スマートフォン版へ

「いずれ障害界を引っ張っていける存在に」障害、平地問わず先輩騎手から教わることで感じた思い

  • アプリ限定
  • 2022年09月20日(火) 18時01分
加矢太論

▲加矢太騎手が先輩騎手から教わったこととは(撮影:下野雄規)


19日の中山1Rメイショウシャガで通算6勝目を挙げた加矢太騎手、直線で前の馬を交わし、2着以下に大差をつける強い勝ち方でした。障害初勝利となったメイショウシャガからは教わることが沢山あったそうで、「貴重な経験をさせてくれた」と馬へ感謝の気持ちを話します。

さらに普段お世話になっている先輩騎手について。障害ジョッキーの先輩からはレース後に改善点を教えてもらうなど、障害ジョッキーは全体で団結力があるんだとか。そんな先輩騎手とのエピソードを伺っていると加矢太騎手と彼女のように過ごすとても仲の良い騎手の存在が発覚しました。

(取材・構成=不破由妃子)

福永さん、将雅さんにもトレーニングを見てもらいました


 先週、メイショウシャガで久々に勝利を挙げることができました! 僕にとっては6勝目、メイショウシャガにとっては障害3戦目での初勝利となりました。

 正直、これまで勝たせてもらってきたなかで、これほど自信を持って臨めたレースはなかったし、僕自身、「ここで負けたらクビやな」くらいの覚悟もありました。もともとゲートの出が悪い馬で、前走も出遅れてしまったこともあり、今回は駐立に細心の注意を払ったのですが、飛びが上手くなっているのと並行して、馬が僕の言うことを聞き入れてくれるようになっていて。おかげでいいスタートが切れたわけですが、信頼関係が築けると駐立もよくなることを実感し、すごく勉強になりましたね。

 好スタートが切れた時点で、メンバー的にも勝てるやろうなと思ったし、実際、僕はゴールまで何もしていないくらいです。それくらい、楽な勝利でした。メイショウシャガは、ゲートを出て前で競馬ができるようになったこと、僕は余計な動きをせず、馬の後ろでジッとして、勝負どころで満を持して動いていけたこと。自信を持って乗り、結果を出すという貴重な経験をさせてもらい、人馬ともに成長につながった一戦だったと思います。

 それと、メイショウシャガからは、もうひとつ学んだことが。障害試験時のタイムは104秒1で、決して速くはなかったのですが、練習中から飛びが上手かったので、相当な自信を持って試験に挑めた1頭でした。初戦も「絶対に走るやん!」と自信を持っていたのですが、レースでスピードに乗せたら怯んでしまって…(6着)。それでも2戦目で走ることを証明してくれましたし、ご存じの通り、3戦目は楽勝。確かに、時計もひとつの指標ではありますが、それ以上に、自信を持って試験を受けた馬はやっぱり走るんだなと。メイショウシャガから教えられましたね。

つづきはnetkeiba公式アプリ(無料)でお読みいただけます。

  • iOS版 Appstore バーコード
  • Android版 googleplay バーコード

1996年12月24日、兵庫県生まれ。父・小牧太はJRAジョッキー。一度は競馬への道を志すも、身長が高く体重制限が難しい為馬術の道へ進む。馬術では2016年ヤングライダー障害飛越選手権、2020年全日本障害飛越選手権など複数の全日本大会で優勝。その後障害レース限定の騎手免許試験に合格、2022年にデビューした。馬術からJRA騎手への転身という前例のないルーキーとして注目を集めている。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング