今週の雨の影響も気になるところだが…
今週は土曜日、日曜日と重賞がありますが、いずれも函館競馬場。というわけで、重賞に関しては当コラムにおいて、今週の最終追い切りを加味した状態判断が難しい状況です。そんな時はオープン特別をピックアップしたりしますが、これも日曜日の福島テレビオープンのみ。というわけで、今回は函館の重賞に関しても、1週前追い切りまでの内容で解説させていただくことにしました。
【函館2歳S/クリダーム】
デビュー戦は栗東でしっかりと乗り込んでから函館競馬場へ移動して、函館競馬場では1週前追い切りが函館W、最終追い切りが函館芝。最終追いでは古馬OPのファーストフォリオを追走して同入という動きを見せています。
今回は函館競馬場オンリーでの追い切りですが、その量が豊富。6月26日から追い切りを開始して、函館Wでの追い切りが中心。最終追い切りは函館芝だったようですが、前走と同じく武豊騎手が跨っているようですね。調教パターンとしては順調だと思いますし、調教量が増えているという意味では高く評価できる内容ではないでしょうか。
【函館記念/サンレイポケット】
鳴尾記念後は宝塚記念を使うことを視野に入れて調整されましたが、出走叶わず、目標をここへ切り替えた形。そんなこともあって、この中間は栗東でしっかりと時計を出して、最終追い切りだけ函館競馬場という形の追い切りパターンになりました。
1週前追い切りはCWでの併せ馬、ブリンカーを着用しての内容でしたが、動き自体はスムーズだったかなという印象。6F86.8秒と全体時計が遅くなったことに関しては、ブリンカーの効果を確かめることに重点を置いたという理由もあるでしょうから問題なし。あとは初めての滞在競馬で初めての最終追いが芝馬場。このあたりだけでしょう。
鳴尾記念後は宝塚記念から函館記念へ目標を切り替えて調整されてきたサンレイポケット(7月5日撮影)
【函館記念/マイネルウィルトス】
昨年の函館記念は3ヶ月ぶりのレース間隔でしたが、追い切りはたった4本。これが8着に敗れた敗因だろうと思っていますが、今年は中6週で最終追い切りを含めて3本。ローテーション換算すると、昨年よりも追い切り本数は濃くなっていますが、その中身は少し薄い印象もあります。
その理由としては、併せ馬がない点。1週前追い切りは単走だったので、そういった意味で負荷が軽い気がします。最終追い切りはそれなりの時計が出たようなので、決して併せ馬がなかったことがマイナスになるとは限らないかもしれませんが、前走目黒記念の1週前追い切りはCWで併せ馬の負荷があったことを考えると、どうか、ですね。
【福島テレビOP/アイラブテーラー】
昨年の福島テレビOPは7着。当時は休み明けでトラックオンリーの調教内容。自身が直近で勝利した20年淀短距離Sは最終追い切りがCWだったので、自身の好走パターンのCWでこのレースに出走していたんですが、福島テレビOP自体はトラックオンリーが凡走を続けているレースです。
そういった意味で今年は中2週で坂路2本の追い切りが昨年との違いを感じさせてくれますし、3勝クラスを勝った時は最終追いが坂路。昨年の京阪杯4着の最終追いが坂路なので、重賞でも好走したパターン。昨年惨敗しているからと軽視はできないような気がします。
【福島テレビOP/トリプルエース】
重賞、オープンでの成績は冴えませんが、夏の芝1200mといえば、小倉2歳Sで2着の実績。このタイミングで一変してきても不思議ではない状況の出走ですし、中2週は2勝クラスを勝った時と同じローテーション。あとは追い切り内容の詳細判定ということになります。
最終追い切りが坂路で4F目最速ラップを踏んだ2勝C、3勝C1着時と比べると、今回はそれができていない点がマイナスとなりますが、長期休養明け以後は最終追いがCWで結果を出せていなかったので、勝った実績ある坂路に戻したのは自身にとってプラスなような気がします。
◆次走要注意
・7/10 2歳新馬【シリンガバルガリス】(3人/9着)
CWでの追い切りでも反応の鈍いところがあったので、これがレースで影響したものと思われます。本来の能力は高いはずですし、だからこそ、メンバー中の上がりは3位をマーク。次は変わってくれると思います。
[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら勝ち負け
◆開催おすすめの調教適性
<函館芝2000m>
◎最終追い切りが函館Wで馬なりのラスト1F最速ラップ
◎最終追い切りがトラック馬場で併せ馬を追走
○最終追い切りがトラック馬場で併せ馬に先着
先週の五稜郭Sは最速ラップの◎が1着2着で、3着が◎◎。Bコースに替わって、差しが届く馬場ならこの調教適性が非常に有効になるということでしょう。