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【シンザン記念予想】穴を多く出してきたシンザン記念の中1週組

  • 2021年01月06日(水) 12時00分

もう一つの鍵となるのは○○組


 最近は余裕をもったローテーションで使われる馬が増えているが、シンザン記念については中1週組が穴をあけるケースが目につく。

 年末年始の変則を挟むので通常の中1週とは微妙に違うこともあるが、ここでは有馬記念の週かその後のホープフルS当日に使われた馬を中1週と定義したい。

 該当するローテで使われた馬は[3-3-1-16]で勝率・複勝率は平凡なのだが、回収率は単313%・複160%ととんでもないことになっている。というのも、勝った3頭は7、8、8番人気。2、3着馬は9、9、10、11番人気と人気薄ばかりだからだ。

 7頭中4頭は千両賞から来た馬なのだが、500万条件の平場からも2頭、未勝利からも1頭が馬券に絡んでいる。

 気になっていると思うので今年の該当馬をここで挙げると、ファルヴォーレだけ。12月26日の阪神1勝クラス(芝1400m)で1着してきた。

 ただ、この馬を強く推せるかというと微妙な面はある。先述の7頭はすべて前走が1600m。そもそもシンザン記念の距離延長組は過去10年[0-1-2-40]と大苦戦している。前走が芝1400m、未勝利勝ちも1400mのファルヴォーレというのは、本来は買えない馬だ。例年の京都→今年中京というのも、特にこの傾向を覆す根拠にはならない。

 ただ、過去の中1週組も「買えない」と思われていたからこそ人気薄だったわけである。気になっておいて無印で来られたらたまらないので、「ダメもとの△」くらいの扱いはしてもいいかもしれない。

 そもそも2020年は最終週に芝1600mの2歳1勝クラスが組まれなかったので、ベスト条件の馬が出る余地がなかった。1600mのほうを生かすなら、朝日杯組の2頭とワザモノが中2週。ただ朝日杯組の2頭は上位人気だろうから、狙うならワザモノということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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