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だんだん狭まる「コロナ包囲網」

  • 2021年01月30日(土) 12時00分

今日のウイニング競馬は安心してご覧ください


 みなさんすでにご存知とは思いますが、「ウイニング競馬」の司会を務めているジャングルポケット・斉藤慎二さんが、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性と判定されました。

 ご本人に特段の症状はなく自宅療養中とのこと。ただそうなると、「オマエは濃厚接触者?」と思われてしまうかもしれませんね。

 濃厚接触の定義は「感染者に必要な予防策をせずに手で触れること、または対面で人と人との距離が近い接触(1メートル程度)が一定時間(15分)以上続くこと」だそうです。

 しかも、番組制作にあたっては、できる限りの感染防止対策を施しています。出演者の控室は別々で、一緒に昼食をとることはありません。司会席があるスタジオと私が入る実況ブースは離れています。

 先週の場合、私と斉藤さんは番組開始直前にすれ違って、一言二言挨拶を交わしただけでした。もちろんこれまでには、もっと長く話をしたときもありましたが、“15分以上”ということはここ半年以上なかったと断言できます。濃厚接触はありませんでした。

 また、司会席に並んでいたテレ東の森アナと東スポの虎石さんも、斉藤さんとは距離を空けて座っていた上に、対面で話をしていたわけではなく、濃厚接触の定義には当てはまりません。

 今のところ、「幸いなことに」と言っていいと思いますが、斉藤さんの周辺では、ご家族やジャングルポケットのメンバー、「ウイニング競馬」のスタッフなどから“陽性者”は発生していません。なので、ここはみなさんもご安心の上、今日の番組をご覧ください。

 先週は、「ウイニング競馬」のネット局・KBS京都から、競馬中継でおなじみの澤武博之アナが陽性判定されたとの発表もありました。

 同局の木村寿伸アナによれば、症状は軽く、危険な状態ではないとのこと。ひとまずホッとしたのもつかの間で、“斉藤さん陽性”の一報ですからね。驚きと同時に、私の周りで“コロナ包囲網”がだんだんせばまってきているような恐怖も感じた次第です。

 斉藤さんは「ウイニング競馬」だけでなく、いろいろな番組に出演されています。澤武アナは中京競馬の中継のために京都と名古屋の間を往復していました。

 今回のようなことがあると、芸能人だから、とか、都道府県境を越えて移動していたから、とか、陽性判定された原因を“パターン化”しようとする方もいらっしゃるみたいです。でもそれは、ちょっと一面的すぎると思うのですが...。

 新型コロナはどんなに気をつけていても、誰でも感染してしまう可能性があります。その“包囲網”は、もうすでに自分の周りを取り囲んでいることを改めて覚悟した上で、気をつけ続けるしかないのでしょうね。

 そして、斉藤さん、澤武アナを含め、新型コロナ陽性と判定された方々がお元気で復帰されますよう、お祈りしています。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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