターメロディ、ビアンフェ、ダノンスマッシュ、レッドアンシェル、ダイアトニックという評価の序列だが、このあたりは僅差なので、枠番や当日の人気、馬体重などによって大幅に上下する。馬券の対象をデータから絞り込みやすいレースなので、事前にしっかりとふるいにかけて、レース当日に慌てないようにしておきたい。
■総論×各論・先々週の馬券回顧
差せそうで差せないんだもの(#^ω^)ビキビキ上位に評価した3頭が1〜3着を独占! それ自体は非常に喜ばしいのだが……逃げた06バビットさんが予想以上に強かった。4コーナーでは09サトノフラッグが差せそうな勢いで差を詰めるも、直線では「おいでおいで」で余裕の逃げ切り。馬単が30倍以上もつくのであれば、素直にそっちで勝負だったよねえ(反省)。
※コース&血統データは2015年以降、レースデータは2009年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!