3歳馬は一定の水準以上の馬しか出てこない
過去10年の有馬記念、6歳以上で連対した馬はおらず、一方で3歳馬は[5-2-3-16]とよく走っている。勝率・複勝率ともに4、5歳馬よりだいぶ高い。
これにはひとつ背景があって、4、5歳馬は収得賞金を積むための時間が長く与えられており、結果としてGI勝ち負けレベルでなくとも出走してくることがある。「さすがに有馬記念は無理だよ」という馬もいるぶん、勝率・複勝率は伸びない。一方で3歳馬は一定の水準以上の馬しか出てこないので、単純にグループどうしを比較したときに有利な面がある。
ただ、単勝20倍未満(過去10年の勝ち馬はすべてこの範囲から出ている)に限定しても、3歳馬の勝率・複勝率は4、5歳馬より高い。こうなると、3歳馬に与えられる2キロのアローワンスが効きすぎているということも考えられる。
問題は、今年の3歳馬にGI好走歴がないことだ。オーソリティはGIIを2勝しているがGIはホープフルS(5着)しか出ていない。バビットは菊花賞で10着だった。
過去20年まで遡って3歳有馬記念3着以内馬を探すと17頭いるが、うち12頭はそれまでにGI勝ちがあり、3頭はGIでの2着があった。GI好走歴が無かったのはブラストワンピースとトゥザグローリーだけである。
オーソリティが三冠レースに、バビットが皐月賞やダービーに出ていたら連対の可能性があったか、今年は圧倒的な三冠馬がいたので少し妥協して3着くらいはあったと思えるか、その判断が今年の3歳馬を買うかどうかを決めることになるだろう。