先行馬向きの緩い流れになる可能性
3場にGIと直結の重要レースがあり、中京の金鯱賞は12頭中9頭のジョッキーが前走と異なるところがポイント。テン乗りが7頭もいる。古馬だけにみんな得意の型があるので、いきなり戦法を変える騎乗はしにくい。
先行タイプは少ない。前走の中山金杯2000mを前半60秒6のスローで逃げたフェーングロッテン(父ブラックタイド)は乗り替わりではなく行くはずだが、中京2000mにありがちな先行馬向きの緩い流れになる可能性が大きい。
ふだんは差しタイプのアラタ(父キングカメハメハ)は、過去に2回先手を奪ったことがある。5走前の中京2000mの都大路Sはスローで逃げ、残り200mまで先頭だった。今回の鞍上は横山典弘騎手。引いたのは最内枠。一転の先行策も考えられる。
前走の中山金杯は自己最高馬体重を10キロも上回る484キロ(前走比24キロ増)。明らかに太かったが、「ハナ、アタマ、クビ」差の4着に突っ込んだ。今回は4週連続の併せ馬と、直前輸送で絞れるはずだ。珍しく最終追い切りでは先着した。
母サンシャインは、今週22歳で急死したハーツクライ産駒で、2016年の桜花賞馬ジュエラーの半姉。さらに半姉になる2009年のFレビューなど4重賞を制したワンカラットは、先週の弥生賞ディープインパクト記念を小差3着ワンダイレクトの祖母でもある。
6歳アラタはもう若くはないが、4歳暮れの有馬記念でディープインパクトを倒し、やがて5歳時の海外遠征で本物になった母の父ハーツクライの成長力を受け、さらにステップアップできる可能性がある。
火曜追いで素晴らしい動きをみせたマリアエレーナ(父クロフネ)と、コンビで4戦4勝の川田騎手に戻った乗り替わりのプログノーシス(父ディープインパクト)との三つ巴馬券が本線。穴馬には中日新聞杯2000mを0秒1差だったハヤヤッコを加えたい。