10歳リッカルドと68歳の楠厩務員(アブクマポーロなどでもお馴染み)。合わせて78歳の大ベテランコンビ
今年3月に、南関東最年長の11歳だったサウンドトゥルーが現役を引退した後は、10歳のリッカルド(ともに船橋・佐藤裕太厩舎)が南関東の最年長になりました。中央時代にはエルムSを制している重賞ウイナー。2018年2月から南関東に仲間入りをし、移籍直後には重賞4連勝を飾るなど大活躍。
7月19日に船橋競馬場で行われたオープンレースのひまわり賞(1600m)は、矢野貴之騎手を背に完勝しました。長い現役生活の中で、決して順風満帆にはいかない時期もあり、今回は左肩不安の放牧休養明けからの2戦目。自身にとってもなかなか勝ち切れないレースも続いていただけに、1年7か月振りの待望の勝利になりました。
レースを振り返ってみると、道中2番手から直線で抜け出し、昨年の東京ダービー馬エメリミットに4馬身差をつけての優勝。勝ちタイムは1600m1分40秒4(良)。10歳馬ながらも斤量59キロを背負い、地力の高さをまざまざと見せつけました。
「さすがに若い頃の素軽さはないですが、今日は道中うなるような感じで走っていて、一時は替えづらかった手前も今日はスムーズに替えてくれました。どこか苦しいところもなくなって、想像以上の走りでしたね。10歳馬が59キロを背負っての内容もすばらしいです」(矢野騎手)。
船橋競馬場のナイター時間帯の内馬場はレース中もライトアップされているため、馬たちのキラキラした雰囲気を撮ることができます
リッカルドはフサイチリシャール産駒の芦毛馬。netkeibaのリッカルドの写真一覧を見ると、若い頃はかなり濃いグレーの馬だったのですね?! 昨年くらいからかなり真っ白になり、今はシミがポツポツポツポツと。それだけ長きに渡って現役生活を続けているという証でもあるのだろうなぁと。
レースから引き上げてきた後のリッカルド。体が真っ白に見えますが、近くで見るとポツポツが増えてきました
「年齢を考慮して普段の調教もやり過ぎないように気をつけながら、ローテーションも間隔をつめずにゆったりと、コンディションに合わせて考えていきたいです。
これからもまずは怪我なくレースに送り出してあげて、無事に帰ってくることが何よりですが、チャンスがあればまた重賞に出すだけではなくて勝たせてあげたいです。リッカルドの走りはいつも感動しています」(佐藤調教師)
※なお、このひまわり賞には、リッカルドの他にも、トキノパイレーツ、アドマイヤゴッド、エポック、ロードアルペジオ、ドンフォルティスと、中央の卒業生たちが走りました。中央ファンの皆さんの中では懐かしい面々、それぞれが新天地で頑張っていますよ!