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昇級初戦を快勝で今年2勝目! 直線ではワンダーブレットの課題に対処?「違うねん。右手前に…」

  • 2022年10月04日(火) 18時01分
太論

▲今年2勝目を挙げた小牧騎手と笹田和秀師(提供:小牧太騎手)


9月4日、小牧騎手に初勝利をもたらしたワンダーブレットが、昇級初戦を快勝! 未勝利で足踏みをしていた馬とは思えないほど、余裕綽々でゴールに飛び込みました。前走も「馬が変わった」と評価していた小牧騎手ですが、今回も「調教の段階で、ビックリするぐらい良くなっていた」とのこと。さらに、管理する笹田調教師も「まだ良くなる」と断言。はたしてどこまで上り詰めるのか…。ワンダーブレットのレースをじっくり振り返ります!

(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

真面目に走るようになったニホンピロスクーロ、次も乗りたい!


──ワンダーブレットで2連勝(10月2日・中京7R・3歳上1勝クラス)、おめでとうございます!

小牧 ありがとう。昨日は美味しいものを食べて、美味しいお酒をたっぷり飲んだわ(この取材は、月曜日の午前中に行いました)。

──それにしては、声が元気ですね。てっきり二日酔いかと(笑)。

小牧 凱旋門賞があったから、昨日は早めに切り上げたんですわ。で、今日もいつも通り、早く起きて。凱旋門賞は、残念やったね。

──レース直前にまさかの土砂降り。日本馬にとっては、タフ過ぎる馬場になってしまいましたね。

小牧 そうやね。ただ、みんな同じ条件で走ったことを思うと…。難しいね。

──さて、ワンダーブレットですが、淀みないペースで逃げて、1馬身半差。まだ余裕があったように見えました。

小牧 前走よりも、さらに調子が良くなってたんですわ。すごく良くなってた。

──それは、どのタイミングで感じたんですか?

小牧 調教の段階で。ビックリするくらい良かったもん。動きもそうやけど、何より馬がピリッとしてましたわ。でも、ちょっと太かったかもね。なんていうのか、良く見え過ぎた。具合が良くなり過ぎていたのかもしれん。

──プラス10キロは、充実している証拠だと。

小牧 そうだと思う。その前、連闘で使って、今回プラス10キロやからね。輸送が短かったのもあるけど、とにかく具合が良かったんでしょう。

──ここ3戦は、スタートも決まるようになって。

小牧 それがすごく大きいよ。負けるとしたら、揉まれたときだけかなと思っていたけど、内枠やったし、五分に出たら行こうとは思ってた。行き脚が付くようになったからね。今回なんて、唸って行くくらいやったからね。

──本当に変わったんですねぇ。

小牧 うん。道中もいい感じやった。ただ、直線ではちょっと手前が替えづらくて…。

──何度も後ろを振り返っているように見えたんですが、振り返っていたわけではない?

小牧 違うねん。右手前になかなか替えんかったから、なんとか替えさせたくて体を捻ってたんですわ。

──なるほど。てっきり後続の脚色を確認していたのかと。

小牧 いやいや、手前を替えさせようとしていただけや。フラフラしてしまったけど、馬に余裕があったから余計やね。

──ワンダーブレットに対して、笹田先生の評価は?

小牧 「まだ良くなるな」って言ってたわ。馬主さん(山本能行氏)も競馬場にいらしてたんで、久しぶりにお会いして。(ワンダーが)1着、2着やったからね(2着ワンダーウィルクのオーナーは山本能成氏)。それもあって、すごく喜んではった。

──次は2勝クラスに上がるわけですが、小牧さんの感触は?

小牧 さらに力を付けていかなアカンと思ってる。2勝クラスともなると、メンバーが強いからね。そんなに甘くはないだろうなと。ただ、笹田さんも僕も、まだ良くなると思っているから。調子さえ崩さなければ、楽しみは十分あるよ。

──このあとは休養ですか?

小牧 かもしれないね。笹田さんが「この後、一旦放牧に出したら、もっと良くなるやろう」って言ってたし。

──土曜日の3頭は、ちょっと残念でしたね(ジャッドノワール10着、グレアミラージュ12着、ニホンピロスクーロ11着)。

小牧 ジャッドノワールがね…、ちょっとショックでしたわ。もうちょっと好位で競馬をしたかったけど、スタートがもうひとつでね。

──道中はすごくスムーズに追走しているように見えましたが。

小牧 うん、よかったよ。ペースが遅くなったところで上がっていったでしょ? あの時点では、最低限、入着しないとアカンなと思いながら乗っていたんやけど。坂が堪えたのかなぁ…。馬は確実に良くなっているし、まだ良くなっている最中やから、悲観はしていないけどね。グレアミラージュも、ホントに調子は良かった。次はブリンカーでも着けてみますわ。

──ニホンピロスクーロとのコンビは、約1年ぶり。変化はありましたか?
太論

▲小牧騎手とのコンビで3勝を挙げているニホンピロスクーロ(c)netkeiba.com



小牧 行きっぷりが良くなっていたでしょ?

──そうですね。

小牧 初めてブリンカーを着けたこともあってか、真面目に走るようになってた。あんなに自分から行く馬じゃなかったのに、スタートから全然違ったわ。ただ、今回は太かったからね。

──休み明けとはいえ、プラス22キロでしたものね。

小牧 ひと叩きして、変わってくると思う。次以降が楽しみや。次も乗せてくれたらいいんやけどなぁ。乗せてください!

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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