▲笑顔いっぱいの女性騎手対談も、今回が最終回 (撮影:桂伸也)
新人女性ジョッキーふたりの対談が実現。【レース】【騎手】【厩舎】【プライベート】というジャンルで、それぞれ3つの質問を投げかけます。それに「○」「×」で答えていただき、知られざるホンネに迫ろうというのが今回の企画。
最終回のテーマは【プライベート】です。 ○×トークを展開していくうちに、古川騎手の身に起きた、奇跡的な出来事が明らかに!
(取材・構成=不破由妃子)
Q1「女性アスリートとして、将来への不安を感じることがある」
▲ふたりの答えは「×」で一致 (撮影:桂伸也)
古川 先々のことより、今はとくに次の一鞍、次の一鞍というような感じです。逆に先々のことを考えている余裕がないだけかもしれませんが、今は本当に週末の競馬に向けて全力投球の毎日です。
──30歳になったら、40歳になったら……なんて、考えないですよね(苦笑)。
古川 そうですね。今20歳なんですが、20歳という実感もまだないくらいで(笑)。
永島 私も今ある課題をひとつずつクリアしていって、もっと上手くなれるように頑張ることに必死です。
──漠然とでも、ジョッキーとしての未来設計図はありますか?
古川 やはり一番大きな目標は、憧れの舞台であるGIを獲れる騎手になりたいということです。今の時点では、夢のような大きな目標にすぎませんが、それを目指して頑張って行きたいなという気持ちはあります。
──なかでも一番勝ちたいGIは?
古川 騎手を志したときから、天皇賞(秋)を勝ちたいと思っています。そう思うようになったのは、エイシンフラッシュが勝ったレース映像を観たことがきっかけで、エイシンフラッシュもM.デムーロ騎手もすごくかっこよかった。以来、憧れが強いレースです。
あとはやはり、日本ダービーです。競馬学校の実習中にコントレイルが勝つ瞬間を間近で見させていただいて、ダービーならではの特別感を感じることができました。自分もいつか勝てたら…と思いましたね。
永島 私は日本ダービーと桜花賞を勝ちたいです。競馬学校に入る前は、阪神競馬場の少年団でお世話になっていたのですが、乗馬終わりにひとりで初めて生で観たGIが2015年の桜花賞でした。
岩田康誠騎手が騎乗していたレッツゴードンキが勝ったのですが、私が目標とする騎手でもある岩田騎手が1着でゴール板を駆け抜ける瞬間を見て、すごく感動しました。
──永島騎手のお父さまは、園田に所属していた2000勝ジョッキーである永島太郎さん(現調教師)ですから、もともと岩田騎手のことはよくご存じなんですよね。
永島 はい。園田にいる頃から、お世話になっています。この前、小牧騎手も「元気にしてるかぁ」と声を掛けてくださって、すごくうれしかったです。
Q2「メディアで取り上げられるようになって以降、ついついエゴサーチをしてしまう」
古川 しないようにしています。
永島 私もです。何を言われているのかとか、今はまったく気になりません。
▲ということで、この質問もふたりとも「×」 (撮影:桂伸也)
古川 私は、けっこうネガティヴになりやすいところがあったりするので…。ネガティヴな意見だけじゃないと信じたいんですけど、そうとも限らないので、自分の気持ちを自分で沈めてしまわないように意識しています。
Q3『騎手になってよかった! 思いがけない恩恵があった』
古川 あります! ずっとファンだった福山雅治さんに、ラジオで名前を呼んでいただけたんです。「応援してるよ」と言っていただけて、とてもうれしかったです。
土曜日だったのでリアルタイムでラジオを聴くことはできなかったんですけど、厩舎関係者のなかにラジオを聴いていらっしゃる方がたくさんいて、競馬が終わってからいろいろな方に教えていただきました。それで私も聴いてみたら、本当に名前を呼んでいただけていて。
▲福山雅治さんがラジオで「なほちゃ〜ん」と! (撮影:桂伸也)
──まさに“思いがけない恩恵エピソード”ですね。
古川 存在を知っていただけたようなので、立派な姿を見せられるように頑張りたいです。
──永島騎手はどうですか? 騎手になり、話題になったことで「こんなことがあった」など。
永島 いえ、私は…。
古川 (小声で)今、アピールしておいたほうがいいんじゃない?
永島 じゃあ、せっかくなので…。片寄涼太さん(GENERATIONS from EXILE TRIBE)のファンです! いつか片寄涼太さんに存在を知っていただけるように頑張ります(笑)。
▲どうか、片寄涼太さんに届きますように☆ (撮影:桂伸也)
(文中敬称略、了)