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「僕は義務やと思ってる」小牧騎手が考えるレース後コメントの意義

  • 2021年06月08日(火) 18時01分
先週『太論』で紹介したサワーホマレーが早くもデビュー! レースは8着に終わりましたが、はたして小牧騎手の感触は!? 今週の『太論』では、サワーホマレーとニホンピロスクーロのレースを回顧。また、大坂なおみ選手の報道を受けて、「騎手も負けたあとに話を聞かれるのはしんどい?」というユーザーからの質問に対し、自身のスタンスを明かしてくれました。(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

もう少し距離があれば、もっといい競馬ができる!


──先週の『太論』で取り上げたサワーホマレーがさっそくデビューしましたね(6月5日・中京5R・芝1600m・12番人気8着)。

小牧 距離がちょっと短いかなと思っていたんやけど、やっぱりその通りやった。もうちょっと長いほうがいいね。でも、思ったより頑張りましたわ。最後までしっかり走ってくれたから。

──確かに、直線ではジリジリきていました。

小牧 うん。4コーナーでちょっと手応えがあやしくなったんやけど、直線ではなんとか詰めてくれた。一度使ったことで変わってくると思うし、もうちょっと距離があったらもっといい競馬ができると思う。小柄な馬で仕上がりもいいし、次が楽しみやね。

──日曜日のニホンピロスクーロは14着(2番人気)。昇級初戦とはいえ、ちょっと心配な結果に…。

小牧 どうしたんやろうねぇ。あんなに負ける馬じゃないんやけどなぁ。簡単に行けるとは思っていなかったけど、思ったより楽に行けたし、3コーナーでは「これなら」と思ったんやけどね。体調が本物じゃなかったのか…。それしか考えられへん。

──初めての左回りでしたが、そのあたりの影響は?

小牧 どうなんやろ。なんせ途中まではいい感じで走っていたからね。まぁあれが本来の姿ではないのは間違いないし、僕としてはまだ上を目指せる馬だと思っているから。厩舎の人と敗因をしっかり考えて、次はいいところを見せたいね。

──さて、今週ですが、デビューを予定している2歳馬などいますか?

小牧 今週はいないね。先週ここで話したワールドパレスにはずっと乗っていて、だんだん乗り味がよくなってきているから楽しみにしてるんやけどね。水曜日に追い切る予定やけど、坂路を53秒台くらいで動いたら期待できるんちゃうかな。とにかく順調にきてるよ。

──では、ユーザーからの質問を。「大坂なおみ選手の主張をどう思いますか? 記者会見とはまた違いますが、小牧騎手も負けたあとに話を聞かれるのはしんどいですか? 騎手がレース後にコメントを出すことについて、どういった意義を感じていますか?」。

小牧 ん〜、しんどいことがあるのはわかるけど、当事者が発信するからこそ、ファンの競技への理解が深まることもあるし、少なくとも僕は義務やと思ってる。ただ、大坂さんの場合は、病気もあったわけで…。そうなると、本人以外は誰もわからんというかね。

──小牧さんも「嫌だな、話したくないな」と思うことがありますか?

小牧 一度もないとは言わんけど、そこまで頑なに思ったことはないね。だいたい僕は喋りたいほうやから(笑)。

──知ってます(笑)。続いての質問です。「北海道に住んでいる者です。今年は変則開催で、函館と新潟の2場開催の期間もありますが、小牧騎手は北海道に滞在したりしないのですか? もっと小牧騎手を生で観たいです!」。

小牧 北海道に行く予定はないです。それにしても、函館と新潟か…。まぁたとえその期間、休みになってしまったとしても、そんなに慌てない。もうバタバタせん。今年も小倉に重点を置いて乗っていこうと思っているからね。

──去年の夏は珍しく小倉に滞在されていましたね。

小牧 そう、20日間くらい小倉にいました。騎手人生で初めての滞在でしたわ。思った以上によかったけど、普段通りのトレーニングができないし、なんせ時間がいっぱいあるから、ちょっとのんびりし過ぎてしまうかも。今年もできれば滞在したいと思っているけど、また森一馬とゴルフばっかり行くんやろうな(笑)。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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