近年の七夕賞は1番人気が毎回のように飛んでいます。ハンデ戦であることに加え、直線が短い福島ゆえに仕掛けのタイミング次第ではゴール前で大きく着順が入れ替わります。今年は、宝塚記念を賞金不足で除外されたヒートオンビートの出走に注目が集まっていますが、妙味度からはどのような評価になるのでしょうか? キングカメハメハの妙味度解説を交えながら、予想していきます。(取材・文・構成=オーパーツ・パブリッシング 編集K3)
オールマイティな種牡馬でも、妙味度にはクセが出る
編集K3(以下、K3) 今週は七夕賞をお願いします。予想1番人気は天皇賞春で4着だったヒートオンビートのようですね。
卍 最近の実績を見れば順当でしょうね。重賞で2、3着ばかりですが、もし勝っていたらトップハンデになっていたでしょうね。
K3 恒例の妙味度解説はヒートオンビートに関するものでお願いします。
卍 キングカメハメハはどうでしょうか?
K3 いいですね。3歳が最後の世代になりますけど、まだまだ産駒が活躍していますもんね。今年もルビーカサブランカ(愛知杯)、スタニングローズ(フラワーC、オークス2着)、エリカヴィータ(フローラS)、ボッケリーニ(目黒記念)が重賞を勝っています。
卍 後継のロードカナロア、ドゥラメンテ、ルーラーシップも成功していますし、やはり偉大な種牡馬ですね。では、電子書籍『中央競馬 妙味度名鑑 2022』のキングカメハメハのページを見てみましょう。
特徴をまとめると以下のようになります。
・芝よりダートのほうが妙味がある
・どの距離も妙味度は平均的
・雨が降って軽くなったダートも良い
・新馬とオープンでは過剰人気傾向
・3歳、4歳の妙味度が高い
K3 芝よりもダートなんですね?
卍 芝ダート兼用ですけど、芝は2015年くらいから回収率を落としているんですよ。一方、ダートはずっと回収率が高いままです。
K3 ダートでもベルシャザール、ホッコータルマエ、チュウワウィザードというチャンピオンを出していますけど、ダートは過剰人気しないんですね。
卍 芝でもダートでも短距離でも長距離でも強いオールマイティな種牡馬ですけど、競馬ファンの投票傾向でクセが出ているということです。
K3 新馬やオープンで過剰人気するというのも、「キンカメ産駒だし大物かも」と期待する人が多いからでしょうね。
卍 ダートの未勝利や条件戦で狙うのが基本と考えていいでしょう。
K3 じゃあ、ヒートオンビートの妙味度は高くならないかもしれませんね。
卍「福島」の妙味度が高いですし、騎手と厩舎を含めた総合妙味度が100を超える可能性は十分ありますよ。
K3 では、予想に移りましょう。
卍 わかりました。予想1〜5番人気の総合妙味度はこのようになっています。