今年はセリフォスに注目したい
今年のNHKマイルC、いちばんのポイントはセリフォスの状態だろう。前哨戦を使うことはできなかったが、3月上旬の時点で馬体に問題はない状態になっていたようだし、馬体重を見ても大きな増減はない。一定以上のデキがあれば、もちろんここでも有力。東京は初めてだが左回り経験はあるし、速い上がりも使えるのでむしろ向く可能性もある。
ダノンスコーピオンについては共同通信杯の大敗をどう評価するか。単純に距離の問題だとすればむしろここでは買いやすいということになる。朝日杯におけるセリフォスとの差は半馬身。展開次第でこのアトサキは変わりうる。
インダストリアは弥生賞5着からの参戦。クラシック路線からの転戦というのは良いパターン。ただこの馬は重賞で馬券に絡んだ歴がないのでそこをどう評価するか。デビューから4戦すべて上がり最速をマークしている点は強調材料になる。
ニュージーランドトロフィーからは勝ったジャングロと2着マテンロウオリオンが参戦。先着したのだからジャングロを評価するのが普通なのだが、ニュージーランドトロフィーの勝ち馬はなぜかNHKマイルCでいまひとつのことも多い。馬券的には惜敗組のほうが狙い目で、となると2着かつこのレースと相性の良いダイワメジャー産駒のマテンロウオリオンのほうに注目したくなる。
プルパレイは血統だけを見ればマイルはこなせるはずなのだが、実際問題としてマイルの重賞は2回負け、1400mのリステッドと重賞で好走している。距離の額面だけを見ると買いづらいのだが、朝日杯(8着)はかなりの差し競馬でこの馬は当時道中3番手。その後差しにシフトしており、前提条件も変わっている。結局のところ配当次第、人気と相談したほうがよさそうな馬だ。
キングエルメスは東京で重賞勝ちがあるが1400mの京王杯2歳S。マイルのアーリントンCで先着された馬が今回2頭出ているというのは正直厳しいところだが、前残りが可能な展開になった場合には多少のチャンスがある。
アルーリングウェイは桜花賞8着からの参戦。ただ着差は0.2秒だし、母の父であるフレンチデピュティは父としても母の父としてもこのレースの優勝馬を出している。前残りの展開を想定するなら、キングエルメス以上にこちらを重視したいように思う。