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【菊花賞・富士S予想】先週に続いて不敗の3冠馬誕生なるか! 土日2重賞の出走予定馬の状態を解説!

  • 2020年10月21日(水) 18時00分

今週も同じような馬場であれば3冠達成濃厚!?


 先週は秋華賞でデアリングタクトが無敗の三冠を達成。今週は菊花賞のコントレイルで2週連続と期待が集まるのは当然でしょう。先週の「差す」福永祐一騎手は素晴らしい成績でしたから、今週も同じような馬場であれば、今週の三冠も濃厚なんだろうなと思います。

 ちなみに先々週、先週と土曜日に雨が降り、日曜日は雨が上がるという状況が続いた東京と京都。府中牝馬Sの結果を経て、調教適性について考え直したオクトーバーSは◎テリトーリアルが大正解でした。

 雨が降れば、今週の東京も坂路と思っていましたが、現時点では木曜日と金曜日が雨予報となっています。それを踏まえての土曜日の東京競馬場は富士S。開幕週の当コラムでお伝えした調教適性は南W>坂路ですが、雨の程度によっては坂路>南Wとなりそう。このあたりはウマい馬券でしっかり解説させていただきます。

【富士S/ラウダシオン】

 3歳になってから、すべて左回りを使ってパーフェクト連対。これは偶然ではないと思っていますが、それ以上に先行するレースで成績が安定してきたという背景もあるでしょう。調教内容としては、斉藤崇史厩舎らしく、CWでの追い切りが中心となっていました。NHKマイルC時の特徴としては、左回りとなる日曜日のCWで3週続けて併せ馬を課していたことになるでしょう。

 今回の週末併せ馬は10月11日のみ。それ以外は3週前追い切り、2週前追い切りが併せ馬でしたが、直前は単走が続きました。1週前追い切りのCWが速い時計だっただけに、ここでほぼ仕上がったという感じでしょうか、最終追い切りはかなり遅い時計でした。6F88.2秒は長めから時計を出していないとしたとしても、3F40.8秒はちょっと気になる遅さです。

ラウダシオン

最終追い切りの時計はちょっと気になるラウダシオン(10月21日撮影)


【菊花賞/コントレイル】

 菊花賞の前哨戦、神戸新聞杯はきっちりと標準の追い切り本数をこなしつつ、1週前追い切りがCWで併せ馬を先着し、最終追い切りの坂路は4F時計の自己ベストに0.5秒差に迫る動きを見せて結果を残しました。休み明けであっても、馬自身が動ける状態、そんな印象を受ける調教過程とレース結果でした。

 それゆえに、前走をひと叩きしたからといって、大きな上積みがあるとは思いません。むしろ、テンションが上がったりするようなことがなければそれで十分でしょう。1週前追い切りのCWでの併せ馬は少し気持ちが入った動きになりましたが、それは許容範囲。むしろ、終いの伸びは今まで以上にしっかりしていた印象です。最終追い切りは坂路で1F12.9秒とこの馬にしては少し遅くなった印象ですが、これはウッドチップの入れ替え工事の影響。4F52.5秒が出ていれば、全く問題ないと思います。

コントレイル

全く問題ないと思われるコントレイル(写真奥、10月14日撮影)


【菊花賞/ヴェルトライゼンデ】

 個人的には完調手前と判断していた神戸新聞杯で2着。無印にしたことは反省すべきと思っていますが、3着とはクビ差だったところにやっぱり本調子でなかったのでは、という思いを持ってしまいます。それゆえに今回どこまで動きが良くなってくるのか、ここが注目ではないでしょうか。

 1週前追い切りのCWでの動きは素晴らしかったと思います。コバルトブルーが相手でしたが、追いつくまで、追いついてから、どちらも力強さを感じる動きでした。しかし、最終追い切りCWでの動きは案外。レースガーデンが相当調子を上げているのかも知れませんが、これを追い抜けないままにゴールしました。

 正直、良くなっているのかどうかわからない、そんな曖昧な判断しかできない自分に情けなさも感じます。ただ、客観的には最終追いは坂路でしっかり抜け出してくるような先着がこの馬のベスト。ホープフルS2着やダービー3着がこれですから、この客観的な傾向に頼ってみようかと思います。

ヴェルトライゼンデ

最終追い切りの動きは案外だったヴェルトライゼンデ(写真右、10月21日撮影)


【菊花賞/バビット】

 前哨戦だったセントライト記念を見事に勝ち切って、4連勝で無敗の二冠馬に挑戦という今回。ただ、個人的には坂路で追い切って、逃げ切るというタイプだけに、モロさも同居するタイプだと勝手な印象を持っていました。

 それを覆されたのが1週前追い切り。内田博幸騎手を背に、CWでの併せ馬。トラック馬場で追い切ること自体、新馬戦の1週前以来になりましたが、その我慢して追い抜かす動きが素晴らしかったと思います。あれを見せられると単なる逃げ馬でないことは明らかですし、番手に控えるレースもできそう。最終追い切りも入れ替えたばかりの時計を要する坂路でもしっかり4F目最速ラップを踏めました。これなら強敵相手でも相当面白いレースを見せてくれそうです。

バビット

相当面白いレースを見せてくれそうなバビット(写真奥、10月14日撮影)


【菊花賞/アリストテレス】

 1勝クラス、2勝クラスを連勝して、春は叶わなかったクラシックへようやくの出走となります。若駒SやすみれSで2着の実績はありますが、当時よりも力を付けたからこそ、条件クラスを勝ち上がってこれたという判断で間違いないと思います。

 音無秀孝厩舎にしては珍しい、CWでの追い切りを中心に勝ち上がってきました。今回もそのパターンには変わりなし。1週前追い切りにはC.ルメール騎手が跨って、ヴァーダイトを追走する内容でしたが、追えばしっかり加速していく。そんな動きだったと思います。しかし最終追い切りはなかなか相手を追い抜けません。最終追いが遅れでは良い結果が残っていないだけに、客観的には心配な材料です。

アリストテレス

客観的に心配材料があるアリストテレス(写真奥、10月21日撮影)


◆次走要注意

・10/18 2歳新馬【ダノンハイファイブ】(2人2着)

 最終追い切りで見せていた動き通り、スマートな立ち回りにパワーがある走りを見せてくれました。ただ、勝った相手が強かったという2着。自身としては、次はしっかり結果を出せる内容だったと思います。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りラスト1F最速ラップなら勝ち負け。

◆開催おすすめの調教適性

<新潟芝2200m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統
○1週前追い切り、週末追い切り、最終追い切りすべてトラック馬場で併せ
○最終追い切り坂路馬場で4F目最速ラップ

 10月24日に新潟芝2200mで行われるのが、牝馬限定戦のオープン特別、新潟牝馬S。よって、今週はこの条件を取り上げましたが、ベストな調教内容は追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ。2019年瓢湖特別の1着2着はこれに該当していました。そして、3着は最終追い切りが美浦坂路で4F目最速ラップ。これで馬券圏内をカバーできています。

 もうひとつのベターな調教内容が、1週前追い切り以降のトラック馬場での併せ馬。息の入らない展開になった時は常に併せ馬で緊張感のある走りをしていた馬が好走するという調教適性。2019年岩船特別の6番人気2着がこれに該当していました。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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