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【秋華賞予想】紫苑S組には惜敗組も含めて注目

  • 2022年10月11日(火) 12時00分

GIII化以降、勝ち馬以外も秋華賞で連対


 グレードが付くとこれほど違うのかと感心するのが、紫苑Sの地位向上だ。

 オープン特別時代の紫苑Sから秋華賞に進んだ馬は、秋華賞で[1-0-2-60]。ショウナンパンドラの優勝例はあるものの、複勝率4.8%、回収率は単複とも10%台という恐ろしいことになっていた。アネモネS→桜花賞、スイートピーS→オークスが結び付きにくいのと同様に、本番に結び付きにくいレースだった。

 ところが、紫苑SがGIIIになった以降だと、秋華賞での成績は[2-4-0-24]。16年で1頭のみだった連対馬が6年で6頭になった。

 オークス掲示板組が紫苑Sに出走した数はオープン特別時代の16年で8頭。それがGIIIになってからは6年で同じ8頭になっている。他のレースも含めた前走オープン5着以内馬だとオープン特別時代が16年で17頭、GIIIになってからは6年で15頭で、いずれも1年あたりにしたら倍以上になっている。

 紫苑Sの地位が向上したことはファンも感じているので、今年はスタニングローズがある程度人気になるだろう。ただ、穴を狙うという前提なら同馬でなく、当時2着のサウンドビバーチェか3着のライラックを狙うという選択肢もある。

 というのも、GIII化以降の紫苑S組は、勝って秋華賞に臨んだ馬が[1-1-0-3]なのに対し、紫苑Sの2、3、4、5着馬からも本番で連対する馬が出ているからだ。秋華賞の施行コースが去年と今年は阪神なのでその影響がどうかは分からないが、惜敗組にもチャンスがあることはお分かりいただけるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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