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【オークス・平安S予想】2週連続東京芝2400mでのGI開催! 各馬の好走パターンと比較しながら解説!!

  • 2022年05月18日(水) 18時00分

別路線組であるアートハウスの評価は?


 先週のヴィクトリアM。例年よりも東京芝が傷んでいることを調教適性の前提として、昨年重視した、トラックよりも坂路を重視する予想に切り替えました。◎アブレイズはメンバー最速上がりを使うも馬券圏外でしたが、1着3着は最終追い切りが栗東坂路。調教適性から見た予想の組み立ては決して間違っていなかったと思います。

 さあ、今週からは東京芝2400mのGIが続きます。ダービーはいつものアレになると思いますが、問題はオークス。やはりこの距離になっても芝が傷んでいることは変わらないわけで、やっぱり坂路で4F目最速ラップかなあと思っています。これにどんなアレンジを加えるかによって予想は変わってきますが、ひとまずここでは各馬の好走パターンとの比較で見ていきましょう。

【平安S/テーオーケインズ】

 前走サウジカップは8着に敗れていますが、当時の状態については高柳大輔調教師からいろいろとお聞きしましたが、簡単な言葉にまとめるとすれば「らしくなかった」ということ。それだけにダメージも少なかったとのこと。だからこそ、帝王賞を使う前にここを叩くことができるという感じです。

 追い切りに関しては、いつも通り、1週前追い切りがCWで最終追い切りが坂路。JBCクラシックの休み明けでは1週前のCWが単走でしたが、今回は併せ馬の分、休み明けのパターンとしてアレンジを加えた形。結果的には最終追いが坂路で4F目最速ラップですし、あとは59キロがどうかでしょう。

調教Gメン研究所

前走サウジカップのダメージは感じられないテーオーケインズ(5月17日撮影)


【平安S/オーヴェルニュ】

 前走アンタレスSは3ヵ月の休み明けで8着。昨年の平安Sが3ヵ月ぶりでも結果を出しているので、久々が応えるタイプとは思えないのですが、中6週の東海Sが10本以上の追い切りをこなして結果を出したので、今は追い切り本数はひとつ好走のポイントになるかも知れません。

 中4週で5本のCWでの追い切り、という意味では決して悪くありません。ただ、昨年の平安Sを勝った時は週中の追い切りに坂路を2本行っていて、そういった意味では勝った時とは違うパターン。当時は追い切り本数が少なくても好走していますが、パターンの違いをどう判断するかでしょう。

【オークス/アートハウス】

 netkeiba.comの予想オッズでは単勝3番人気(18日13時時点)。栗東所属馬では1番人気ということで、桜花賞ではない別路線組がここまで人気に推されるあたりがオークスっぽい感じがします。ただ、この馬の姿を見ると、いかにもこの距離が向きそうですし、動きを見ていても同様です。

 最終追い切りは坂路。前走忘れな草賞がCWでの最終追い切りだったので、場所は変化しています。ただ、併せ馬で追走先着という内容は前走の最終追いと同じですし、追い切りの負荷としては軽くなった印象はありません。あとは初めての東京競馬場がどうか、だと思いますが、体型的に距離は出走予定メンバーの中でも最上位の適性があると思います。

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いかにもこの距離が向きそうなアートハウス(5月18日撮影)


【オークス/ウォーターナビレラ】

 前走桜花賞は渾身の仕上げ。それが馬体重にも表れていましたが、その最終追い切りは坂路で4F52.4秒。チューリップ賞の時とは全く違う内容で、1着でなかったということだけが残念。レース当日の馬の状態は素晴らしかったと思います。

 それだけに今回はどのような状態で出走してくるのかと思いましたが、短期放牧も挟んで、うまくリフレッシュできていると思います。ただ、前走時のような追い切りの負荷はありません。このあたりは東京競馬場でのレースということもあると思いますが、さすがに前走のように高い評価、というわけにはいかないでしょう。

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短期放牧も挟んでリフレッシュしたウォーターナビレラ(写真右、5月18日撮影)


【オークス/ナミュール】

 休み明けのチューリップ賞は強かったものの、前走桜花賞はデビュー以来初めて4位以下となる上がりタイム。ということで、状態に関してはあまり良くなかったのではないかという捉え方をしても問題ないかと思います。

 中5週の今回はノーザンFしがらきでの調整時間を多めにして、栗東での追い切りは3本。通常で考えれば、決して多くない量ですが、赤松賞でも本数は多くなかったので、ここは気になりません。ただ、1週前追い切りが単走というのは赤松賞と違いますし、こうなると追い切りの負荷は好走時と比べても軽いという印象になります。

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赤松賞とは違うパターンでオークスに挑むナミュール(5月17日撮影)


◆次走要注意

・5/15 ヴィクトリアM【アブレイズ】(17人/7着)

 今回の最終追い切りは坂路で2F目以降が12.9秒以下かつ4F目最速ラップ。このラップを踏んだからこそ、メンバー最速上がりをマークできたと思いますし、このパターンの最終追いができれば、まだまだ重賞でもやれるはずです。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切り坂路2F目以降12.9秒以下かつ4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<新潟芝1000m>
◎1週前追い切り以降が坂路馬場で2F目12.9秒以下
◎1週前追い切り以降が坂路馬場で3F目以降が12.5秒以下

 1回新潟開催で行われた4歳上のレース3つはすべて、勝ち馬が◎どちらかに該当。これはもともと用意していた調教適性とは違いますが、今の芝の状態を考慮すれば、この調教適性がベストだと思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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