近走成績が悪すぎると狙いづらいが…

　オールカマーはなんだかんだで前走GI組が強いレースなので、デアリングタクトは軽視できない。3歳時の強さが印象にありすぎて近況がいまひとつに見えてしまうが、前走の宝塚記念3着は十分な成績だ。脚質的に展開には左右されるし中山が向いているかは微妙だが、地力でなんとかしてくれると期待したいところだ。

　同じ前走GI好走組でもテーオーロイヤルはステイヤー色が強く、2200mはやや距離不足。その代わり自分で競馬を作れる魅力はある。デアリングタクトの差し遅れを狙うなら脚質的な見地からこちらを狙う手はある。

　GI組でもクレッシェンドラヴは中山得意とはいえ近況が悪すぎる印象。クリスタルブラックはキャリアが浅い点は魅力で中山の重賞勝ちもあるが、皐月賞がちょっと負けすぎでもある。

　ソーヴァリアントは安定味のある馬だし、先行力が魅力。セントライト記念2着があるしコースが合わないということもない。週末は天気も微妙だが、この馬は馬場が渋っても対応できる。

　ヴェルトライゼンデもAJC杯2着があり、道悪は大歓迎というタイプ。中団から進めるタイプなので、極端な展開にならなければある程度の着順には入ることができそう。この馬を軸に、前が残るパターンと差しが届くパターンと2種類馬券を買うような手もある。

　ウインキートスは昨年の2着馬。レースによって位置取り・戦法が全く違うので今回どんな競馬をしてくるかも読みづらい。そのぶんハマったときの魅力はある。キャリア22戦で一度も重・不良を走ったことのない馬だが、血統とレースぶりからは渋って悪いことはないように思う。

　ジェラルディーナは逆に良馬場のほうがよさそう。モーリス産駒としては鋭い脚を使える馬だ。同距離の京都記念は4着という微妙な結果だったが、距離そのものはこなせる範囲だろう。