本格的なGIシーズンに向けて、調教内容を精査したい
今週末は3日間開催。重賞は4レース行われるということで、本格的なGIシーズンに向けて、動きが慌ただしくなってきたという感じがします。そして、今朝16日は気温もぐんぐん上昇。さすがに開門直後の7時は3℃でしたが、1時間もすれば、すっかり暖かくといった陽気です。
こうなってくると、気温が低い時期には動き切れなかった馬たちが、ようやく動ける状態、なんてことになってくるでしょうから、前走からの変わり身に期待。決して大型馬に限ったことではないと思うので、しっかりと調教内容を精査することで「激変馬」を見つけたいですね。
【ファルコンS/オタルエバー】
前走朝日杯FSは12着ですが、すでに1勝クラスは勝っていて、距離は芝1400m。ということで、今回の距離短縮は間違いなくプラスに働くと思います。ただ、今回は中12週とレース間隔があいた状態。それだけに調教内容は気になるところです。
追い切りは3本。1週前追い切りが坂路で4F51.8秒ですから、この動きで仕上がったと判断することもできるかも知れません。ただ、最終追い切りは坂路4F53.4秒なので、1勝Cを勝った時よりも2秒遅い時計。本数的にも最終追いの時計的にも決して高い評価はできない調教内容だと思います。
【スプリングS/アルナシーム】
朝日杯FSでは4着でしたが、前走つばき賞は2着。距離が1F違うとはいえ、GIでのパフォーマンスを考えると、やはり前走はすんなり勝って欲しかったかなあと思うのですが、2走前と前走の最終追いの違いが併せ馬。負荷が軽くなったわけですが、それでも馬体重が6キロ減ったのはどうなんだろうと思ってしまいます。
もちろん、今朝16日に角馬場で福永祐一騎手を乗せての調整の様子を見ていても、細いと感じることはありません。ただ、減り続けている体重は決して良いことだとは思えませんし、今回の最終追い切りがどのような形になって、レース当日の馬体重がどうなるか。ここは要チェックです。
【阪神大賞典/ディープボンド】
凱旋門賞から帰国して初戦となった有馬記念で2着。しっかりと力を見せた形でしたから、今年最初のレースとはいえ、このメンバーなら、netkeiba.comの予想オッズが断然の1番人気になるのは納得。1週前追い切りのCWでの併せ馬が圧巻の動きだったところも人気の要因になっているかも知れません。
最終追い切りはCWで単走。時計的には6F82.9秒が有馬記念の最終追いと全く同じ。1週前CW併せ先着で最終追いCW単走は天皇賞春で2着した時、そして、昨年の阪神大賞典を勝った時と同じですから、連覇する可能性は確率として高いはず。あとは馬券的にどう組み立てていくかでしょう。
圧巻の動きをみせたディープボンド(3月16日撮影)
【阪神大賞典/マカオンドール】
2勝クラス、そして前走は格上挑戦の万葉Sを勝ち、2連勝。前走が52キロでの勝利だっただけに、今回の55キロで今回のメンバーとどんなレースをするか。そのあたりがいわゆる試金石ということになりそうです。
状態に関しては、ちょっと驚いた最終追い切り。というのもデビュー戦以来となる、CWでの最終追いでしたし、併せ馬ではとんでもなく前方を走る3歳未勝利を追いかけるもの。これは追いつかないだろうなあと思ったんですが、これを楽々と追いつくあたりが今の勢いなのでしょうか。これまでの坂路中心の追い切りから一転したCW中心の追い切り。これが実になっているような気はします。
デビュー戦以来CWでの最終追い切りとなるマカオンドール(写真中央、3月16日撮影)
【フラワーC/キタサンシュガー】
1戦1勝でも父がキタサンブラック。しかも担当者が父と同じ厩務員ということで、ここで注目を集めるのは当然でしょう。ただ、その新馬戦で掲示板に載った4頭がすべて勝ち上がることができていない点はどうでしょうか。
状態に関しては、1週前追い切りがCWで併せ馬に先着して、6F79.2秒。この動きだけを見ると、仕上がり良好ですが、追い切り本数自体は16日の坂路を含めて3本。ちょっと少ないかなと思いますが、輸送を考慮してのものかも知れません。ただ、冒頭に記した新馬戦と今回の調教内容から、上位人気に支持されるようなら少し疑ってみる余地はありそうです。
◆次走要注意
・3/13 金鯱賞【シフルマン】(13人/13着)
結果的に、さすがにここでは、という着順ですが、番手でレースできたことに大きな意味がありそうですし、この経験が今後の糧となりそう。コーナー4つの中距離なら重賞でも十分やれるはず。しばらくは追いかけた方がよいと思います。
[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りがCWでラスト2Fが11秒台なら勝ち負け
◆開催おすすめの調教適性
<中京芝1400m>
◎最終追い切りが坂路馬場で3F目12.5秒以下
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
先週の岡崎特別は最終追い切りが栗東坂路で3F目11.9秒が1着。この馬の4F51.3秒は自己ベストを更新する時計でしたから、今の中京芝は最速ラップを踏む以上にスピードが重要な馬場かも知れません。