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【ヴィクトリアM・京王杯SC予想】雨予報が馬場状態にどう影響するのか? 注目馬の追い切りを徹底解説!!

  • 2022年05月11日(水) 18時00分

1年振りに出走するデアリングタクトの仕上がり具合は?


 先週のNHKマイルC。本命に推したトウシンマカオは逃げて、最後の直線が馬場中央。ジョッキーが馬場状態を考慮しての判断でしょう。ただ、まだ3週目の東京開催で内が傷んでいる? と思うんですが、そのあたりの判断は少し難しいのかもしれません。

 今週の東京はBコース。中間の雨も含めて、ヴィクトリアマイルが行われる時にはどんな馬場になるのかという難しい部分はありますよね。これに加えて、素晴らしいメンバーが揃ったわけですから、本命を決めるだけでも至難の業(笑)。最終追い切りを主観的に評価する部分も含め、もうしばらく悩むことになりそうです。

【京王杯SC/メイケイエール】

 キーンランドCで1200mを使い始めてから4戦。ある程度、安定した結果を出すことができているだけに、今回の距離延長を不安に思う方もいるでしょう。ただ、調教を見ていると、以前に比べて行きたがるところが解消しつつあると判断できるので、このタイミングでの1400mは決して悪くないというのが個人的な印象です。

 最終追い切りはいつも通りのCW。4Fで池添謙一騎手が跨って単走でしたが、馬場入りして頭を上げるのはいつも通り。ただ、3歳時に比べても危うい感じがないというところが現状のメイケイエール。雨が降るようだとむしろ前向きな気性がプラスだと思います。

調教Gメン研究所

危うい感じがないメイケイエール(5月11日撮影)


【京王杯SC/ラウダシオン】

 昨年の同レース覇者。とはいえ、その後の成績が芳しくないだけに、ここは近況で判断が難しくなります。ただ、調教内容を見ると、軽視する理由もないと思います。週中の追い切りにはM.デムーロ騎手がずっと跨っているという意味での熱心さも伝わってきます。

 そして、最終追い切りはいつも通りのCWで単走でしたが、これが5F72.4秒。この馬にとっては最終追いを軽い時計で済ませることが好走パターンなだけに、調教内容としては昨年と変わりなしといってよいでしょう。あとは雨予報が出ているだけに馬場状態への対応がどうかです。

調教Gメン研究所

馬場状態への対応が注目のラウダシオン(5月11日撮影)


【ヴィクトリアM/ソダシ】

 フェブラリーSからレース間隔はあいていますが、追い切り本数は十分すぎるくらいにこなしています。基本的には坂路での追い切り本数が多くなっているので、調教タイプ分けをすると坂路という区分になりますが、3週前追い切りを栗B、1週前追い切りをCWとトラック馬場で行っています。

 最終追い切りは坂路で4F目が最速になるラップを踏めたようですね。併せ馬を消化しているようですし、あとは手前の替え方がどうだったか。このあたりは重賞捜査網にて解説する予定ですので、気になる方はそちらをご覧ください。

調教Gメン研究所

十分すぎるほど追い切り本数をこなしているソダシ(5月4日撮影)


【ヴィクトリアM/デアリングタクト】

 帰厩当初に馬体を見た時はいかにも休み明け、だけど迫力が出たなというのが個人的に受けた正直な印象。ただ、これが1週ごとに締まりが出て、張りが出てという変化になっており、さすがは牝馬三冠の実績馬という感じがします。

 1週前追い切りがCW、最終追い切りが坂路という、過去の好走パターンと同じように仕上げることができていますし、調教内容としては現状できる、ほぼ満点の内容ではないかと思います。あとは正直、マイルのGIで超久しぶり、これがどうかでしょう。

調教Gメン研究所

休み明けでも迫力があるデアリングタクト(5月10日撮影)


【ヴィクトリアM/レイパパレ】

 大阪杯2着からのローテーションになりますが、追い切りはいつも通り、週末2本、週中2本というパターン。中5週のレース間隔ならこれで十分だと思いますし、1本あたりの追い切り負荷もしっかりしていると思います。

 最終追い切りが坂路で4F目12.6秒。これが少し気になるところですが、4F52.9秒と少し全体が速くなった分もあるのかも知れません。このあたりは11日の栗東坂路の馬場状態を精査して、この馬自身の動きをVTRで確認してからの判断になります。ということで、こちらも重賞捜査網での解説はご覧いただきたいところです。

◆次走要注意

・5/8 新潟大賞典【ステラリア】(2人/5着)

 今回は最終追い切りが坂路という、初めてのパターンでそれがこの結果なら、今後に向けて収穫があるというのが個人的な判断。この結果は前向きに捉えることができるような気がします。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切り坂路4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝1600m>
◎最終追い切りがトラック馬場で馬なり
○最終追い切りが坂路で4F目最速ラップ

 実は先週が◎を強く推したにもかかわらず、NHKマイルCは1着から3着が最終追い切り栗東坂路。しかも勝ち馬のみ○で、あとは4F目最速ラップではありませんでした。このあたりは今年の馬場状態も影響しているように思えるので、ウマい馬券でしっかりと解説した上で予想を組み立てるつもりです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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