種馬場側の万全の感染対策も生産者は及び腰
昨年のアロースタッド展示会風景
来る2月7日(月)〜11日(金)にかけて、生産地では恒例の種牡馬展示会が開催される予定だ。新型コロナのオミクロン株が猛威を振るうさ中の開催になり、それが何とも気がかりだが、できるだけ密を避け、消毒を徹底して参加するつもりでいる。
日程は以下の通りである。
2月7日(月)浦河 イーストスタッド
8日(火)安平 社台スタリオン
9日(水)新ひだか JBBA静内種馬場、アロースタッド、レックススタッド
10日(木)日高 ブリーダーズスタリオン
11日(金)新冠 ビッグレッドファーム、優駿スタリオン
ダーレー・スタリオン 事前申し込み制 7日〜14日
一週間に日程が凝縮されていると、途中で休息日がないので、後になればなるほど疲労度が増してくる。加えてこの厳冬期、黙って立っているだけで体力を消耗する季節でもあり、正直なところ、やや気が重くもある。
さらに、コロナ禍である。このところ、我が浦河町でも、あちこちで感染者が出始めた。町役場、高齢者介護施設、小中学校など、身近なところからどんどん感染者が出ており、もはやいつどこでウイルスをもらってもおかしくないレベルになってきている。
種牡馬展示会は、戸外で実施されるので、室内にこもって至近距離で会話するほどのリスクはないものの、如何せん、展示される種牡馬をぐるりと囲んで、かなり密な状態の人垣が形成される。さらに、仲間同士で連れ立って参加すれば、種牡馬を見ながらの会話も交わされることになる。依然として、鼻マスクや緩み切った(おおよそマスクの用をなしていない)マスクのかけ方をする人も散見する。そんな人が混じってくると、感染リスクはより高まる。とにかく、人が集まる場所そのものが危険地帯なのだ。
日高の中小牧場の中には、実質的にワンオペで切り盛りしている生産牧場が少なからずあり、そんな人々の何人かに話を聞くと、いずれも、「種牡馬展示会にはなるべく行かないでおこうと思う」という返答であった。やはり「不用意に出かけて行ってコロナに感染するのが怖い」というのである。
ひとたび感染してしまうと、牧場の日常業務ができなくなる。発熱、のどの痛みがあったとしても、代替の労働力が確保できないので、仕事が休めない。友人知人の多くも、ほぼ似たような環境で生産牧場を営んでいるため、おいそれと手伝ってくれとは頼みにくい。なので、感染リスクのある場所には極力行かないでおく。概ね、こんなことを口にしていた。
展示会を開催する種馬場側も、感染対策を徹底して備える意向と聞く。社台スタリオンでは、午前と午後の二部に分散し、且つ、例年実施している軽食サービスは行わないという。
昨年の社台スタリオン展示会風景
飲食はどうしてもマスクを外すことになるので、その分、感染リスクは高まる。これは時節柄、致し方あるまい。
今日あたりは、そろそろ全国で感染者が10万人にも到達しそうな勢いである。北海道でも連日、過去最多記録を更新しつつある。緊急事態宣言の発出? も、一部では取沙汰され始めた。もしそうなれば、競馬場はまた無観客開催ということにもなりかねない。何とか春までに終息に向かうと良いのだが。