▲ドゥラメンテとの一番の思い出は「やっぱり皐月賞です」(撮影:下野雄規)
先日、急性大腸炎のためドゥラメンテが旅立ちました。突然の訃報に「一瞬にして気分が沈んだ」とミルコ騎手。皐月賞を中心に思い出を語ってくれました。
そして大胆な競馬でマイネルファンロンを勝利に導いた新潟記念も最速レース回顧。ユーバーレーベンと兄妹であることは競馬の後に知ったそうです…!
(取材・構成=森カオル)
※このインタビューは電話取材で行いました
ドゥラメンテを超える馬に出会うことが僕の夢
──先週は、ドゥラメンテの残念なニュースがありました。まだ9歳。早すぎましたね。
ミルコ あぁ…。ホントに信じられないね。種牡馬としてはこれからだった。いやぁ、つらいね。そのことを知ったとき、一瞬にして気分が沈んだ。今も考えるとつらいです。
──コロナの影響もあって、会いに行けていないとおっしゃっていましたね。
ミルコ 2年前に会いに行ったのが最後になってしまった。ドゥラメンテは、僕がジョッキーとして出会った馬のなかで、間違いなく一番強い馬。これまでドゥラメンテの子供にはそれほどたくさんは乗っていないけど(7頭に騎乗して、10戦2勝2着2回)、今まで乗った馬たちは、ちょっと性格が難しい馬が多くて、成長もゆっくりな印象でした。調教師の先生も育てるのが難しいだろうなと思ったし、だからこそこれからだなと思ってた。牧場も厩舎も騎手も、これからどんどん癖をわかっていけば、絶対に強い馬をどんどん出してくる種牡馬になったと思う。
──現3歳世代がファーストクロップ。その血を受け継ぐのは、たった5世代ということに。
ミルコ そうですね。本当に残念。でも、ドゥラメンテは化け物だからね。残り少ない世代から、お父さんを超える馬がきっと出てくると信じています。
──数多くの思い出があると思いますが、真っ先に思い浮かぶのは?